医学講座

医療逼迫_薄れる緊張感

 今日は2021年5月9日(日)です。
 札幌の感染者数が増えています。
 酒類提供終日停止が5月12日(水)からです。
 2021年5月9日、北海道新聞朝刊の記事です。
 医療逼迫 薄れる緊張感 道内感染最多 相次ぐ要請 人出は減らず 一般救急受け入れ難の恐れ
 「助かるはずの命が失われる事態が現実になりつつある」。道内の新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多の403人となった8日、感染者の約7割が集中する札幌市の幹部は医療体制が崩壊寸前との認識を強く訴えた。コロナ重症患者の増加を受け、通常の救急体制を維持できない恐れも拡大。道は飲食店への酒類提供停止要請などの対策で歯止めをかける構えだが、市内中心部は8日も大勢の買い物客らでにぎわい、医療現場では危機感が道民と共有されていないことへのいら立ちも広がる。
 8日の札幌市新型コロナウイルス感染症対策本部会議。同市の医療職トップ、館石宗隆医務監は「国のまん延防止等重点措置の適用が決まったが、医療逼迫(ひっぱく)は緊急事態宣言並みだ」と語気を強めた。同日の市内の新規感染者は277人となり、5月に入って3回目の過去最多を更新。館石氏はコロナ患者用病床は実質満床の状態で、市外搬送や入院調整を翌日に持ち越さざるを得ないケースが増え続けていると説明し「待ったなしの状況だ」と訴えた。
 感染力の強い変異株の拡大により、重症者も増加。KKR札幌医療センター(札幌)では8日、集中治療室(ICU)の病床8床のうち、コロナ重症患者用の4床が初めてすべて埋まった。軽症・中等症患者用の20床も満床状態で、磯部宏院長は「コロナ重症患者が増えたら、ICUでの治療が必要な心筋梗塞などの一般救急患者を受け入れられなくなる」と危惧する。
保健所も瀬戸際
 感染者の急増を受け、市保健所も厳しい対応を迫られている。500人体制で感染者の行動歴を聞き取る疫学調査や自宅療養者の健康観察を行っているが、新規感染者が270人を超える状況が続けば、人員不足は必至だ。疫学調査に時間がかかると、濃厚接触者の特定が遅れ、市中感染がさらに広がる懸念もある。担当者は「緊急事態宣言が出た兵庫や大阪並みに感染者が増えたら、今の状態では対応できない」と漏らす。
飲食店から嘆き
 道は12日から市内の飲食店に酒類提供の終日停止を要請し、人と人との接触機会を徹底的に抑える方針。札幌・ススキノでバーを経営する金山和裕さんは「飲食店や酒がスケープゴート(いけにえ)にされ、真綿で首を絞められる気分だ。連休前に強い措置を打つべきだった」。
 同市中心部は8日の日中も多くの市民が行き交い、一部の飲食店などは混雑した。大通公園にいた男子大学生(20)は「緊急事態宣言が出ていた昨春は緊張感が強かったが、何度も自粛要請が繰り返され、人混みを気をつければ大丈夫だと思うようになった。外出に抵抗感はない」と話した。
 医師や看護師の大半はすでに1年以上、外出や外食を控え、コロナと戦う。市内の基幹病院の責任者は嘆く。「外出するな、飲みに行くなと言っても、誰も聞かない。それでまた感染が広がると思ったら、もう笑うしかない」(五十嵐俊介、岩内江平、佐藤圭史)

(以上、北海道新聞より引用)

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 困りました。
 昨日の北海道新聞朝刊の記事に、
 札幌市感染症対策本部のアドバイザーで、入院調整などに取り組んでいる札医大の上村修二講師は「自宅療養や宿泊療養中に亡くなった人はまだいないが、入院病床の調整は自転車操業状態。夜間や休日などでタイミングが悪ければ、いつ死者が出てもおかしくない」と危惧する。
 札幌医大高度救命救急センター講師の上村修二先生のコメントが出ていました。
 上村修二うえむらしゅうじ先生は救急医療のベテランです
 とても優しくて信頼できる先生です。
 日本熱傷学会でご一緒です。
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 上村修二先生のような立派な先生たちが、
 北海道の救急医療を支えてくださっています。
 何とか感染拡大をおさえて、
 ワクチン接種に期待したいと思います。
 上村先生のお言葉を重く受けとめました。
 感染しないようにしましょう。
 手洗い、消毒、マスクをしっかりしましょう。

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