医学講座

マスク品薄への対処法

 中国の新型コロナウイルス肺炎で、
 マスクが売り切れています。
 札幌の地下鉄でも、
 マスクをしている人が増えています。
 売っていなければ、
 マスクをしたくてもできません。
      ■         ■
 いつものエビデンスがない本間仮説です。
 報道によると、
 新型肺炎は飛沫感染ひまつかんせんです。
 ウイルスを持っている人から発した、
 くしゃみや、
 咳が、
 顔にかかると、
 口、鼻、目などから、
 ウイルスが体内に入ります。
      ■         ■
 マスクは、
 吸う空気を漉過するためではなく、
 飛沫が顔につかなくするための役割が大きいです。
 ですから、
 なるべく大きめで、
 顔全体を覆うマスクがいいと、
 (私は)考えています。
 医療用マスクが売れるのは大きいからです。
      ■         ■
 マスクが売ってなければ、
 宗教上の理由で顔を隠す外国の女の人のように、
 顔全体を覆うのがいいです。
 大きめのマフラーで顔を覆うことや、
 スキーの時に使う、
 防寒対策の顔を覆う防寒マスクもいいです。
 外から帰ったら、
 洗って使うことです。
 そのままにしておくとウイルスがついたままです。
      ■         ■
 マスクより効果的なのは、
 顔に触れないことです。
 女の人は、
 外で化粧直しをしないことです。
 多少化粧がくずれていても放置です。
 口紅も塗りなおさないことです。
 外でコンタクトをつけるのも、
 外でコンタクトを外すのもダメです。
 目の粘膜からウイルスが入ります。
 エビデンスがない本間仮説ですが参考になさってください。

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医学講座

新型肺炎と景気2020

 今日は2020年2月1日(土)です。
 札幌は驚くほど雪がありません。
 乾燥した路面が出ています。
 新型コロナウイルスによる肺炎が問題になっています
 日本でようやくウイルスが分離同定されました。
 感染力はインフルエンザより強い程度と言われていますが、
 私はまだまだ患者が増えると予想しています。
      ■         ■
 心配なのが経済への影響です。
 私たちの身の回り品を見ると、
 made in Chinaがたくさんあります。
 中国からはじまった肺炎で、
 中国との交流が途絶えます。
 中国人が海外へ出かけるのが難しくなっています。
 景気は明らかに悪くなります。
      ■         ■
 ワクチンの開発には時間がかかります。
 悪名高い日本の検定制度があります。
 とにかく検定と承認に時間がかかります。 
 特効薬ができたとしても、
 すぐに使えません。
 臨床試験が必要ですし、
 【保険適応】になるのに時間がかかります。
 私は2020年は、
 ウイルス肺炎による不況になると予測しています。
 (縁起の悪い話しで申し訳ありません)

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医学講座

新型コロナウイルスの流行はどのくらい深刻なのか?

