医学講座
幼児教育の可能性
平成29年6月14日、朝日新聞朝刊、天声人語です。
幼児教育の可能性
手塚治虫は幼いころ、母親から漫画の本を読んでもらっていた。親が子に読み聞かせをするのが今ほど一般的でなかった時代である。しかも、その読みっぷりが傑作で、登場人物の声色を使い分け、面白おかしく演じてくれた。
▼聞きながらわくわくしたり、はらはらしたり、感きわまって泣き出したりしたと、自著に書いている。漫画の巨匠を育てた肥やしの一つに、きっとなったのだろう。
▼学校に入る前の幼児教育は、かなり将来まで影響を及ぼすのではないか。そんな議論が注目されている。第一人者であるヘックマン米シカゴ大教授の著書『幼児教育の経済学』には、所得の低い家庭から幼児を選び、無償で教育を施した研究が紹介されている。40歳時点で他と比べると学歴や収入が高く、生活保護を受ける割合が低かったという。
▼「機会均等を声高に訴えながら、私たちは生まれが運命を決める社会に生きている」とヘックマン氏は米国を嘆く。誰もが親から知的刺激を受けられるわけではない。だからこそ、公的な幼児教育で不平等を解消したいという訴えである。
▼程度の差はあれ、我が国にも通じる問題だろう。お金のかけられる親による英才教育ではなく、格差の縮小につながる幼児教育。それが可能だとすれば、十分検討に値しよう。
▼幼児教育は学力だけでなく、根気強さや注意深さ、意欲などの「非認知能力」を育むのが大切だと、ヘックマン氏は説く。それは案外、「三つ子の魂百まで」の現代版なのかもしれない。
(以上、朝日新聞より引用)
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医学生なら誰でも、
手塚治虫先生の本を、
一度は読んだことがあると思います。
私が子供の頃は、
鉄腕アトムでした。
高校生から大学生の頃に、
ブラックジャックが、
少年チャンピオンに連載されていました。
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私の同級生で、
北海道医師会の役員をやっている先生は、
学生時代に、
手塚治虫全集を全巻そろえていました。
その手塚治虫先生が、
お母様から影響を受けたとは知りませんでした。
幼児教育は大切です。
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本間家は裕福ではありませんでしたが、
教育にはお金も労力もかけてくれました。
この点は親に感謝しています。
私が小学校入学前のことです。
けんいち少年は病弱でした。
ペルテスという病気にもなりました。
母親が毎日チラシの裏に、
算数や国語の問題を書いて、
それをするのが日課でした。
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今から思うと、
公文式に似ていたと記憶しています。
本間家流の、
お金をかけない教育でした。
自分の子供とは、
満足に遊ぶ時間もありませんでしたが、
子供の教育は大切だと思います。
ほめることも大切です。
朝日新聞の天声人語を、
もっとたくさんの方に読んでいただきたいです。