医学講座

皮膚緊張と傷の治り

 肌のはりと傷の目立ちかたに続いて…
 皮膚の緊張度についてのお話しです。
 tension(てんしょん)といいます。
 てんしょんが上がるのテンションです。
 人は身体の部位によって…
 皮膚の厚さも緊張の強さも違います。
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 お腹の外科手術のように…
 皮膚はただ切るだけで…
 腹腔内の臓器を手術する場合と…
 皮膚にできた腫瘍を切除して…
 皮膚が欠損した創を縫うのでは…
 皮膚にかかる力が違います。
 大きな皮膚欠損創を縫うのは難しいです。
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 形成外科医は…
 このくらいの緊張度だったら…
 どの位の太さの糸を何本かけて…
 どうやって寄せて縫うか…
 経験的に学びます。
 緊張が強い場合には…
 周囲を剥離(はくり)して緊張を少なくします。
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 ただ機械的に縫うのではありません。
 一番大切なのは血流です。
 緊張が強いのに無理に縫って…
 皮膚血流がなくなってしまうと…
 治る傷も治らなくなります。
 初心者の先生に多いのが…
 ただ力まかせに縫うことです。
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 形成外科医としてはじめて患者さんを縫合するのは…
 大部分が採皮部や…
 皮弁採取部です。
 移植するための…
 皮膚や皮弁を採取した後にできた皮膚欠損創を…
 縫わせていただきます。
 最初は先輩のように上手に縫合できません。
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 私たち形成外科医は、
 先輩に教わりながら…
 先輩に厳しく指導されながら…
 縫合法や創の管理を覚えます。
 最初は何もできません。
 先輩に直してもらうこともあります。
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 難しいのが下肢です。
 皮膚緊張が強いのに…
 無理に縫合すると…
 山形大学の事件②のように…
 コンパートメント症候群になることがあります。
 下肢外傷で大きな皮膚欠損があった場合も…
 絶対に無理に縫合しません。
 皮膚の緊張が強い時には縫わないこともあります。
 緊張が強い創の縫合は難しいです。 

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