 今日は2020年1月31日(金)です。
 1月も今日で終わりです。
 新型コロナウイルスによる肺炎患者さんが増えています。
 日本国内の感染者数も増えています
 私はもっと増えると予測しています。
 しっかりと感染対策をしないとこわいです。
      ■         ■
 2020年1月31日、Yahoo!ニュースです。
 解説新型コロナウイルスの流行はどのくらい深刻なのか?
 【パリAFP=時事】中国・武漢で発生した新型コロナウイルスについて、深刻さや感染力の強さなど主な疑問についてまとめた。
どのくらい深刻なのか?
 29日の時点で中国国内では6000人近い感染者が確認されており、うち130人以上が死亡している。アジア諸国で合わせて約50人の感染が確認されている他、オーストラリア、欧州、北米でも感染者が報告されている。
 これまでのところ死者は中国以外では出ていないが、28日に確認されたドイツと日本の例は、人から人への感染だった。
 「2019-nCoV」と命名された新型ウイルスは、過去に多くの死者を出した二つの流行を引き起こしたコロナウイルスの一種だ。一つは2002~2003年に中国北京から広がり、感染者8096人中774人が死亡した重症急性呼吸器症候群(SARS)。もう一つは2012年に流行し、感染者2494人中858人が死亡した中東呼吸器症候群(MERS)だ。この二つの流行での死亡率は大きく異なり、前者が9.5%、後者が34.5%だった。
 今のところ、新型ウイルスによる死亡率は「5%未満」だと、パリ第7大学の感染症専門家、ヤズダン・ヤズダンパナ氏は言う。
どんな症状が現れるのか?
 中国の研究者らが24日に英医学誌ランセットに発表した41の初期症例に基づいた報告によると、新型ウイルスの症状の一部はSARSと似ている。
 患者は全員肺炎になり、多くは発熱し、観察例の4分の3でせき、半数以上で呼吸困難の症状がみられた。一方で、鼻水やくしゃみ、喉の痛みは少ないという「重要な違い」があるという。
感染力はどの程度なのか?
 英インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者らは新型コロナウイルスの感染力について、患者一人当たりが2.6人に感染させると推計している。これは毎年起きるインフルエンザの流行とほぼ同程度だ。
 中国国家衛生健康委員会の馬暁偉主任は、新型ウイルスの伝染が潜伏期に起きている可能性を指摘している。つまり、感染した人自身にまだ症状が現れていない段階で、他者に伝染する可能性があるということだ。ただし、この仮説はまだ完全には確認されていない。
コウモリ由来のウイルスか?
 新型ウイルスは遺伝子構造の80%が共通するSARSウイルスと同様、コウモリに由来するのではないかと考えられている。だが、どの動物を通じてヒトへ感染したのかはまだ分かっていない。
 中国の研究チームは先週、中間宿主となったのがヘビである可能性を示唆したが、哺乳類が媒介となった可能性が高いと考える他の専門家らがすぐに反論した。SARSの場合は、ジャコウネコが中間宿主だった。ジャコウネコの肉は中国で人気が高い。
予防策は?
 保健衛生当局や研究者らは、他のウイルス性疾患と同じ予防法を呼び掛けている。つまり頻繁に手を洗うこと、せきをする際には口を覆うこと、顔を手で触らないことなどだ。また感染が確認された場合は、隔離措置が必要だという。
(以上、Yahoo!ニュース〔AFP時事〕より引用)

      ■         ■
 どんなものかわからないと、
 余計に不安になります。
 感染力はインフルエンザとほぼ同等
 頻繁に手を洗うこと
 顔を手で触らないこと
 こうして予防対策を取って、
 あまり出歩かないことです。
      ■         ■
 私が心配するのは、
 経済への影響です。
 インバウンド効果で売上増になっていたところは、
 おそらく軒並み売上減です。
 今朝の新聞によると、
 ANAの中国路線は旅客が半減しています。
 感染が拡大すると、
 2020東京オリンピックも危ういと思います。
 何とか知恵を出して、
 感染を抑制したいです。

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医学講座

新聞は最高の教科書です

 今日は2020年1月30日(木)です。
 中国から来た新型肺炎が心配です。
 今朝の北海道新聞札幌市内版に、
 とても興味深い記事が載っていました。
 私の日課に欠かせないのが、
 新聞です。
 北海道新聞を愛読しています。
      ■         ■
 記者日記
 「新聞は時代錯誤」?
 「そんな時代錯誤な指示をしないでって、保護者からクレームの電話がきた」。ある小学校教員から聞いたぼやきだ。図工で版画をするため「家に古新聞がある人は持ってきて」と言ったのだという。なければ、持ってきた子の分や教員が用意したものでまかなう算段だった。その保護者は、ニュースはテレビやインターネットで見るので、新聞は不要との考えのようだった。
 事件の発生や新しい情報は、ネット速報のほうが早い。新聞は紙幅に限りがあるが、ネットニュースなら情報量の制限もない。
 でも、新聞は紙面を開いた時に全体を見渡せる一覧性があり、興味のない分野の情報にも接するチャンスが増える。解説記事やインタビューなどから、多様な見方に触れることもできる。新年度から小学校で必修化されるプログラミング教育の目的は、論理的思考や課題解決能力を養うことだ。自ら考え、判断する力を培う上では、新聞の力は小さくない。新聞の作り手として、自信はある。
 それはさておき、「新聞は時代錯誤」というその家では、ニンジンやキャベツをどうやって保存するのだろう。ぬれた靴を乾かすために古新聞を詰めたりしないのかな。余計なことだが、気になる。(小川郁子)

