医学講座

電気メスの使い方講座⑤

 電気メスの使い方講座最終回です。
 電気メスの使い方、
 とても大切な項目です。
 残念なことですが…
 医学部で教えることはありません。
 どうやったら…
 腫れが少なく皮下出血も少なくできるか?
 世界中の美容外科医が苦労しています
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 私が丁寧な止血を確立したのは…
 美容外科の教えではありません。
 自分で苦労して習得しました。
 きっかけは…
 ラットを使った動物実験でした
 私の研究テーマは微小血管でした。
 データー捏造(ねつぞう)はできません。
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 大浦武彦先生から、
 世界一きれい
 『今までこんなキレイな微小血管造影は見たことがない』
 …ととお褒めの言葉をいただいた結果です。
 この血管造影、
 ちょっとでも出血すると…
 写真全体が真っ黒になってしまいます。
 丁寧にていねいにしないと撮れません。
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 簡単なようで難しいのが止血です
 私はラットの細い血管と格闘しながら、
 上手に止血するコツとポイントを見つけました。
 詳細は企業秘密です
 死ぬまでに誰かに伝えます。
 私の研究はノーベル賞をもらえるような研究ではありません。
 最先端の分子生物学とも無縁です。
 でも臨床に役立っています。
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 最近、若い形成外科医の研究が、
 インパクトファクターの高い、
 分子生物学的な研究にかたよっている気がします。
 私のように…
 仕事が終わった夜遅くに…
 解剖学教室の暗い部屋で、
 たくさんのご遺体と対面して、
 血管を地道に調べる研究も大切だと思います
 最後は電気メスとは直接関係のないことですが、
 要は血管を見つけて地道に丁寧に止血することが、
 腫れと皮下出血が少ない手術につながります。

私が撮影した血管の写真です。
ラット(ネズミ)の皮膚です。

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