院長の休日
孫娘に教わりネット満喫
平成29年11月2日、北海道新聞朝刊への投稿です。
孫娘に教わりネット満喫
竹田悦夫87(渡島管内松前町)
パソコンを始めたのは69歳だった。その頃ネットの接続まで手は伸びなかった。今年、妻に先立たれ、時間はたっぷりある。多くの方と交流の輪を広げたくてネットを始めた。
分からない事ばかり。孫娘が遊びに来たので早速指導を依頼した。宛先設定、送信、それの確認、保管などの素早い便利な操作を教えてもらった。めい、おいからの受信は毎朝確認する。メル友がいつもそばにいるようで元気が出る。
さらに、この辺はラジオ民間放送の難聴地帯だが、セットしてもらったらいろいろな放送局が入る。ぼんやりしている間に世の中便利になったものだ。今まで知らずに人生を過ごしてしまったのだから自分の責任と悔やんでいる。
孫娘がいつの間にこんなに成長したのかと驚いた。「今はこれが普通なのよ」と言われれば返す言葉もないが、孫娘からいっぱい教えてもらって文明の利器を楽しんでもう少し生きたい。冬は寒くて外に出ることもないのでなおのことだ。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
朝からいいお話しを読ませていただきました。
奥さんに先立たれた87歳の男性が、
お孫さんのお嬢さんに教えていただき、
ネットを始められた。
なんてすばらしいことでしょうか。
北海道の南端、
松前町です。
桜がきれいな街です。
♡優しいお孫さん♡に感謝です。
■ ■
函館中央病院に勤務していた頃に、
松前城の桜を見に行きました。
函館からでも松前はかなり距離があります。
ラジオ民間放送の難聴地帯もわかります。
場所によっては、
北海道の民放より、
青森県の民放が入るところもあります。
■ ■
私の母親も89歳でパソコンを使っています。
たまにアマゾンで失敗することもありますが、
ネットで株をやっています。
株のことは私よりずっと詳しいです。
私の安否は院長日記で確認しているようです。
クリニックが赤字になったと心配したり、
さくらんぼさんのコメントに感謝しています。
松前町の竹田様にはもっとネットを活用していただきたいです。
朝からいいお話しをありがとうございました。
医学講座
医療とは「声」聴くこと
平成29年11月1日、北海道新聞朝刊の記事です。
医療とは「声」聴くこと
特別編「Fan-Funフェスタ」の講演から=2017年10月29日、札幌・道新ホール
道民の皆さんに感謝の気持ちを伝える「どうしんFan-Funフェスタ『ありがとうの日。』」(北海道新聞社主催)の一環として、方波見康雄さんの講演会が2017年10月29日、道新ホールで開かれ、約650人の聴衆が方波見さんの話に耳を傾けた。講演の一部をお届けする。
「医療とはなにか」を皆さんと一緒に考えてみましょう。私が父の方波見医院を受け継いだのは、昭和34年(1959年)4月。それまでは大学で当時としては最先端のがんの免疫研究に携わり、地方のことはまったく知りませんでした。大学病院では難しい病気の患者さんしか診ていなかった。奈井江では「まるごとの人間」、つまり地域に住みつき、生活する、生まれも育ちも違う「人間」が受診に見えたのです。
東京で、永井友二郎という先生が「実地医家のための会」という勉強会を立ち上げ、私はすぐ入会しました。永井先生は「人間を部分としてでなく全体として、生物としてでなく社会生活をいとなむ人間として、みてゆかなければならない」「病気の初期の姿をきちんと診ること」がマチのお医者さんの大切なことであると言われた。私が考えていたことと同じでした。
初期の診断は非常に難しい。症状は軽いが、よくよく診ると大きな病気が潜むことがある。マチの医者はそれをきちんとキャッチする必要がある。そのためにも感性と経験、生涯の勉強が求められるのです。
マチのお医者さんは「迷医」のほうが良い。私はいまだに迷っています。迷うから勉強する、仲間の医師の意見を聞く。自分でさらに調べる。かつて東京大学の有名な内科教授が、ご自身の患者さんで亡くなられた方の4割に誤診があったと発表されました。医療は完璧ではなく、発展途上の学問なのです。各専門学会で出す臨床医の「診療ガイドライン」は、定期的に書き換えられます。医者は今持っている知識が最高であると考えるのは大間違い。医学知識は絶えず更新されると思わないといけない。