(以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 私が新聞を毎日読むようになったのは、
 札幌西高校2年生の時でした。
 本間、新聞を読めと、
 同級生の高橋新一くんに言われました。
 高橋くんは国語が優秀でした。
 彼は大学卒業後に北海道放送に就職しました。
      ■         ■
 今の若い人たちは新聞を読まない人が多いようです。
 就職試験の時に困ると思います。
 国語が苦手な中学生や高校生にも
 新聞を読むことをすすめます。
 ネットのニュースも新聞からの引用があります。
 私の91歳の母親も北海道新聞を購読しています。
 ボケ防止にも役立っていると思います。
 本間、新聞読め
 …と教えてくれた高橋くんに感謝しています。

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医学講座

中国の新型肺炎 北海道で患者発生

 今日は2020年1月29日(水)です。
 1月31日(金)から札幌雪まつりです。
 雪が降って雪像は大丈夫ですが、
 中国の新型肺炎が北海道に上陸しました
 北海道新聞朝刊の記事では、
 病院名は公表されていません。
      ■         ■
 2020年1月29日、北海道新聞朝刊の記事です。
 道内で新型肺炎 情報発信をしっかりと
 道はきのう、道内入りした中国湖北省武漢市在住の40代女性が新型コロナウイルスに感染し、肺炎を発症したと発表した。
 道内の病院に入院中で、容体は安定しているという。
 道外でも、武漢市からのツアー客を乗せた奈良県在住のバス運転手の60代男性の感染が確認された。国内で初めての人から人への感染例となっている。
 感染者は中国から世界へと拡大し、2012年の中東呼吸器症候群(MERS)を上回った。
 国内ではネットなどを通して不正確な情報も広がっている。
 厚生労働省や保健所など関係機関は、正しい情報の迅速な発信に努める必要がある。医療体制を整え、感染拡大を抑えるよう全力を挙げてもらいたい。
 道によると、女性は22日から道内観光をし、26日夜にせきや発熱の症状を訴え、27日に医療機関を受診し肺炎と診断された。
 自覚症状のない潜伏期間は長くて14日間あり、空港など水際で阻止するのは困難なのが実情だ。
 発症前でもせきやくしゃみなどでウイルスは広まる。うつし、うつされたりを防ぐため、マスクの着用や手洗いが欠かせない。
 札幌市内では31日から雪まつりが始まり、外国人観光客も訪れる。宿泊施設や飲食店などは接触感染を防ぐための消毒も必要だ。
 医療機関は感染者の受け入れを想定した対応も求められよう。
 感染が疑われる場合、事前に医療機関に連絡した上で、マスクを着けて受診するよう心掛けたい。
 問題なのは、全国83カ所の地方衛生研究所の検査体制が十分ではないことだ。
 道内には道や札幌市、函館市に3カ所あるが、結果の確定に必要なウイルスの遺伝子サンプルがなく、国立感染研での確認検査が必要なため、時間がかかる。
 厚労省は検査体制を整備するとともに、簡易に検査できるキットの開発を急がねばならない。
 政府は、交通網が封鎖された武漢滞在の邦人を帰国させるチャーター機を派遣した。
 新型肺炎を感染症法上の「指定感染症」とすることも閣議決定した。患者の強制入院や就業制限が可能になる。
 ただ、現時点ではMERSや重症急性呼吸器症候群(SARS)ほど致死率は高くない。感染力もインフルエンザよりやや高いものの、はしかや風疹より低い。
 あらぬ差別を生まぬよう、冷静な対応が求められよう。
 (以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 私は大変なことだと思います。
 まず診断ができません。
 潜伏期の人から移ることもあります。
 このまま大流行になると、
 2020東京オリンピックの開催も危ういです。
 ネット上の知識しかありませんが、
 石鹸による手洗
 手を洗わない手で鼻や目や口などの粘膜に触らないこと。

 鼻くそをほじらないこと
 消毒用アルコール(70%)
 次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)塩素系漂白剤が有効

      ■         ■
 免疫力が低下している人、
 臓器移植後に免疫抑制剤を使っている人、
 抗がん剤治療を受けている人は、
 特に気をつけてください。
 これ以上、感染が拡大しないことを祈っています。
 診断も治療も今のところは難しいです。
 特効薬もありません。
 私はあまり出歩かないようにします。

