医学講座

皮膚移植の方法①

 保険でも見た目重視の形成外科
 …のつづきです。
 顔に皮膚がんができたとします。
 大部分の皮膚癌は、
 手術で切除します
 当然、顔にキズができます。
 大きな皮膚がんを手術すると、
 皮膚が足りなくなります。
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 皮膚移植という方法があります。
 この皮膚移植は難しいです。
 ブラックジャックという手塚治虫さんのマンガがあります。
 主人公のブラックジャックは、
 顔に傷があって、
 移植した皮膚の色が違います。
 ブラックジャックに移植された皮膚は他人の皮膚です
 皮膚がんの手術で移植する皮膚は、
 本人の皮膚です。
 本人か一卵性双生児の皮膚でなければつきません。
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 どこから皮膚を採取して、
 どのくらいの厚さで移植するかで、
 見た目がまったく違います
 ふつうの人が考えるのは、
 お尻などの目立たない部位からの皮膚移植です
 形成外科では、
 お尻から顔に皮膚移植をすることは、
 まずありません。
 目立つからです。
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 皮膚に余裕があれば、
 皮弁ひべんという方法で皮膚を移動します。
 皮膚移植より、
 皮弁の方が目立ちません。
 近くの皮膚を移動するので、
 皮膚の色や質感が似ているからです。
 私たち形成外科医は、
 少しでも傷が目立たない方法を考えて、
 皮膚移植をしています。
 高齢者の顔だったとしても、
 少しでも見栄えがいい手術法を選択するのが形成外科医です。

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