医学講座
わきが治療と厚生労働省2014
私たち医師は厚生労働大臣から医師免許をいただきます。
医師国家試験に合格して、
医籍というお医者さんの戸籍のようなところへ登録して、
はじめて医師としての活動が認められます。
看護師さんも同じです。
医療行政において、
厚生労働省の役割は大きいです。
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5人に一人がワキガ体質の国ニッポン。
厚生労働省が認可した、
ワキガ治療器はありません。
昨日の院長日記に書いた、
米国製のワキガ治療機器、
厚生労働省に聞いてもわかりません。
医師個人の責任において、
個人輸入という形で使われています。
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輸入する時に、
医薬監証明(いやくかんしょうめい)という許可を、
関東信越厚生局からいただいて、
医師個人の責任で輸入しています。
実際の業務は、
日本の代理店が代行することが多いです。
行政書士がすることもあります。
■ ■
アザの治療に使っているレーザー治療機は、
厚生労働省が認可した製品です。
保険適応でレーザー治療をするには、
臨床試験をして、
有効性や、
危険性をしっかりチェックする必要があります。
私も昔コラーゲン注入剤の臨床試験を担当しました。
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私が残念に思うのは、
30万円も40万円もする治療なのに、
ネットで調べると夢の機械のように書いてあるのに、
日本におけるしっかりとした臨床データーが無いことです。
日本形成外科学会誌にも、
日本美容外科学会誌にも、
エビデンスがある論文は掲載されていません。
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たくさんの人が治療を受けているのに、
効果が無い人もいらっしゃいます。
せっかく高いお金を払ったのに、
残念に思っている人がいます。
消費者センターに相談に行くにも、
ワキガに効くっていうので、
ローンを組んで治療を受けたのに、
私まだくさいんです。
…なんて言えません。
厚生労働省や消費者庁には、
もう少しワキガで悩んでいる人のために、
正しい治療法について啓蒙していただきたいです。
“わきが治療と厚生労働省2014”へのコメント
コメントをどうぞ
戸籍みたいな登録をするのですか。
そして、代行はまだしも行政書士さんも出てくるとは。
もっと便利に配慮して欲しいですね。
消費者センターにも相談出来ないのは、辛いです。
これからの季節 わきが で悩んでいる人には大変な季節ですね。
わきがの手術のことをどれだけのお役人が知っているでしょうか?