医学講座
災難はいつも身近にある
天災は忘れた頃にやってくる
…と言ったのは、
物理学者で文学者の寺田寅彦とネットに書いてあります。
私たち医療従事者は、
けがをした人や、
病気になった人を診ます。
災難はいつも身近にある
…というのが私の考えです。
■ ■
台風10号のことを、
何日間か院長日記に書きました。
まさか北海道で、
こんなに大きな台風被害が起こるなんて、
考えてもみませんでした。
でも、
過去にも大きな事故や災害が起きています。
■ ■
洞爺丸台風と北海道新幹線
2016年3月27日の院長日記です。
青函トンネルを、
お客さんを乗せた新幹線が通っています。
この青函トンネルをつくるきっかけとなったのが、
1954年9月26日に函館を襲った台風です。
日本海難史上最大の惨事と言われる、
死者・行方不明者あわせて1155人の大事故です。
■ ■
函館港防波堤灯台付近で沈没。
函館市七重浜というところに、
多数の犠牲者が打ち上げられました。
函館中央病院に勤務していた頃に、
七重浜に行ったことがありました。
函館山が見える、
おだやかな浜辺でした。
■ ■
私が生まれたのが、
1954年9月8日です。
安倍晋三首相が
1954年9月21日生まれです。
今年は62歳になります。
私が生まれた時代に起きた事故で、
青函トンネルができて、
そこを新幹線が走るのは感慨深いものがあります。
■ ■
地球温暖化で、
海水温が上昇しているのが、
今年、台風が多い原因の一つとして考えられるそうです。
これからは、
北海道に台風が来ると考えるべきです。
昔はまずいと言われていた、
北海道産のお米が、
とても美味しいです。
■ ■
農家の方の努力や、
品種改良もあると思いますが、
温暖化も影響していると考えます。
災難はいつも身近にあるは、
私の座右の銘です。
救急車で運ばれた患者さんをたくさん診察して、
いつの間にか自分で考えたことです。