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医学講座

感謝状への思い

 65歳で日本熱傷学会北海道地方会運営委員を定年退職した私に、
 成松英智会長から感謝状を贈呈していただきました。
 感慨深いものがあります。
 毎年まじめに学会に参加したことと、
 北海道の熱傷治療に、
 少しでも貢献できたかなぁ~?
 …という思いです。
      ■         ■
 私にとって一番思い出深いのは、
 札医大重症熱傷受け入れ再開です。
 院内感染のために、
 2008年から2010年まで、
 札幌医大高度救命救急センターで、
 熱傷患者の受け入れが中止されていました。
      ■         ■
 小児重症熱傷患者の東京への搬送経験
 10年前の2010年2月27日に、
 第16回日本熱傷学会北海道地方会が開催されました。
 市立札幌病院救命救急センターの、
 牧瀬博先生が、
 東京まで患者さんを航空機で搬送したことを報告されました。
      ■         ■
 これは何とかしなければ!
 …という思いで、
 朝日新聞記者の加賀元さんにお願いして、
 記事にしていただきました。
 加賀さんのおかげで、
 札幌医大が熱傷患者さんの受け入れを再開しました。
 ほんとうによかったと思いました。
 私が感謝状をもらえるようなことをしたのは、
 このことくらいです。
 札幌医大高度救命センターでは、
 素晴らしいスタッフが最高の治療をしてくださっています。 

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医学講座

第26回日本熱傷学会北海道地方会③

 今年の第26回日本熱傷学会北海道地方会で、
 65歳になった私は運営委員を定年退職しました。
 第1回の時は、
 市立札幌病院に勤務していました。
 カシミアのマフラーをプレゼントしてくださった、
 白土瑞江師長さんが発表してくださいました。
      ■         ■
 JA帯広厚生病院に勤務していた時には、
 形成外科の東5病棟の看護師さんが発表してくださいました
 帯広のまみ子師長さんも発表してくださいました。
 私にとってたくさんのいい思い出がある、
 日本熱傷学会北海道地方会です。
 定年退職にあったって、
 感謝状をいただきました。
      ■         ■
 感謝状をいただくようなことはしていませんが、
 第9回の会長をしました。
 実は、
 札幌医大をクビになり、
 中央クリニックの院長になった時でした。
 一度はお断りしたのですが、
 (本間)先生やって
 …という恩師、吉田哲憲先生のお言葉でやりました。
      ■         ■
 手伝ってくれる後輩もいないので、
 私の家族と、
 中央クリニックの男性職員にお願いしました。
 娘の友人も手伝ってくれて、
 私を入れて総勢5人でやりました。
 よくできたなぁ~という思いです。
 感謝状をいただきありがとうございました。
 成松会長と監事の村尾尚規先生に感謝いたしいます。
 来年からも参加します。
      ■         ■
 日本熱傷学会北海道地方会歴代会長
第1回 大浦武彦 (北海道大学形成外科)
第2回 金子正光 (札幌医科大学救急集中治療部)
第3回 手戸一郎 (市立札幌病院救命救急センター)
第4回 阿部清秀 (札幌医科大学形成外科)
第5回 大河原 章 (北海道大学皮膚科)
第6回 松原 泉 (市立札幌病院救命救急センター)
第7回 杉原平樹 (北海道大学形成外科)
第8回 浅井康文 (札幌医科大学救急集中治療部)
第9回 本間賢一 (中央美容クリニック札幌院)
第10回 丸藤 哲 (北海道大学救急医学分野)
第11回 杉原平樹 (北海道大学形成外科)
第12回 牧瀬 博 (市立札幌病院救命救急センター)
第13回 四ッ柳高敏(札幌医科大学形成外科)
第14回 浅井康文 (札幌医科大学救急集中治療学説座)
第15回 吉田哲憲 (市立札幌病院形成外科)
第16回 丸藤 哲 (北海道大学救急医学分野)
第17回 山本有平 (北海道大学形成外科)
第18回 浅井康文 (札幌医科大学救急集中治療学説座)
第19回 阿部清秀 (くにもと病院形成外科)
第20回 牧瀬 博 (市立札幌病院救命救急センター)
第21回 四ッ柳高敏(札幌医科大学形成外科)
第22回 奈良 理 (手稲渓仁会病院救命救急センター)
第23回 川嶋邦裕 (市立札幌病院形成外科)
第24回 丸藤 哲 (北海道大学救急医学分野)
第25回 村尾尚規 (北海道大学形成外科)
第26回 成松英智 (札幌医科大学救急医学講座)
第27回 四ッ柳高敏(札幌医科大学形成外科)
第28回

