医学講座
美容外科の事故と健康保険
今日は2021年10月3日(日)です。
私はよく学会に参加します。
自分自身の勉強のため、
時代に遅れないため、
交流を深めるため、
大切なのが情報収集です。
学会で発表されない、
新聞にも載らない情報があります。
■ ■
美容外科の情報収集
2013年10月4日の院長日記です。
美容外科で大切なのが、
安全です。
不要不急の医療で、
健康被害や重大事故はダメです。
残念なことですが、
死亡事故もあります。
■ ■
第44回日本美容外科学会(大阪)で、
美容外科手術を受けた患者さんが、
重篤な感染症になったという話しを聞きました。
めったにないことですが、
脂肪吸引の後に重篤な感染症になった例があります。
米国形成外科学会誌に、
Toxic Shock Syndrome after Suction Lipectomy.
Plastic and Reconstructive Surgery:Vol 106(1)July 2000 p204-207.
…として症例報告が載っています。
■ ■
今回聞いた事故も、
救命救急センターで助かったそうです。
一命をとりとめていただき、
救急の先生に感謝いたします。
今年、聞いたのは、
その治療費のことです。
美容外科の手術が原因なので、
保険適応にならず、
1千万円以上の治療費が美容外科に請求されたようです。
■ ■
正確に言うと、
第三者行為による傷病(事故)届と言います。
交通事故に保険がきかないのと同じです。
交通事故は加害者が加入する、
自動車賠償責任保険で治療費が払われます。
美容外科医療で事故が起きると、
治療費は事故を起こした美容外科に請求されます。
個人のクリニックだと大変です。
若い先生への助言です。
脱税と死亡事故だけはするな
“美容外科の事故と健康保険”へのコメント
コメントをどうぞ
何故保険がきかないという思いでしたが
交通事故と同じと
理解しやすい説明があったので
今回もわかりました。
先生は時代に乗り遅れることがない。
最先端を行かれてますね。
勿論安全が最優先でしょうけど。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。あまり知られていないことですが、美容外科手術で事故があります。生命の危険になることがあります。救命救急センターの先生は懸命に治療をします。治療費が莫大にかかることがあります。個人のクリニックでは払えないことも考えられます。手術をする側も受ける側も気をつけていただきたいです。
現役の病理医の先生が
著者の本を読みました。
お医者さまにとって学会は勉強そして
大切な交流の場所でもあり医学の発展
を大きく担っていると書いていました。
思わぬ事故によって、
お医者さまも患者さんも不幸に
なることは起こってほしくない
です。本間先生のおっしゃるように
どのような時も安全はとても大切
だと思いました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。医療事故は患者さんも不幸ですが、起こした医師も不幸になります。美容医療が原因だと、保険適応にならず、治療費は美容外科クリニックに請求されます。私を含めて安全な医療を常に心がけなければいけません。
美容事故で救命センターに運ばれた場合1000万ですか、、、事故保険とかはないのでしょうか?
脱税と死亡事故だけはするなですね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。医師賠償責任保険というのがあります。美容目的ではない保険診療の医療が対象となります。美容外科向けの共済がいくつか出ています。これでカバーされるのか?機会があれば問い合わせてみます。安易に美容医療に転向する若い先生が増えています。自分が医療事故を起こした時のことまで考えているのかなぁ~?と思います。救命救急センターで治療をすると1000万円を超えることは珍しくありません。