医学講座
循環器病学の進歩2020
92歳のばあさんが無事に心臓弁膜症の手術を終えました。
正直に言います。
私はこの治療法を知りませんでした。
今回のばあさんの入院で、
循環器病学の進歩を実感しました。
形成外科に比べると、
私が卒業してから40年の間に、
循環器の診断と治療は格段に進歩しました。
■ ■
ばあさんの治療が可能になったのは、
診断学です。
最新のCTやエコーで、
心臓の弁がそこにあるように見えます。
3次元的に立体的に見えます。
これにはほんとうに驚きました。
ガラケーと最新のスマホ以上の差です。
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うちの奥さんの父親は、
1993年4月6日に急性心筋梗塞で亡くなりました。
64歳でした。
あと3週間で65歳になる前でした。
年金ももらわずに天国に行きました。
亡くなる前日に病院に行ってました。
心電図と胸部写真を撮って、
風邪の診断でした。
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もし今の時代だったら、
細くなっている冠動脈にステントを入れて、
おそらく治っていたと思います。
最新のCTで血管がよく見えるようになりました。
この程度の知識は今までの私にもありました。
でも、92歳に挿管して全身麻酔をして、
弁置換までは考えませんでした。
治療できる病院は限られていますが、
すごい時代になったものです。
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私たちの学生時代には、
心音しんおんの聴診ちょうしんがありました。
私はこれが苦手でした。
何回テープレコーダーで音を聴く練習をしても、
心音が区別できませんでした。
これで循環器内科はあきらめました。
うちのばあさんに聞いたところ、
今は聴診はしないようです。
CTの画像で聴診以上によくわかります。
今の時代だったら、、
私も循環器病学に興味を持ったかも?と思いました。
心臓は循環器のいい先生に診てもらってください。
私は北海道循環器病院をおすすめします。