医学講座
私の形成外科への思いです
保険でも見た目を重視するのが形成外科です
…のつづきです。
私は美容外科医より、
形成外科医として長く手術をしていました。
今でも形成外科の手術は好きですし、
日本形成外科学会に出席して勉強しています。
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残念なことですが、
今の保険医療制度では、
形成外科はもうかりません
どんなに丁寧に手術をしても、
手術点数は同じです。
早くぱっぱと手術をする
…ともうかります。
一日に何件も手術をするともうかります。
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大学病院に勤務する形成外科医は、
夜間や休日に、
老人病院の当直のアルバイトに行く先生も多いです。
私もかつては、
函館の病院に行って、
当直室でよく英文論文を書いていました。
その病院への出張は好きでした。
形成外科医として褥瘡の処置などをしていました。
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今は有名になった整形外科も、
昔は苦労されたと大先輩に教えてもらいました。
整形外科と骨接ぎとの違いがわかってもらえなくて、
外科の片隅で細々と診療をなさったそうです。
ギプスの石膏で汚くなると、
嫌われたこともあったそうです。
そんな整形外科が今は日本中で大繁盛しています。
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整形外科が繁盛した理由は、
いい治療をしたからだと思います。
骨折を手術したり、
関節の痛みをとったり、
整形外科にかかるとよくなるので、
患者さんが増えました。
形成外科はまだまだ無名です。
美容整形とよく間違えられます。
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私の形成外科への思いは、
形成外科医が、
形成外科の保険診療だけで食べて行けることです。
老人病院の当直にアルバイトに行かなくても、
ちゃんと家族を養えることです。
だから、
保険診療の手術だから、
理想の目になれない
…とは言いません。