医学講座

目立つキズの規定2021

 今日は2021年1月13日(水)です。
 札幌は気温が上がりました。
 今日の予想最高気温は4℃(+3)
 予想最低気温は-2℃(+7)です。
 昨日よりあたたかく感じます。
 道路の雪もとけています。
      ■         ■
 見た目の改善と保険診療に、
 ラズベリーさんからコメントををいただきました
 憲法14条違反(法の下の平等違反←男女に差)となったものの
 行政訴訟しないといけないことになったのでしょうか?
 10年経過して違憲のままとは‥‥。

 調べてみました。
      ■         ■
 2010年5月27日に京都地裁で
 労災で顔に傷、補償に男女差は「違憲」
 …という判決がでたので、
 厚生労働省から
 2011年2月1日に通達がでました。
 平成23年2月1日の厚生労働省労働基準局長通達、基発0201第2号、外貌(上肢及び下肢の醜状を含む。)の醜状障害に関する障害等級認定基準の改定
 …で男女差は無くなりました。。
      ■         ■
 残念なことに、
 目立つキズの規定はそのままです
 ご丁寧に再度、規定を掲載してありました。
 障害補償の対象となる外貌の醜状とは、人目につく程度以上のものでなければならないから、瘢痕、線状痕及び組織陥没であって眉毛、頭髪等にかくれる部分については、醜状として取り扱わないこと。例 眉毛の走行に一致して3.5センチメートルの縫合創痕があり、そのうち1.5㎝が眉毛にかくれている場合は、顔面に残った線状痕は2㎝となるので、外貌の醜状には該当しない
 …と書かれています。
      ■         ■
 これは大きな問題です。
 たとえば、
 美容外科手術後にキズが残ったとします。
 患者さんは、
 【どうしてくれるの?【
 こんなキズが残って(泣!
 【訴えてやる!【
      ■         ■
 悪徳美容外科代理人弁護士:どうぞ訴えてください。
 厚生労働省の通達で、
 目立つキズには該当しません。

 …ということになります。
 国が認めた判断基準です。
 医療訴訟でこの規定が使われたかどうかは知りませんが、
 裁判員裁判になっても、
 裁判員も困ると、
 66歳の老形成外科医は思います。

目立つキズには該当しない傷
厚生労働省労働基準局長

“目立つキズの規定2021”へのコメント

  1. さくらんぼ より:

    おかしな法律ですね。センチ単位で法律にふれたりふれなかったりってことですよね。もし、女優さんやモデルさんでもですかね。子供の傷も男の子の額の傷は前髪を垂らして生きていくのですか?先程の菅総理の会見のようにはっきりしませんね。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。男女差を無くした時に醜状の判断基準も見直すとよかったのにと思います。このキズで目立たないキズだったのは1936年です。そんな昔の基準をそのままにしているのはどう考えても変です。

  2. えりー より:

    一部の道路の雪がとけていて
    車が埋まりそうになっていました。

    認定基準に男女差がなくなったことは
    良かったですが目立つキズ
    についての基準改定がないのは残念です。
    国の誰が決めた基準なのでしょうか、
    見える場所に残るキズは自信や、やる気
    など生活意欲にも深く関係することを
    わかってほしいです。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。決めたのは厚生労働省労働基準局長です。旧労働省の人たちかなぁ~と思います。形成外科の知識がないのだと思います。国が決めた判断基準なので裁判所に証拠として出す弁護士がいても不思議ではありません。困ったことです。

  3. なっちゅん より:

    1936年の法律のままとは
    放置にも程がありますね。

    悪徳美容外科との
    たたかいも不利ですか。

    何とかならないものでしょうか。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。こんな時代に不謹慎と言われそうですが、見た目の後遺障害認定については、これ以外の判断基準はありません。昭和11年制定の基準で『醜状には該当しない』と言われても納得できない人が多いと思います。

  4. ラズベリー より:

    本間先生教えて頂きありがとうございます。男女差は解消したものの基準がそのままなのですね。
    傷は深度が深かったり皮膚の走行と違っていたりすると目立ったりします。
    自助ではどうする事も出来ず、あまりにも目立つとQOL 生命の質(生活の質)に関わってきますので公助で救済がないといけないと思いますね。
    規定を見直す時に、醜状→『傷酷状』とか『酷状』に呼び方を変えるとかすれば良いと思います。

    【絵のモデルの女性の右眉下の傷】
    20代〜30代位の女性の目元に見えます。眉下と瞼の距離が近く、皮膚の余剰がないように見受けられます。緩やかな「へ」のような傷があります。一部眉の中にあり、眉下、少し眉下から離れています。
    眉の中(中央)に傷があり眉毛が事故なのか一部欠損しています。
    キズの深度(モデルの目は傷が陥没する位、深い)

    右眉下皮膚切除と右眉植毛と右ブロータトゥーとか要りそうな感じもします。
    先生に質問です。健側の左眉下の皮膚は切除はしなくても左右差ないのでしょうか?

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。残念ですがキズの規定は改定されていません。それと『酷状』という単語もありません。やはり醜状しゅうじょうです。ご質問の健側のことですが、眉毛部のキズは対側を切除しなくても左右差は生じません。眉毛形態が変わることは考えられますが、眉を剃ることで整えられます。植毛やTatooも形成外科医はしないと思います。健側の眉を剃るのがいいと(私は)思います。この労災の規定が問題なのは、自賠責の後遺障害認定も労災の規定をもとに作成されています。補償の時に目立たないキズとして扱われると減額されます。とにかく時代に合わない基準です。

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