医学講座

形成外科専門医と美容外科

 私はもともと形成外科医でした。
 形成外科医=美容外科医
 ではありません。
 今でも、美容外科医ではない…?
 …かもです。
 形成外科から美容外科への転向は、
 簡単ではありません。
 やっている仕事の内容が違います。
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 日本形成外科学会の認定施設は、
 毎年、学会へ手術件数を報告します。
 手術内容による分類があります。
 その中に…
 美容外科という項目があります。
 形成外科学会認定施設は、
 大部分が大きな病院です。
 保険診療が大多数です。
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 皮膚腫瘍の手術という
 2007年7月29日の院長日記に書いてあります。
 学会認定施設で、
 圧倒的に手術件数が多いのが、
 皮膚良性腫瘍の手術です。
 つまり…
 形成外科の先生は、
 日常診療では、
 皮膚のできものを取る手術を多くしています。
 美容外科手術の件数はわずかです。
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 美容外科手術に健康保険は適用できません。
 国公立病院で、
 自費診療の美容外科手術をするのは、
 なかなか大変です。
 病院によって違いますが、
 公立病院では、
 料金徴収に関する条例を、
 定めなくてはならないところもあります。
 ヒアルロン酸などの未承認薬は、
 大部分の公立病院で使えません。
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 形成外科学会認定施設で、
 美容外科を標榜する病院は少しずつ増えてはいます。
 ただ、手術件数に関しては、
 チェーン店の美容外科にかないません。
 美容外科手術をして欲しいと、
 大きな病院へ行く人はまれです。
 日本の美容外科手術は、
 形成外科認定施設以外で行われている数が、
 大多数です。
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 形成外科専門医で、
 美容外科にも精通している先生がいらっしゃいます。
 バリバリの美容外科医として、
 大活躍している先生もいらっしゃいます。
 その先生たちは、
 大学病院以外の、
 美容外科で、
 美容外科を勉強された先生です。
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 これから美容外科医へ転向したい、
 形成外科専門医の先生が、
 どこで美容外科を勉強したらよいか…?
 とても難しい問題です。
 一つ確実に言えることは、
 腕の良い先生につくことです。
 一流を学ぶことが、
 将来、役に立ちます。

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