故郷での地域医療60年の経験から、医療とは「病気を患う人間のいのちの声に耳を傾けることである」と考えています。「声にもいのちがある」と言ってもよい。私は、患者さんが診察室に入って来られるときに、体の動き、座り方、声、表情、目つきなどの立ち居振る舞いの変化を一つの声として受け止めるように努めています。
最初は勢いよくお話になっても、途中から声が小さくなる方もいる。つらそうな顔をしていたが、話をしているうちに表情が穏やかになり、にこにこして診察を終えられる方もいらっしゃる。さまざまな声を音楽家のように深く聴き取る。専門的に耳を傾ける。知覚・聴覚などの五感すべてを動員して向き合うのが実地医家の医療と考えています。
風邪だけで大病院を受診する方がいますが、考え直したほうがいいですね。高血圧や糖尿病、風邪などの病気は、マチのお医者さんにかかったほうがいい。ゆっくりお話できます。大病院とマチの医師がお互いに時間のやりとりをしあって、大病院の有能な専門医が、ご自分の専門医療に専念できるようにしてあげたい。お互いの見逃しを補うためにも大切なことです。
みなさん、かかりつけ医をお持ちになってください。そして、必要な時には紹介状を持参して専門医を受診する。すると主治医が2人になり、互いに連携しあうようになります。大いに活用したほうが、ご自分のためになります。(方波見康夫=かたばみ・やすお、方波見医院医師・空知管内奈井江町)

聴衆を前に医師としての自らの経験を語る方波見康雄さん
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
早いもので今日から11月です。
先日、
えりーさんからコメントをいただいた、
方波見康雄かたばみやすお先生のご講演です。
方波見先生は、
北大医学部を1952年(昭和27年)にご卒業されました。
北大医学部28期です。
私の恩師、大浦武彦先生より5期上です。
■ ■
1926年(大正15年)、
北海道空知郡奈井江町生まれ、
代々お医者さんの家系です。
亡くなった私の父と同じ、
寅年生まれです。
まだ現役で診療をなさって、
精力的に講演活動もなさっていらっしゃいます。
素晴らしい先生です。
■ ■
私が方波見先生の講演で大切だと思ったのは、
医療は完璧ではなく、
発展途上の学問なのです。
各専門学会で出す臨床医の
「診療ガイドライン」は、定期的に書き換えられます。
医者は今持っている知識が最高であると考えるのは大間違い。
医学知識は絶えず更新されると思わないといけない。
■ ■
その通りです。
私がほぼ毎日している、
眼瞼下垂症手術もとても難しいです。
患者さんには申し訳ありません。
私も「迷医」です。
迷うから勉強する、
仲間の医師の意見を聞く。
自分でさらに調べる。
これの繰り返しです。
■ ■
私は自分が勉強しなくなった時、
学会に参加しなくなった時が、
自分が仕事を辞める時期だと思っています。
日本形成外科学会には、
京都の冨士森良輔先生のように、
まだ現役で仕事をなさっていらっしゃる先生がいます。
私も「迷医」で、
これからも勉強を続けます。
素晴らしい講演を記事にしてくれた、
北海道新聞社に感謝いたします。
医学講座
保険診療の制限
ヒルドイドローションの記事では、
私の院長日記が原因で、
一回処方量の制限
…といった事態になることを心配しています。
私が何回か書いたことを、
今さら訂正するつもりはありません。
ご批判は真摯に受けとめます。
申し訳ありませんでした。
■ ■
私が推奨したのは、
ご高齢で皮膚の乾燥で困っている人です。
正直に言って、
若い人への処方が増えるとは考えていませんでした。
それは、
保険診療にはルールがあり、
処方量にも制限があるからです。
査定という厳しいチェックがあります。
■ ■
都道府県よって違いますが、
保険医療機関の診療内容は、
厳しくチェックされています。
北海道では、
ローション5本とクリーム3箱など、
量を指定して処方してもらうことは、
無理だと思います。
必ず審査でチェックされます。
■ ■
医療機関は、
療養担当規則という決まりに従って、
