昔の記憶

大浦憲子様の想い出②

 私が結婚したのは、
 研修医2年目の7月でした。
 家内が住んでいたのは、
 兵庫県西宮市です。
 自宅から通勤していました。
 私26歳、家内24歳でした。
 若かったです。
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 昔は、
 教室の教授に仲人をお願いするのが常識でした。
 私より上の先輩は、
 全員、大浦武彦先生ご夫妻が仲人です。
 今の若い先生はわかりませんが、
 私が北大に在籍したいた頃は、
 私も下の先生の結婚式に招待されていました。
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 結婚式の前に、
 大浦先生お宅にごあいさつに伺うのが通例でした。
 私の場合、
 家内も仕事をしていたので、
 家内が札幌に来れる日に合わせて…
 大浦先生のお宅におじゃましました。
 家内はとても緊張していました。
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 笑顔で迎えてくださったのが
 大浦憲子夫人でした
 憲子夫人は…
 とてもよく気がつく方でした。
 私も気がつく方ですが…
 私の数倍、いや数十倍も気がつく奥様でした。
 玄関を入ると、
 よい香りがしました。
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 私が札幌美容形成外科で、
 よい香りのおもてなしをしているのは、
 実は大浦憲子夫人のマネです。
 よい香りは、
 緊張を和ませてくれます。
 最初は緊張していたのに…
 大浦夫人のおもてなしでリラックスしました。
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 居間に案内され、
 出していただいたのが桜湯(さくらゆ)でした。
 ピンクのきれいな桜の花が、
 茶碗の中で開いていました。
 私はそれまで見たことがなく、
 おそらく家内もはじめてだったと思います。
 大浦先生のお宅で、
 お互いのことや家族のことなどをお話ししました。
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 大浦憲子様は、
 私たち夫婦の人生の師です。
 いろいろなことを教えていただきました。
 美味しい調味料を教えていただき、
 今もわが家の味となっています。
 今日は奥様のお通夜です。
 謹んでご冥福をおいのりいたします。
 ありがとうございました。

20131122

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