医学講座
札幌の急患を帯広へ搬送
今日は2021年5月16日(日)です。
札幌で変異型の感染が急増しています。
今日の北海道新聞電子版の記事です。
急患の搬送困難急増 病床逼迫の札幌市 コロナ前の4倍、帯広へ移送も
新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、札幌市内で患者の搬送先がすぐに決まらない「救急搬送困難事案」が増加している。市消防局によると、4月は前年同月比191件増の389件で、コロナ禍前の4倍に急増。5月も前年を上回るペースで増えており、コロナの疑いがある患者が市内では病床が見つからず、帯広市や留萌市まで搬送されるケースも出始めた。関係者は「感染がさらに広がれば、コロナ以外の救急搬送体制も維持できなくなる」と危機感を募らせている。
「毎日のように患者の受け入れを断られる。救急医療の現場が崩壊しかねない状況だ」。札幌市消防局の救急隊員は、現状をこう説明した。隊員たちは発熱やせきなどの症状がある急患の場合、コロナの疑いもあるとみて、防護服を着用。救急車から電話をかけ、患者の症状に応じた受け入れ先を探すが、医療機関への照会が4回以上にわたり、現場到着から搬送開始まで30分以上かかる「救急搬送困難事案」が続発している。
背景にあるのは、コロナ患者の急増に伴う市内の病床逼迫(ひっぱく)だ。院内感染を警戒し、コロナ疑いのある急患は受け入れを断る医療機関も多く、症状が軽い患者は救急車の中で観察後、本人の同意を得た上で搬送しない例も増えているという。
市消防局によると、2019年度の救急搬送困難事案は1706件だったが、コロナ禍が起きた2020年度は3660件に倍増。特に道内が感染「第3波」に見舞われた昨年11月以降は毎月300件を超える状況が続く。今年4月の389件のうち、コロナの疑いがある急患は122件だった。5月は10日までで既に192件に達しており、月別では過去最多となる可能性がある。
医療機関側の負担感も増している。救命救急センターのある道内の基幹病院の一つ、手稲渓仁会病院(札幌市手稲区)は今月4日、64件の急患の受け入れ要請があったが、病床の確保が難しいなどの理由で28件を断念した。コロナ疑いで受け入れた患者の中には20カ所以上の医療機関に断られた末、同病院に搬送された人もいたという。勤医協中央病院(同市東区)の担当者も「コロナ患者が急増した5月以降、10回以上受け入れを断られた急患が来るケースが増えた」と話した。
札幌市外への搬送も相次ぐ。市保健所によると、コロナ疑いのある人を含めた急患の市外搬送は3月には1件だけだったが、4月は17件まで増加。5月は13日現在で19件に達している。小樽市や江別市などの札幌近郊では搬送先が見つからないことも増えており、手稲渓仁会病院の奈良理救命救急センター長は「地方の患者が札幌に搬送されるという通常の医療体制が逆転している。このまま地方でもコロナの感染が拡大すれば、札幌の患者は行き場を失う」と危惧する。(広田まさの、山村麻衣子、菅沢由佳子)
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この記事を読んで驚きました。
私は高度救命救急センターがある札幌医大病院、
市立札幌病院、
JA帯広厚生病院に勤務しました。
私の記憶する中で、
札幌の救急患者さんを帯広で引き受けたことはありませんでした。
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逆にJA帯広厚生病院に勤務していた時に、
帯広では治せない患者さんを、
市立札幌病院にお願いしたことがありました。
その時は天候の関係でヘリが使えず、
自衛隊機に患者さんの搬送をお願いしました。
札幌の患者さんを帯広に搬送するのは大変です。
私はワクチン接種に期待しています。
コロナ禍を何とかしたいです。