医学講座
困難な時代に原点に立ち返る
私は不遇な青春時代でした。
いじめられたこともあります。
中学一年生の時には、
警察に相談に行ってみようかとも思いました。
中学校でいじめられている女子もいました。
私も他の人と同じように、
その子を避けていました。
申し訳ないことをしました。
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中学校時代の私のあだ名は、
イカリヤ長介でした。
私の下くちびるが少し出ていて、
当時はやっていたドリフターズの長さんこと
イカリヤ長介さんの下口唇と同じだという理由です。
中学校時代の学級写真を見ると、
下くちびるをかんでいます。
気にしていました。
■ ■
美容整形という言葉が、
田舎の中学生にも認識されはじめた時代でした。
私は、
札幌の美容整形に行けば、
出た下くちびるを手術で治してもらえる?
…と考えたこともありました。
後に形成外科や美容外科を志す、
原点になったのかもしれません。
■ ■
私は形成外科が好きです。
自分には何の責任もないのに、
生まれつき(他の人と)、
ちょっとだけ見かけが違う人がいます。
そんなの気にしなくてもいいじゃん、
…という人がいても、
本人が気にしていて、
手術で治してあげると改善できる人には、
できるだけ力になってあげようと思っています。
■ ■
美容整形の開業医も増えました。
チェーン店も増えました。
倒産するところもあります。
価格破壊もあります。
はっきり言って、
競争が厳しくなりました。
経営が楽ではないことは事実です。
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最近残念に思うことです。
昔、
表示価格以上には請求しません
追加料金もありません
価格が安くて、
それなりの治療をしていた、
美容外科チェーン店がありました。
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ここ2年くらいでしょうか?
無料クーポンが来たので
○○美容外科に行ったら、
100万円も取られそうになった。
二重埋没法の手術で行ったのに、
脂肪を取って、
眼瞼下垂症手術をして、
50万円も取られたのに、
片目だけ開かなくなった。
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こんな患者さんが、
一人や二人ではないのです。
私がメール相談を受けたり、
実際に患者さんを診たりするのは、
ほんの一部の方だけです。
いくら競争が激しくて、
売上目標が達成できなくても、
幸せをつくる美容外科で、
患者さんを不幸にするのはだめです。
原点に立ち返って、
困難な時代を乗り越えるべきです。