医学講座
子どもさんの手術時期
昨日の院長日記、
耳前瘻孔(じぜんろうこう)に、
まみ子師長さんからご質問をいただきました。
耳前瘻孔の手術は何才くらいで手術するのが良いのでしょうか?
皮膚科に相談に来られる患者さんもおり、
形成外科に紹介状を書きますが
何才くらいがベストなのか?
と疑問に思っていました。
■ ■
ベテラン師長さんでも迷いますし、
ベテラン医師でも迷うことがあります。
子どもさんの手術時期は難しいです。
はっきりしているのは、
生後3ヵ月頃の唇裂手術、
生後1歳6ヵ月頃の口蓋裂手術、
10歳過ぎの小耳症手術くらいでしょうか?
■ ■
耳前瘻孔のように…
小さな穴があるだけで…
炎症を起こしていない状態でしたら…
一生手術をしない人もいらっしゃいます。
化膿して…
赤く腫れると困るだけです。
■ ■
麻酔技術の発達により、
小児でも安全に麻酔がかけられるようになりました。
昔は…
大きくなって局所麻酔で手術ができるようになってから…
…というのがありましたが、
今は小さなうちに全身麻酔もありです。
■ ■
昨日のコメントには…
【医療費無料】を書きました。
小学校に上がると…
塾やお稽古事もあります。
なかなか学校を休むこともできません。
幼稚園も休みたくないです。
どうせ手術をしなくてはいけないなら…
小さいうちにするのも一つの方法です。
■ ■
小児の手術は全身麻酔でします。
原則として入院手術になります。
日数は手術内容によって違います。
米国では…
医療費が高額なので…
日本で入院手術でするものも…
日帰りが多いと聞きます。
■ ■
一つ言えることは…
どうせ手術をしなくてはならないなら…
医療費がかからなくて…
安全確実に手術ができる時期がいいと思います。
副耳の手術などは…
1歳未満でも私はしていました。
お母さんが育児休業中だと…
たとえ小さな手術でも受けやすいというのも理由です。
逆に…
緊急性がないのに…
嫌がる子どもを押さえつけての手術はしませんでした。