医学講座
北大MDカンファレンス
新しい唇顎口蓋裂の手術法2017
…を生んだのは、
医科と歯科の協力
…のおかげです。
あんどう矯正歯科クリニック(秋田)
…の安藤葉介先生のおかげです。
■ ■
今から30年前のことです。
北大形成外科の大浦武彦先生が、
医学部と歯学部が協力して、
唇顎口蓋裂の患者さんを診るチームを作りました。
♡すばらしいこと♡でした。
2010年2月2日の院長日記_顔面骨骨折⑥に
歯科のtetsuko先生からコメントをいただきました。
卒後在籍した教室は、
大浦教授時代の形成外科とチームを組んでいたので、
医科、歯科合同で症例に取り組む良さを実感しました。
患者さんの口もとを美しくしたい大浦先生側と、
患者さんにしっかり咬める歯並びを残したい歯科側の先輩とで
「どの歯を残す?抜く?」
と激しいやりとりをしていたのを思い出しました。
■ ■
私が北大形成外科に在籍していた頃…
北大では、
医学部と歯学部が、
合同でカンファレンスをしていました。
当時の医学部と歯学部は、
狭い渡り廊下でつながっていました。
医学部附属病院外来棟の奥に…
誰も気づかない扉がありました。
その扉を開けると、
冬でも暖房がない渡り廊下でした。
■ ■
そこを通って…
歯学部へ行けました。
同じ北大でも、
医学部と歯学部は組織も異なり、
当時は附属病院も別でした。
私は札幌医大を卒業したので…
口腔外科で抜歯の実習も、
連続歯牙結紮の実習もありました。
北大医学部を卒業した同期は、
北大ではそんな実習はなかったと…
札幌医大を羨ましがられました。
■ ■
今は北大も変わって…
医学部と歯学部の病院が一緒になりました。
30年前に、
大浦武彦先生がなさった、
医学部と歯学部の合同カンファレンスは…
実に画期的なことでした。
Medical(医科)のMと
Dental(歯科)のDをとって
MDカンファレンスと呼んでいました。
■ ■
私の恩師である、
北大形成外科初代教授の大浦武彦先生は、
素晴らしい先生です。
良いことは…
♡何でも積極的に改革されました♡。
私の記憶では…
歯学部の
矯正科と
第二補綴(ほてつ)科の先生が、
カンファレンスにいらしてくださいました。
■ ■
唇顎口蓋裂という、
生まれつきの病気があります。
その子どもたちが、
大きくなると…
口唇の他に、
顎骨(がっこつ)や
歯ならびなどの問題が生じます。
MDカンファレンスで
歯学部の先生から
たくさんのことを教えていただきました。
■ ■
歯学部の先生との協力で…
私が得たことの一つに…
咬み合せは歯科の先生の専門分野。
医科の医師免許で、
医師は
抜歯をするべきではない!
安易に歯は抜くものではない!
…ということを強く思いました。
■ ■
私たちは0.1㎜の精度でキズを縫います。
歯科の先生は0.1㎜以下の精度で…
咬み合せを調整されます!
北大形成外科には、
医師免許と歯科医師免許を両方持った
林利彦先生がいらっしゃいます。
大浦武彦先生がはじめられたMDカンファレンスは
今は頭蓋顎顔面(CF)外来として、
北大形成外科の特殊外来で続けられています。