医学講座

第58回日本形成外科学会【京都】②

 今日の京都も寒いです。
 東京でも4月に雪が降ったと新聞に書いてありました。
 寒いのには慣れていますが、
 もう少しあたたかくなって欲しいです。
 一日中、学会会場にいるので、
 寒さを感じるのは外に出た時だけです。
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 学会初日の平成27年4月8日水曜日は、
 午前中はレーザー、
 午後は美容外科の発表を聞きました。
 夕方には、
 専門医機構による、
 新しい専門医制度に必要な、
 医療安全講習会に出席しました。
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 この新しい専門医制度による、
 医療安全講習会が、
 一番出席者が多く、
 会場も2つ準備されていました。
 メインの会場と、
 ビデオ中継による会場の2つでした。
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 厚生労働省、医政局総務課医療安全推進室長
 厚生労働省医療安全推進官
 大坪寛子先生による、
 わが国の医療安全対策について
 ~医療事故調査制度を中心に

 …という講演が1時間ありました。
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 大坪先生は、
 平成4年、東京慈恵医大のご卒業。
 慈恵医大第2内科の助手や国立感染症研究所を経て、
 平成20年から厚生労働省に入られた先生です。
 わかりやすい講演で、
 日本の医療安全行政の歴史がわかりました。
 平成27年10月から、
 医療事故で患者さんが亡くなった場合の、
 届出や調査方法が変わります。
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 一般演題で私の記憶に残った発表です。
 Qスイッチルビーレーザー装置による太田母斑のレーザー治療
 ―20 年間の治療法の変遷とその長期経過―
 札幌スキンケアクリニック松本敏明

 松本先生は北大形成外科の先輩です。
 日本でもっとも古くからレーザー治療をはじめられた先生のお一人です。
 松本先生の発表で、
 太田母斑の治療で、
 鼻の部分が見落とされやすく、
 大人になってから再治療が必要な例があることを知りました。
 太田母斑は、
 小学校入学前までに、
 レーザー治療を受けるのがいいと認識しました。
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 美容外科の発表で印象に残ったのが、
 リハビリメイクとカモフラージュメイクの比較に関する検討
 REIKO KAZKI かづきれいこ

 かづきれいこさんは、
 日本医大形成外科とリハビリメイクをなさっていらっしゃいます。
 私が驚いたのは、
 眼瞼痙攣の女性が、
 テーピングとリハビリメイクでよくなっていたことです。
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 眼瞼痙攣は治療が難しい疾患です。
 ボトックス注射をしますが、
 ボトックスが切れると、
 また症状が再発します。
 テーピングとメイクで症状がよくなるなら、
 こんなにいいことはありません。
 井上眼科病院と一緒に治療をされていると伺いました。
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 パネルディスカッション2
 レーザー肝斑
 基調講演 レーザー(肝斑)の現状と問題点
 東海大学形成外科宮坂宗男
 PD2-1 肝斑に対するレーザー治療:表皮メラニン治療のパラダイムシフト
 湘南鎌倉総合病院形成外科山下理絵
 PD2-2 当院における肝斑の長期成績と治療戦略
 KO CLINIC 黄 聖琥
 PD2-3 肝斑の長期間複合治療法と新しい概念(リセット:強制沈静化)による挑戦
 -TRT からTDT理論へ-
 銀座HALクリニック菱田康男
 PD2-4 肝斑に対する低フルエンスQ スイッチNd:YAG レーザー治療(レーザートーニング)の危険性
 葛西形成外科葛西健一郎

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 肝斑は治療が難しい疾患です。
 紫外線で増悪すること、
 夏に症状が悪化することが知られています。
 レーザー治療で悪化することもあります。
 座長の宮坂宗男教授も、
 一時期肝斑のレーザー治療をしなかったそうです。
 肝斑と正確に診断することも難しいです。
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 私の印象に残ったのが、
 葛西形成外科葛西健一郎先生の、
 自分は肝斑にレーザー治療はしない。
 肝斑がレーザーで悪化している患者さんがたくさんいる。
 安易にレーザートーニングをするべきではない。
 QスイッチYAGレーザーは、
 照射方法を間違うと高出力で皮膚にダメージを与える。

 …というご発表でした。
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 葛西形成外科葛西健一郎先生は、
 レーザートーニングの真実というHPを立ち上げていらして、
 レーザートーニングにかかわる医療関係者に、
 レーザートーニングの危険性・問題点を知っていただくことで、
 レーザートーニングによる健康被害を減少させる啓蒙活動をしていらっしゃいます。

 このHPを知っただけでも、
 京都まで来た価値がありました。
 札幌美容形成外科では実施していませんが、
 簡単にできると思うと、
 大間違いだということを知りました。

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