保険診療をしています。
カルテには詳しく症状を記載して、
それに見合ったお薬を処方します。
患者さんがどんなに希望しても、
ローション5本とクリーム3箱などはもらえません。
インフルエンザで病院にかかった時に、
薬を3ヵ月分くださいと言ってももらえないのと同じです。
■ ■
保険医療機関は、
厚生労働省からの指導もあります。
健康保険組合連合会(健保連)が調査され、
年間約93億円の医療費無駄遣いと書かれていました。
申し訳ありません。
医療費抑制は急務です。
私が院長日記に書いた記事で、
健保連に教えてあげたいことがあります。
これが解消されると93億円以上の効果があると(私は)考えます。
医学講座
ヒルドイドローションの記事
平成29年10月30日、北海道新聞朝刊の記事です。
保湿用塗り薬の処方で女性急増_保険適用、「美肌」目的か
アトピー性皮膚炎などの治療に使われる保湿用塗り薬の医療機関での処方が急増していることが、健康保険組合連合会(健保連)の調査で分かった。雑誌やインターネットで「美肌になれる」などと紹介されて広まり、公的医療保険の適用により低料金で入手できることから、化粧品代わりに求める女性が増えたことが背景とみられる。
治療以外でのこうした処方は薬剤費を押し上げ、税金や保険料で賄う医療財政を圧迫。年間約93億円が無駄に支出されている可能性があり、厚生労働省は2018年4月の診療報酬改定で処方量の制限など対策を講じる方針を固めた。近く、中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)で議論を求める。
医師から処方される保湿薬の中で特に女性に人気なのが「ヒルドイド」。軟こうやクリーム、ローションタイプがあり、50グラム1185円だが、保険適用の場合、自己負担は最大でも3割の約360円で済む。
アトピー性皮膚炎の場合、かゆみ止めの薬などと一緒に処方されることが多いため、健保連はヒルドイド(後発医薬品を含む)が単独で処方された加入者のレセプト(診療報酬明細書)を集計。
2015年10月から2016年9月の1年間で20~59歳を対象にした処方は、男性が3万9312件だったのに対し、女性は16万4377件と4.2倍。前年同期と比べると、女性は17.3%増えており、男性の増加率7.9%を大幅に上回った。25~29歳では女性の増加件数が男性の33.9倍に上った。多くは病名が「皮膚の乾燥」のみで、健保連は「美容目的の使用が増えていると考えられる」と分析する。
●病院で美容クリーム/化粧品代を節約…
芸能人も絶賛罪悪感薄く
健康保険が適用される保温薬「ヒルドイド」は、雑誌やインターネット上で「究極の美容クリーム」などと呼ばれ、化粧品を購入する感覚で病院を訪れる女性が多い。公的医療保険制度の目的に反しており医療費の増大にもつながるが、利用者の罪悪感は薄い。
「病院で美容クリームをお得に手に入れた。まるで高級メーカーの商品みたいに肌のきめが整った」。川崎市の主婦(37)は約1年前、女性芸能人のプログにあったこんな記述でヒルドイドの存在を知った。
すぐに皮膚科で「ヒルドイドが欲しい」と頼んだところ、医師は症状を尋ねることもなく、軟こう5本分の処方箋を出してくれた。それまで5千円の市販の美容クリームを使っていたが、ヒルドイドなら1本数百円。「化粧品代を節約できた」と声を弾ませる。
女性向けのある美容雑誌に載ったヒルドイドの特集記事には「塗ってパックすると小じわが軽減する≒肌が生き返る」の文字が躍る。ネット上でも芸能人やモデルのブログなど、絶賛する内容が氾濫している。
大阪市の病院に勤務する・皮膚科医の元には、宣伝もしていないのにヒルドイドを求め、20~40代の女性が月10人ほど受診しに来る。中には「ローション5本とクリーム3箱」と処方量まで指定してくる人も。「患者のモラルが崩壊している。健康保険を使った美容目的での使用は非常に問題だと思う。ただ、『乾燥がひどい』と訴えられたら断れない」と嘆く。
札幌市の美容形成外科の院長は、手肌の乾燥にヒルドイドのローションを勧めるブログを10年前に執筆した。自院では美容目的の処方は一切していないが、院長が書いた「3万円の高級乳液より効果があると思う」という言葉がネット上で拡散され、何度も引用される事態となっている。