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医学講座

第26回日本熱傷学会北海道地方会②

 昨日の第26回日本熱傷学会北海道地方会で、
 一番お伝えしたいと思った発表です。
 7.フッ化水素酸が原因と考えられた足背の化学損傷の一例
 ○本田 進1)、木村 中1)、松田識郁1)、曽根良子1)、北條正洋2)
 函館中央病院形成外科l)、北海道大学大学院医学研究院形成外科教室2)
 症例は67歳、男性。知人から譲り受けた業務用の洗浄液を使って換気扇の掃除をしていたところ、誤って洗浄液を左足にかけてしまった。近医の皮膚科を受診し、フッ化水素酸による化学損傷が疑われたため当院に紹介となった。初診時、左足背を中心に20cm×8cmの発赤、表皮剥離を認めた。生理食塩水で洗浄した後、グルコン酸カルシウムを局注し院内で精製したグルコン酸カルシウムゼリーを塗布した。外用剤による局所治療を続け、最終的に受傷44日目で治癒した。経過は良好である。当院では約2年前にフッ化水素酸による化学損傷の症例を経験していたため、本症例について比較的迅速に治療を開始することができた。これらの経験を踏まえ報告する。

      ■         ■
 フッ化水素酸はこわいです。
 業務用の強力な洗浄剤に使われることがあります。
 適切な治療をしないと、
 手術が必要なくらい、
 皮膚が損傷してしまいます。
 皮膚に穴があいてしまいます。
      ■         ■
 函館中央病院形成外科からは、
 2017年にもフッ化水素酸による外傷が報告されました。
 第23回日本熱傷学会北海道地方会①
 5.フッ化水素による指尖部の化学損傷の1例
 函館中央病院形成外科
 〇高橋紀久子、木村 中、本田 進、星野善允
 症例は21歳、女性。大学での化学実験中に、50%フッ化水素酸が右環指にかかり受傷した。ただちに流水で洗浄し、当科を受診した。初診時、皮膚発赤やびらんなどの所見はなく、指先のごくわずかの疼痛の訴えを認めた。流水で40分間洗浄後、グルコン酸カルシウムの局注を施行した。受傷2日目、疼痛や皮膚損傷は認めなかったが、受傷3日目、指尖部の側爪郭に小潰瘍を認め、同部位の爪切り、ブラシ洗浄、グルコン酸カルシウムの局注を施行した。その後は速やかに上皮化し瘢痕を残さず治癒した。
 考察として、フッ化水素酸が指先にかかった場合には症状がわずかであったとしても速やかな爪切りや抜爪処置を行い有効な洗浄を行う必要があったと反省した。また、グルコン酸カルシウム軟膏も治療に有効であるため本症例を経験後、当院では院内製剤として精製できるようにした。今後、同様の症例がきた場合には速やかに対応したい。

      ■         ■
 函館中央病院では、
 この時から、
 院内製剤でグルコン酸カルシウムゼリーを準備されたそうです。
 このグルコン酸カルシウムゼリーは、
 簡単には作れません。
 院内製剤を作っても、
 約2ヵ月で期限が切れてしまいます。
      ■         ■
 2017年から、
 2ヵ月毎に薬剤師さんが作ってくださっていました。
 北海道内の病院では、
 おそらく函館中央病院だけです。
 めったにない外傷ですが、
 もし業務用洗浄剤による外傷を診たら、
 フッ化水素酸のことを思い出してください。
 函館中央病院に連絡すると、
 グルコン酸カルシウムゼリー
 きっと分けてくださると思います。

