医療問題
医学部定員増の問題点
昨日の日記、
「NYの奇跡」機長さん引退に
教員定数も変えないで…
医学部の入学定員だけを増やしても…
技量不足の…
粗製濫造医師が増えるだけです。
解剖学など…
地味な基礎医学の教員は不足しています。
と書きました。
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医学部を卒業して…
医師国家試験に合格すると…
臨床研修制度があります。
今年の卒業生は、
2年間の臨床研修を受けます。
私の時にも臨床研修はありましたが…
今ほど厳格ではなかったので、
私が研修を受けたのは
形成外科以外では麻酔科だけです。
■ ■
医学部を卒業してから…
何科になるかは…
個人の自由です。
ふつうの医学生は…
自分の適性とか…
先輩の影響とか…
就職後の待遇とか…
自分の将来とか…
お給料とか…
いろいろなことを考えて…
自分の専門科目を選びます。
■ ■
一部の医学生は…
大学に残って…
教授になろう…
と考える人もいます。
自分は臨床家よりも
研究者に向いている…
と考えて大学に残る人もいます。
解剖学などの科目を選ぶ人は、
100人の卒業生がいても…
一人いればいい方です。
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医学に絶対必要な…
解剖学の教員は、
30年前から不足していました。
私が医学生だった30年前…
解剖学の教授は…
三橋公平先生という立派な先生でした。
助教授は…
医師ではなく人類学が専門の先生でした。
少ない教員で、
解剖学実習を教えてくださいました。
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私が解剖学教室で仕事をした、
村上弦教授は…
解剖学が大好きで…
臨床に通じる解剖学を教えていました。
医学生は…
ご遺体を解剖させていただいて、
人体の構造の細かさに驚き…
医学への造詣を深めます。
今でも少ない教員で、
労基法無視で教えているのが実情です。
定員を10人増やすだけでも…
実習がおろそかになります。
医学部の定員を増やすだけでは、
技量不足の医師ができる危険性があります。