昔の記憶

雪道の歩き方

 今朝の北海道新聞に、
 雪道での転倒事故についての記事がありました。
 私は形成外科医として…
 雪道で転倒して、
 顔の骨を折った方の治療をしました。
 一月は路面がツルツルになり
 一年で一番危ない季節です。
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 今から30年前。
 家内が兵庫県西宮市から、
 札幌へ来てはじめての冬でした。
 冬の北海道へは何度も来ていましたが…
 札幌で生活するのは…
 はじめてでした。
 北海道の人の歩き方
 ちょっと違う…
 …と歩き方に気付いたようでした。
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 私は5歳の頃に…
 ペルテスという…
 大腿骨の病気になったため、
 最初から歩き方が変です。
 鉄人28号と言われたこともありました。
 脚長差(あしの長さの違い)はありません。
 おそらくコルセットという装具をつけて、
 一年以上歩いたためです。
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 北海道の人は、
 滑らないように…
 地面に足底をつけるように歩きます。
 足の裏で、
 地面をつかむ感覚で、
 注意深く歩きます。
 地面をこするように歩くという表現が、
 適切かもしれません。
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 脚を上げて、
 かっこ良く歩くと、
 思わぬところに氷の路面があって、
 すってんころりんと転倒します。
 転ばないように…
 そろりそろりと歩くのがコツです。
 小さい頃から、
 何度も転んで痛い目に遭(あ)って、
 雪道の歩き方を学びます。
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 転倒事故が起こりやすいのは、
 朝と夜です。
 日中は不思議と少ないのです。
 朝は早朝に冷え込んで、
 路面がツルツルになります。
 そのツルツル路面の上に、
 粉雪が砂糖のように白くかかっていると…
 氷の路面が見えないので危険です。
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 夜は、
 暗いので路面がよく見えません。
 一番危険なのが交差点の横断歩道です。
 交差点内は、
 車道なのでロードヒーティングがありません。
 交差点で車が発進するために、
 スタッドレスタイヤが空転して、
 路面をツルツルに磨きます。
 そうすると…
 雪がない歩道から車道に出た途端に…
 すってんと転びます。
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 北海道に住んでいる人でも、
 転倒事故はあります。
 滑りやすい道に気をつけて、
 路面をよく見て歩くことです。
 来月には、
 札幌雪まつりもあります。
 雪道は滑ります。
 どうか気をつけて歩いてください。

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