医学講座
眼瞼痙攣の治療2014
第23回日本形成外科学会基礎学術集会。
私が3日もかけて、
札幌から松本まで行って、
一番勉強になったのが眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の治療法です。
松尾先生の『開瞼の生理学』、
なぜうまくいかないのか?
私が一番困ったのが、
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)でした。
■ ■
開業して眼瞼下垂症手術を多くするまで、
約25年間、
恥ずかしながら、
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)をよく知りませんでした。
神経内科の病気だと思っていました。
外科的に治せる病気だと考えていませんでした。
学会で松尾先生の手術を見せていただいても、
自分で施術するとは考えませんでした。
■ ■
松尾法と呼ばれる眼瞼下垂症手術は、
挙筋腱膜を瞼板に固定する手術法です。
術者によってやり方は多少ちがいますが、
松尾先生が、
腱膜すべり症という、
まぶたの病気について、
ためしてがってんで、
広く世の中に広めてくださいました。
■ ■
眼瞼下垂症を訴えて来院される患者さん。
大部分の方は、
皮膚を切開して、
挙筋腱膜を固定すると、
よく開いて、
よく見える目になります。
先生ありがとうございました
…と感謝されます。
■ ■
ところが、
手術をしても、
開かなくて、
先生、これじゃぁ(不満足)
…ということがあります。
他院で手術を受けて、
うまく開かない患者さんもいます。
■ ■
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の患者さんは、
ふつうの眼瞼下垂症手術をしても、
目が開きません。
Meige症候群(めーじゅしょうこうぐん)という病気があります。
難しい病気です。
下垂の手術をしても開くようになりません。
眼瞼痙攣にボトックス注射が効きます。
(申し訳ありませんが札幌美容形成外科では実施していません)
■ ■
信州大学形成外科では、
眼瞼痙攣の治療を積極的にしていらっしゃいます。
従来は眼輪筋切除の手術でしたが、
今年の松尾先生のご発表では、
ミューラー筋の処理で、
眼瞼痙攣が治っていました。
眼瞼痙攣で困っていらっしゃる患者さんには、
信州大学形成外科をおすすめします。