院長は「不適切だと言われても仕方ないが、当時は手先がひび割れで、出血して困っている人に勧める趣旨で書いた」と弁解する。
その上で「効果を実感したのは事実だが、肌に合わない人もいる」と注意を促した。
健保連の推計では、ヒルドイドを中心とした保湿薬の単独処方による薬剤費は、公的医療保険全体で年間約93億円。厚労省は1回の処方量の制限や、単独処方を保険適用外にすることなどを検討する。
ヒルドイドを販売する「マルホ」(大阪市)は、「患者の自己判断での使用は副作用のリスクもあり、控えてほしい」と訴えている。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
2017年10月24日に共同通信社から電話取材がありました。
私の2007年2月12日の院長日記、
ヒルドイドローションが、
ネット上でヒットしているそうです。
マスコミからヒルドイドローションの取材は今回がはじめてです。
年間約93億円の医療費無駄遣い、
一回の処方量の制限
まじめに診療をしている皮膚科の先生にお詫びします。
■ ■
私がヒルドイドローションを紹介した目的は、
冬に乾燥肌でかゆくて困っている人のためです。
当院を受診した患者さんで、
かゆくて自分でひっかいて、
血が出ている人がいました。
そんな高齢者のために書いたつもりでした。
3万円の高級乳液より効果がある
…というのが一人歩きしているようです。
■ ■
ヒルドイドローションは医薬品です。
市販の保湿剤より効果があると(私は)思います。
注意しなくてはいけないのが、
肌に合わない人です。
お医者さんがしっかり診察をして、
適切に処方することを想定していました。
私が提案する【解決策】です。
ロキソニンSのように、
ヒルドイドローションにOTC薬を出すことです。
■ ■
ロキソニン
ガスター
リアップ
…などは、
第1類医薬品です。
今はネットでも買えるようです。
ヒルドイドローションを、
薬局で買えるようにすると、
病院に行く時間がない人も買えます。
アトピー性皮膚炎など、
ほんとうに必要な人には、
今まで通り処方できるようにしてほしいです。
院長の休日
北大のイチョウ並木2017
平成29年10月29日、北海道新聞朝刊の記事です。
夜空に浮かぶ「黄金色」北大イチョウ並木ライトアップ
色づいたイチョウ並木を市民に楽しんでもらうイベント「北大金葉祭(こんようさい)」が10月28日、札幌市北区の北大構内で始まった。夜にはライトアップされ、黄金色に染まったイチョウのトンネルが夜空に浮かび上がった。
今年で6回目。学生有志約30人でつくる実行委が主催した。
イチョウは北13条門から構内を西へ向かう約380メートルの道沿いに約70本が並んでいる。カウントダウンに合わせ、午後6時に約60個の投光器にスイッチが入った。見ごろを迎えたイチョウが一斉に照らし出されると、集まった市民や学生から歓声が上がった。
金葉祭は最終日の10月29日も午前10時からあり、焼きイモ、豚汁などを学生たちが振る舞う。ライトアップは午後6時~9時の予定。(野沢俊介)

(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
今日は休診日でした。
昨年はイチョウ並木を見に行く余裕がありませんでした。
今年は、
2年ぶりに見に行きました。
おだやかな天気でした。
たくさんの観光客が来ていました。
北大の若い学生さんが、
音楽を演奏したり、
子供たちのためのイベントをしていました。
楽しい一日でした。

医学講座
選挙とオリンピックに弱い美容形成外科
うちの奥さんが、
10月の売上が少ないと心配しています。
私:選挙があったから仕方がないさ。
そうなんです、
不要不急の医療の典型が美容外科、
その次くらいが形成外科です。
お腹が痛くて、
頭が痛くて、
かかる病院とは違います。
■ ■
選挙になると、
すすきのの飲食店のお客さんが減るそうです。
選挙で忙しくて、
とても飲みに行っている時間がありません。
美容外科も、
選挙があると売上が減ります。
私が開業してから同じ傾向が続いてます。
■ ■
オリンピックの時も、
お客さんが減ります。