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医学講座

第26回日本熱傷学会北海道地方会①

 今日は2020年1月25日(土)です。
 第26回日本熱傷学会北海道地方会が札幌医科大学記念ホールで開催されました。
 私は日本熱傷学会北海道地方会の運営委員をしていました。
 65歳になったので定年退職です。
 今日は最後の運営委員会でした。
 感慨深いものがありました。
      ■         ■
 今日のプログラムです。
 プログラム
 開会の挨拶 会長 成松英智
 総会(13:00~13:10)
 Ⅰ13:10~13:40 座長 市立函館病院救命救急センター 武山佳洋
 1.電撃傷による着衣着火で熱傷を併発した事例について
 ○安藤和馬、佐藤秀幸、原 正浩
 札幌市消防局西消防署警防課
 2.広範囲熱傷の経過中に脳出血を来たした1例
 ○鎌田千奈美、喜屋武玲子、上村修二、成松英智
 札幌医科大学救急医学講座
 3.肺実質型気道熱傷による呼吸不全に対し体外式膜型人工肺(V-V ECMO)導入で救命できた1例
 ○桜井圭祐、提嶋久子、板垣有紀、坂東敬介、小組 旭、遠藤晃生、松井俊尚
 市立札幌病院救命救急センター
 4.欠演
 Ⅱ13:40~14:30 座長 北海道大学大学院医学研究院形成外科学救室 村尾尚規
 5.当院で治療を行った、爆発を受傷機転とした熱傷患者の現状
 ○権田綾子、四ッ柳高敏、上田直弘、原田二郎、白 夏林、大沼眞廣
 北田文華、北愛里紗、須貝明日香、中川嗣文、山下 建
 札幌医科大学形成外科
 6.頭部外傷後、灯油に長時間暴露され化学熱傷を呈した灯油皮膚炎の1例
 ○井上雄大1)、加藤航平2) 野崎 愛3)、山本修司2)大野耕一2)
 帯広厚生病院臨床研修センター1)、救急科2)、形成外科3)
 7.フッ化水素酸が原因と考えられた足背の化学損傷の一例
 ○本田 進1)、本村 中1)、松田織郁1) 曽根良子1)、北條正洋2)
 函館中央病院形成外科1)、北海道大学大学院医学研究院形成外科教室2)
 8.地方救命救急センターにおける熱傷治療の現状
 ○武山佳洋、坂脇英志、坂脇園子、俵 敏弘
 加藤三四郎、佐藤弘樹、野田昇宏、佐藤昌大
 市立函館病院救命救急センター
 Ⅲ14:30~15:00 座長 札幌医科大学附属病院高度救命救急センター 村中沙織
 9.熱傷での便失禁管理システムの長期的使用について
 ○丹代 功、田中あかね、堀越久子
 旭川赤十字病院形成外科
 10.顔面熱傷患者の気管チューブの固定の現状
 ○佐々木洋哉、田口裕紀子、間山明子
 札幌医科大学附属病院高度款命救急センター
 11.広範囲重症熱傷患者における臨床倫理問題
 ○喜屋武玲子、鎌田千奈美、和田健志郎、水野浩利、宮田 圭、上村修二、成松英智
 札幌医科大学救急医学講座
 休憩(15:00~15:10)
 IV 特別講演 15:10~16:10
 司会 札幌医科大学救急医学講座 成松英智
 熱傷・雷撃傷の救護と初期診療
 ~東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を目前に
 ○織田 順
 東京医科大学救急・災害医学分野主任教授、救命救急センター長
 閉会の挨拶 会長 成松英智

      ■         ■
 とても有意義な学会でした。
 北海道各地から、
 消防や救急の方がたくさんいらしてました。
 特別講演の、
 織田順先生のご講演もすばらしかったです。
 大災害の時の救急対応の必要性を痛感しました。
 今日で運営委員は定年退職でしたが、
 来年からも参加します。

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昔の記憶

今日の札幌は雪です

 今日は2020年1月24日(金)です。
 今日の札幌は雪です。
 かなり降っています。
 うちの奥さんが心配していた、
 札幌雪まつりの雪像も大丈夫そうです。
 雪が少なくても困るし、
 雪が多くても困ります。
      ■         ■
 ちょうど一年前は、
 北海道は大雪です20190125でした。
 日本熱傷学会北海道地方会の前日でした。
 明日も第26回日本熱傷学会北海道地方会があります。
 私は第一回から出ています。
 地方会の委員もしていました。
 65歳になったので委員は定年退職です。
 今年が最後の運営委員会です。
      ■         ■
 第一回は北大形成外科教授の、
 大浦武彦先生のお声がけではじまりました。
 思い出深い第1回の地方会です。
 市立札幌病院1-4病棟の婦長さんだった、
 白土瑞江さんが発表してくださいました
 演題数が少なく、
 地方会ができるか心配していたので、
 とてもうれしかった記憶があります。
 カシミアのマフラーをプレゼントしてくださった師長さんです。
 明日はお天気になるといいです。

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