二重・眼瞼下垂
とける糸で埋没法はダメです
相談フォームからのご質問です。
昔、埋没法を受けた時、
とける糸を使うと言われました。
17年も経ってから…
糸が出てるくるなんてことはありますか?
こんなご質問を何回か受けています。
少なくとも20年前には、
溶ける糸で埋没法はありません。
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埋没法の糸2013に書いたように…
埋没法の歴史で、
埋没法が安全になったのは、
ナイロン糸のためです。
それも…
医療用ナイロン糸が無かった時代に…
釣り糸(テグス)を見つけた先人の知恵です。
■ ■
昔、使われた糸は、
透明の釣り糸でした。
英語でFishing Lineといいます。
武藤靖夫先生に見せていただいたのは、
確か東レと書いてあった細い糸でした。
北海道だとわかさぎ釣りに使うような糸です。
私に歴史を教えてくださったのは、
埋没法の元祖、
札幌中央形成外科の武藤靖夫先生でした。
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武藤先生からお聞きした歴史によると、
さまざまな糸が用いられたそうです。
一時期はソフトナイロンという、
ナイロン糸のより糸も用いられたそうですが、
やはり細い釣り糸が抜群によかったそうです。
その後、医療用ナイロン糸が普及しました。
現在は針付ナイロン糸が一般的です。
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とける糸で通院不要に書いたように、
溶ける糸は米国製が一般的です。
私が医師になった30年前頃にあったのが、
デキソンという糸、
その後、
バイクリル
PDS
PDSⅡ
…と米国製の糸が普及しました。
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吸収糸で埋没法をしている先生がいるとは思えませんが…
溶ける糸で埋没法はダメです。
何かトラブルがあっても…
抜去できるからいいのです。
抜去するのは難しいですが、
ナイロン糸やポリプロピレン糸でしたら、
なんとか見つけることができます。
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美容整形はしがない商売です。
元に戻してくださいといわれることがあります。
元に戻すのは難しいです。
それでも溶けない糸だったら、
なんとか見つけることができる可能性があります。
溶ける糸では絶対に無理です。
溶ける糸で埋没法がダメな理由です。