オリンピックと飲食店の売上はわかりませんが、
美容外科は、
オリンピック
ワールドカップ
…でお客さんが減って、
売上も減ります。
■ ■
飛行機にも繁忙期と閑散期があります。
閑散期の航空運賃は安いです。
札幌美容形成外科は保険診療の眼瞼下垂症手術が多いので、
一年中いつでも同じ費用です。
美容外科に、
閑散期割引料金
…は聞いたことがありません。
ぼったくりはよく聞きます。
■ ■
開業なさったばかりの先生へのアドバイスです。
お客さんが少ないから、
あせってはいけません
今は大繁盛している先生ですら、
開業して資金が少なくなってきて、
どうしよう
…と思った先生はたくさんいます。
広告宣伝費をかけても、
すぐに患者さんは増えません。
♡いい治療♡をすることです。
医学講座
和解成立
和解成立
大同生命保険㈱から平成28年4月に提訴された建物明渡請求事件は札幌地方裁判所で和解が成立しました。
平成29年10月30日(月)に予定されていた判決はなくなりました。
医療法人札幌美容形成外科は平成30年3月31日(土)に建物を明渡しいたします。
コンタクトオフビルでの診療は平成30年3月26日(月)で終了します。平成30年4月以降は新しい診療所で診療を継続いたします。
新診療所については決まり次第お知らせいたします。
和解が合意されるに至るまでの経緯や和解条件については第三者に開示しないことが和解条件となりました。
たくさんの皆様にご心配をいただき応援していただいたことに心から感謝いたします。
これからも健康に気をつけて診療を継続して参ります。
お世話になった札幌地裁民事第5部4係の根本宜之裁判官、裁判所職員の皆様。
私の弁護を担当してくださった、
佐々木総合法律事務所の
佐々木泉顕(もとあき)先生、
土田慧(けい)先生、
福田友洋(ともひろ)先生、
山田敬之(たかゆき)先生、
佐々木総合法律事務所の職員の皆様に感謝いたします。
■ ■
たくさんの皆さまにご心配いただきありがとうございました。
これからも身体に気をつけて、
診療を継続いたします。
新しいクリニックについては、
決まり次第お知らせいたします。
2017年10月27日、
医療法人札幌美容形成外科
理事長 本間賢一
昔の記憶
おばが亡くなりました
私のおば(太田昌子)が亡くなりました。
1937年9月生まれ、80歳でした。
私の母の弟(太田和男)の奥さんです。
私が小さい頃から、
けんちゃんケンちゃんとかわいがってくれました。
叔父とは大学時代に知り合い、
当時は珍しかった、
♡恋愛結婚♡だと聞いていました。
■ ■
子供の私には、
♡れんあいけっこん♡が何を意味するかもわかりませんでした。
小さい頃に、
はじめておじさんの家に行った時に、
水洗トイレでした。
見るのも使うのもはじめてでした。
おじさんの家は公団住宅でしたが、
ハイカラでした。
■ ■
おじとおばは、
昔の北海道学芸大学(今の北海道教育大学)で、
音楽を学び、
音楽の先生になりました。
おじが東京で音楽の勉強を、
もっとしたいと、
札幌から関東に引越しました。
関東学院中学高校で、
長い間ハンドベルを指導していました。
■ ■
奥さんが亡くなってしまい、
おじは一人になりました。
今朝電話がありました。
教え子たちが、
みんなやってくれて、
ぼくはだまってすわっているだけなんだ。
おじ夫婦には子供がいません。
おばもハンドベルをしていました。
■ ■
関東学院の卒業生の方たちが、
おばのことを
♡ママ、まま♡って呼んでくれ、
最期まで面倒をみてくださり、
葬儀もしてくださるそうです。
ほんとうにありがとうございます。
私は葬儀には参列できませんが、
札幌から冥福を祈っています。
■ ■
横浜のタウンニュース
2016年9月1日号に掲載された、
私の叔父の記事です。
金沢区・磯子区版
2016年8月13日、ファイナルコンサートを開いた「クレシェンド」を21年指導した指揮者
太田和男さん
並木在住 82歳
独自に創ったベルの響き
○…「こんなに楽しく棒を振ったことはない」。ミューザ川崎シンフォニーホールで開かれた最後の舞台に涙はなかった。「キレイに響くベルの音が最高で、ウキウキだった」と笑う。客席には教え子や教員仲間、札幌から駆け付けた兄弟、車いす姿の難病の妻ら。アンコールが終わると列ができ、懐かしい顔が見送ってくれた。「舞台を一番楽しんだのは僕だったね」
