医学講座
電気メスの取り扱い
深谷赤十字病院形成外科ブログで、
形成外科の金沢雄一郎先生が、
先日のISAPSの発表のことを書かれていました。
ISAPSシンポジウム2013
私と同じことを感じていらしたようです。
■ ■
ある先生の発表に驚愕しました。
上眼瞼の手術のムービーが映し出されました。
まず、皮膚切開です。
電気メスをおもむろに皮膚に当てて、
ビビビビビビ・・・・・
と切開していきました。
■ ■
電気メスで皮膚切開をすることもありますが、
日本の形成外科医はめったにしません。
せいぜい筋肉とか脂肪を切るだけです。
皮膚はメスでシャープに切ります。
なるべく愛護的(あいごてき)に扱います。
これがきれいに治す秘訣です。
■ ■
私はよく研修医に…
電メスのパワーを上げすぎるな!
そんなにこがすな!
皮膚がⅢ度熱傷だ!
…と怒鳴っていました。
こわい指導医でした。
■ ■
ISAPSシンポジウム2013は、
日本の技術を再認識した学会でした。
丁寧なものづくりの国ニッポンです。
PRSという米国形成外科学会誌に何編も論文を書いていらっしゃる先生。
手術の動画を見て思ったこと…
雑な手術だ
■ ■
私が韓国に招待していただいた時、
韓国の先生から、
precise surgeryと褒めていただきました。
その時は、
ただ正確に手術をしているだけなのにと思いましたが、
日本であたり前のことが…
外国では行われていないようです。
■ ■
まぶたの手術は難しいです。
身体の中で一番皮膚が薄いのがまぶたです。
精密な手術が要求されます。
0.5㎜でも違うと…
左右差の原因となります。
電気メスの取り扱いは、
弱いパワーで丁寧に
焦がさないのが基本です。
“電気メスの取り扱い”へのコメント
コメントをどうぞ
先生が怖い指導医というのは想像がつきませんが、それくらい大事な事だから覚えて欲しくて熱が入った指導になったという事だと思います。私は美容外科の手術を受けたことはないのですが、自分がどんなメスで切られているのかわかりませんし、脊髄の時は傷も自分では見えないのでわかりませんが、他の外科 手術でも 電気メスで切るよりはメスで切った方が綺麗になるのでしょうね。
目に電気メスって考えてもいませんでした。
一般の外科の手術も初めのメスは電気って見たことがありません。(勿論TVで)
それを発表するなんて、よほどその先生の中で日常的で自信があったのでしょうね。
目は同じ大きさが大切だとみんな一応に思うのではないでしょうか?
先生、私今月から看護学校の皮膚科看護の講義が始まります。さすがに
90分話すのは疲れます・・・・。
それから、知り合いの整骨院の先生からセミナーの講演を恃まれました。
「知っておきたいお肌の知識」についてスライドを使いながら身近なヒフ病についてお話します。
頑張ります!
昨年眼瞼下垂の手術をしました。
術中はもちろん器具など見えませんでしたが、
ピピッ。
ジジジ…
皮膚の焼ける匂い…
の繰り返しでした。電気メスだろうと思っていましたが、あまり使われないんですね。驚きました。
形成外科医であることに誇りを持っていらっしゃる、形成出身の先生です。
傷跡はさほど目立たず感謝しています。
ただ左右差はあり、片方があまり開かずたるみで三重になっています。
先生のブログを読んで左右差もしょうがないかなと思い過ごしています。
いくら麻酔をしていても、意識のある中であの電気メスの感覚は正直とっても怖くて、もう一度する勇気がなかなかでません(笑)
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございました。電気メスはたくさん使います。髪の毛がこげたようなにおいもします。問題なのは強さです。弱いパワーで出血点だけ丁寧に止血します。
左右差があって片方が開かないのでしたら、担当の先生に相談なさってはいかがでしょう?修正手術の時にはあまり電気メスを使わなくてもいいことがあります。お大事になさってください。