医学講座
全治○週間の治療を要す
東京から来ていた私の叔父が、
札幌市内で交通事故に遭いました。
下腿の骨が折れて、
腫れています。
かわいそうです。
私の両親と温泉に行く予定が、
すべてだめになりました。
■ ■
手術をするほどではないので、
副木(シーネ)をあてて、
東京に帰ることになりました。
車椅子なら移動できますが、
歩くことはできません。
新千歳空港までの移動も大変です。
■ ■
事故を起こした加害者の方は、
奥さんといっしょに謝りに来てくれました。
被害者の叔父以上に、
憔悴しているようです。
交通事故は、
被害者も、
加害者も大変です。
■ ■
困っているのが診断書です。
警察署からは、
札幌で診断書をもらってください。
事故の調書を作成しなくてはなりません。
…と言われています。
高齢の叔父夫婦は、
整形外科、
脳神経外科と受診し、
ぐったり疲れています。
■ ■
整形外科の病院からは、
東京でCT検査もして、
よく検査してから、
診断書を発行してもらってくださいと言われました。
脳神経外科の先生からは、
数ヵ月後に、
必ず再検査を受けてください。
紹介状を東京の病院に書きます。
…と言われました。
■ ■
このような症状では、
どんな名医でも、
全治○週間の治療を要す
…という診断書は書けません。
事故処理に診断書が必要なのはわかります。
診断書で行政処分の程度も変わります。
はっきり言って、免停か免許取消かが変わります。
医師の診断書は、
安易に全治○週間とは書けません。