○…声楽を学び関東学院中学高校の音楽教師に。そんな折、ある演奏会で初めてハンドベルの音色を聞いた。「えもいえない美しい音。『これだ!』と思った」と振り返る。校長にかけあい、何とか40万円近くする3オクターブのハンドベルを米国の会社から購入。だが、肝心の音が響かない。「大変なものを買ってしまった」という思いで必死になった。教本も楽譜もなく指導者もいない中、音を響かせる試行錯誤が始まった。
○…苦難の末、手に入れた大きな音を響かせる関東学院の演奏は、当時の日本のハンドベル界では異端だった。1976年に初の全国大会が開かれるも、柔らかで優雅な音をスピーカーで流す他校から「関東は乱暴だ」と陰口を叩かれた。それでも「生の音で演奏するのが本来のベル」という哲学は曲げられない。生徒たちも「これが関東学院の音」と背中を押した。そんな中、当時の米国ハンドベル連盟の理事長と意気投合。ジョイントコンサートをやろうという話から、世界大会の構想が生まれた。1982年に渡米し理事会で世界大会開催を提唱、その2年後に実現する。海外での評価が高まるにつれ、国内でも認められるようになった。
○…教員時代に始め、21年間活動を続けたクレシェンドのメンバーには関東学院の卒業生も多い。「3年ぐらいしか続かないと思っていたけど」とほほ笑む。このたび、目を悪くするなどの理由で、指揮棒を置く決意をした。「迷惑をかける前にやめないと。最後は大事だから」


二重・眼瞼下垂
眼瞼下垂症手術のダウンタイム
私が聖路加国際病院形成外科で、
大竹尚之先生から、
眼瞼下垂症手術をしていただいて、
今年で丸7年になります。
おかげ様で快適です。
何の不自由もありません。
■ ■
自分で手術を受けたので、
患者さんへの説明にも使っています。
実際に私のキズを見ていただいています。
ちょっと見ただけでは、
どこにあるかわかりません。
大竹先生の技術は素晴らしいです。
感謝しています。
■ ■
手術を受けたいという患者さんから、
よくご質問をいただきます。
質問:私は仕事をしています。
仕事に復帰できるまでの期間はどのくらい必要ですか?
私からの回答です。
お仕事の内容によります
目の印象が変わるので、
不特定多数の方に顔を見られる職種の方には、
難しい手術です。
■ ■
一週間のお休みで無理な方
2015年10月24日の院長日記です。
航空機のCAさん、
ホテルのコンシェルジュさん、
不特定多数のお客さんに見られる職種の方、
デパートで化粧品販売をなさる方、
高級ブランドの販売員さん、
会社の社長さん。
ご自分の顔が商売道具です。
目が腫れているので仕事ができない職種の方は、
一週間のお休みでは無理です。
■ ■
私はよく次のように説明しています。
ばりばりお仕事をなさっていらっしゃる方は、
最低2週間以上のお休みが取れる時期に
手術をおすすめします。
デパートに買い物に行けるようになるまで
最低1ヵ月はかかるとご説明しています。
手術後1ヵ月でも腫れている人もいらっしゃいます。
切る長さが長いと腫れも強くなります。
■ ■
眼瞼下垂が重度で、
切る長さが4㎝以上になると、
近所のスーパーにサングラスで行くにも、
2週間以上はは必要だと思ってください。
キズが落ち着くまで3ヵ月くらいかかります。
私は7年前の12月1日に手術をしていただき、
桜が咲く頃に
触っても違和感が少なくなりました。
(つまり半年はかかりました)
かぶれやすい方は腫れが長く続きます。
■ ■
簡単に手術で治ると思っている方には、
手術はおすすめいたしません。
私が手術をしても、
治りが悪い患者さん、
腫れが予想以上に長く続く患者さん、
左右差が出る患者さんがいらっしゃいます。
手術後に目をこすると、
再発して再手術になることもあります。
大変な手術なので毎日苦労しています。

医学講座
保育所で使ったおむつ
平成29年10月24日、朝日新聞朝刊の記事です。
保育所で使ったおむつ、持ち帰るべき? 衛生上の問題は
使用済みのおむつは持ち帰って処分して――。そんなルールがある保育所は多い。衛生上の問題もありそうだが、どうして?
