医学講座
第117回日本美容外科学会(大阪)⑤
第117回日本美容外科学会(大阪)で気になった発表が、
PRP+b-FGF局注療法の追試
カメイクリニック
亀井康二(かめいこうじ)先生のご発表です。
カメイクリニックの亀井康二先生は、
第33回日本美容外科学会(京都)の会長です。
■ ■
PRP療法というのは…
自分の血から…
血小板(けっしょうばん)という成分を取り出し…
それを注射する治療です。
第116回日本美容外科学会(東京)①でも、
パネルディスカッション
『PRP療法のコツとピットフォール』がありました。
■ ■
亀井先生が見せてくださった、
b-FGFを入れたPRPの注射は…
劇的な効果が出ていました。
亀井先生によると、
この注射をするようになってから、
下まぶたの『たるみ取り手術』が不要になったそうです。
それほど劇的な効果でした。
■ ■
形成外科系の日本美容外科学会(JSAPS)では、
b-FGFに慎重な先生と、
積極的な先生の2派に分かれます。
私は超慎重派です。
これをやれば…
クリニックの売上は何倍にもなります。
でも…
やりません。
■ ■
慎重派の先生の共通した意見は、
大手美容外科で定番のプレミアムPRPを受けて、
顔にしこりができた人を何人も診た。
カネボウの美白化粧品以上の被害が出たら…
誰が責任を取って…
どう治すんだ?
…という慎重論です。
■ ■
きれいになる
若返る
…という希望はわかります。
でも…
もし副作用が出たらどうする?
…というところでためらいます。
私は石橋をたたいて渡らない人間なので…
少なくとも学会で指針ができるまでは…
どんなに効果があってもb-FGFは入れません。