二重・眼瞼下垂

第33回日本眼窩疾患シンポジウム(東京上野)③

 第33回日本眼窩疾患シンポジウム(東京上野)①
 第33回日本眼窩疾患シンポジウム(東京上野)②
 …の続きです。
 今朝の札幌は寒くなりました。
 被災地では41人の死亡が確認されました。
 心からご冥福をお祈りいたします。
 札幌市内は平常に戻ってきています。
 スーパーにはさんまも売っています。
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 北海道以外の皆さまへのお願いです。
 今回の地震で被害に遭ったのは、
 北海道の一部です。
 札幌市内で液状化になったのは、
 市内のほんの一部です。
 札幌市内の大部分はビルの被害もありません。
 ホテルのキャンセルが相次ぎ困っています。
 登別温泉も定山渓温泉も大丈夫です。
 どうか北海道旅行をキャンセルなさらないでください。
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 北海道にいらしてくださることが、
 災害支援になります。
 9月13日頃には物流も回復する見込みです。
 飛行機にもホテルにも空席があります。
 北海道の観光業界が大変なことになっています。
 札幌美容形成外科も平常通り診療を行っています。
 北海道を助けると思って、
 北海道にいらしてください。
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 ここからが今日の本題です。
 専門的な内容なので、
 わからない部分が多いと思います。
 眼瞼下垂症手術をする立場の医師として、
 同業の形成外科医に知ってほしいので、
 抄録集から引用して、
 私が一番勉強になった発表をお伝えします。
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 第33回日本眼窩疾患シンポジウム
 *05
 高度な閉瞼障害および眼球運動障害を来した類壊死性黄色肉芽腫の1例
 すえおかけんたろう
 末岡健太郎・木内良明
 広島大学眼科
 【諸言】成人眼窩肉芽腫性疾患の1つである類壊死性黄色肉芽腫(necrobiotic xanthogranuloma:NXG)は、眼窩周囲や四肢に黄色腫様結節が多発し、パラプロテイン血症を伴うことが多い、極めて稀な疾患である。今回、高度な閉瞼障害・眼球運動障害を来したNXGの1例を経験したので報告する。
 【症例】45歳、女性。5年前から両)眼瞼下垂を自覚し、前医で挙筋短縮術を行ったが改善が乏しく吊上げ術を行った。3年前から両)内眥部の黄色皮膚病変が増大し、生検で黄色肉芽腫と診断された。その後も病変は増大し、プレドニゾロン内服開始したが、漸減に伴い増悪して、半年前には右)高度な眼球運動・閉瞼障害に至った。病変を可及的切除したが全く閉瞼できず、精査加療目的に広島大学病院眼科に紹介され受診した。高度の閉瞼障害・眼球運動障害および結膜浮膜・充血があった。前医の病理では、大小の組織球が集簇、一部は泡沫細胞・Tuton型巨細胞が出現し、泡沫細胞間に類壊死病巣がありNXGが示唆された。 MRIでは眼瞼・眼窩以外に、右頬部から顎下部にも病変が及んでいた。全身精査でパラプロテイン血症をはじめ他の合併症はなく、プレドニゾロン30mg内服を再開した。眼周囲の病変は徐々に軟化し、閉瞼障害・眼球運動障害は軽減した。現在、シクロスポリン併用下にプレドニゾロンを漸減しており、再燃なく経過している。
 【結語】NXGは高度な閉瞼・眼球運動障害を来すことがあるため、速やかな全身検索および免疫抑制療法を要する。
 (以上、第33回日本眼窩疾患シンポジウムより引用)

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 はじめて、
 類壊死性黄色肉芽腫(necrobiotic anthogranuloma:NXG
 …という病名を聞きました。
 眼瞼にできる黄色腫とはまったく別の病気です。
 眼瞼下垂症手術の術後が大変な状態でした。
 広島大学眼科で治療していただき、
 とてもよく治っていました。
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 NXGは私が一生診ることがない病気かもしれません。
 このような病気があるということを知っているだけで、
 眼瞼下垂症手術をする前にチェックすることができます。
 目頭や下眼瞼にしこりがあったら、
 類壊死性黄色肉芽腫(necrobiotic anthogranuloma:NXG
 …という病気を頭に浮かべてください。
 わからなければ広島大学眼科の末岡健太郎先生へご紹介してください。
 見逃して手術をすると大変なことになります。

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