さいたま市の会社員の女性(37)の1歳の子の保育園では、使ったおむつと子ども用エプロンが隣り合って保管されている。「おむつは口のあいたポリ袋に保管されている。不衛生でにおいも気になる。感染症も心配」。これを毎日、自宅に持ち帰っている。
4歳になる長男の時から、三つの認可保育所に通わせたが、どこも対応は同じ。理由は「自宅で体調把握ができるように」。「おむつの中身を見なくても、連絡帳などで伝えれば十分では……」
千葉県旭市の医師(43)の1歳の娘が通う公立の認可保育所も持ち帰りだ。「衛生的な問題があるのでは」と昨年度、市に改善を要望したが、受け入れられなかった。市によると、市内の公立保育所ではすべて保護者がおむつを持ち帰る。理由は「事業ゴミの収集が週2回で、保育所内で保管すると感染リスクも高まる」からだという。
厚生労働省によると、2012年に出した保育所の感染症対策ガイドラインがあり、ふた付き容器への保管や手洗いの徹底などは定めている。だが、最終的に誰が処分するかは明記されておらず、「園や自治体の事情もあるので任せている」(担当者)という。どのくらいの保育園で持ち帰りをしているかも把握していない。
東京都世田谷区の会社員の男性(41)が8月末、ツイッター上で保護者を対象に調査を呼びかけた。約1700の回答のうち「持ち帰る」と「持ち帰らない」は半々。3人の子が通った園はいずれも持ち帰りで、「なぜ対応に差があるのか」と驚いた。フランス在住のジャーナリスト高崎順子さん(43)は8月末、ツイッター上で日本の実態を調べ、約2千の回答が寄せられた。紙おむつだけでも「大のみ、園で処分」「すべてまとめてポリ袋に入れ、帰宅時に渡す」「有料で処分」などさまざまな例があった。
見直した自治体もある。東京都千代田区はこれまで、公立の認可保育所6園で基本的に持ち帰りとし、希望する場合だけ、月310円で園で処分してきた。担当者は「布おむつを保護者が持ち帰って洗っていた時代の名残では」。無料で一括処理している私立が増え、「不公平だ」という声に配慮し、今年4月から一括して園で処理することにした。区内の公立保育所の園長は「以前は持ち帰る人とそうでない人との対応に神経を使い、衛生面も気になった。今の方が保育士の負担は小さい」と話す。
自宅への持ち帰りに、衛生的な問題はないのか。厚労省のガイドライン作成に関わった東京都足立区の小児科医、和田紀之さんは「園の状況にもより、統一的な対応は難しい」と話す。おむつからの感染は起こりやすく、適切な処理が必要だが、処理業者が認識していなければ拡大のリスクが高まる。専門業者に頼むと費用もかかり、保管場所がない園もある。「保護者も感染拡大防止のための自覚を持ち、納得できる方法を話し合うことが大切」という。
一方、フランスの子育て事情に詳しい高崎さんは、「日本では子育ての負担が大きい。おむつ持ち帰りはその象徴だ」と話す。2人の息子がフランスの保育所に通っていた数年前、日本の親から「おむつ持ち帰り」のことを聞いた。1枚1枚に名前を書き、包むための新聞紙の持参を保護者に求める園もあると聞き、「今でも大変なのに、日本だったら子育ては無理」と感じた。
「日本では、『母親がこうあるべきだ』という理想や慣例に縛られ、無駄な負担が残っているのではないか」。フランスが出生率を回復した背景の一つに、合理的に親を支える仕組みがあることを知ってもらおうと、フランスの事情についての本を出版した。
「保育所に通わせるために、保護者の日常の煩雑さが増えては本末転倒。子どものために本当に必要か、という観点から考え直してみては」と話す。(仲村和代)

(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
知りませんでした。
保育園に子供さんを預けて働くのは大変です。
お迎えに行く時には、
晩ご飯の食材もあるでしょうし、
自分の荷物もあります。
子供さんを迎えに行くだけでも大変なのに、
使用済おむつまで持ち帰るとは?
両親にとって大変なことだと思います。
■ ■
布おむつを持ち帰って洗っていた時代の名残も、
何となくわかりますが、
それにしても、
私立では、
無料で一括処理しているところが増えているのに、、、
どうして?
…という思いがします。
■ ■
医療機関では、
ふつうの患者さんが使用したおむつは、
事業系一般廃棄物
感染症の患者さんのおむつは、
医療廃棄物の感染性廃棄物です。
保育園のおむつは、
事業系一般廃棄物として保育園で処理するのが、
医療従事者としてはふつうの感覚です。
持ち帰るときに、
他の子供さんのおむつと間違わないのでしょうか?