医学講座
飲食店の「無断キャンセル」対策は?
平成29年8月9日、朝日新聞朝刊の記事です。
(ニュースQ3)飲食店の「無断キャンセル」対策は
予約していた客が現れず、連絡も取れない――。飲食店が、こんな「無断キャンセル」に頭を悩ませている。対策はあるのか。
■売り上げがゼロに
6千円のコースを午後8時半から予約していた15人が、時間になっても来店せず、電話もつながらない。東京・六本木のイタリア料理店「ノック 東京ミッドタウン店」では昨年末、こんな事態に見舞われた。忘年会シーズンで、何組も断った後。「キャンセル分の売り上げがゼロになり、精神的なダメージも大きかった」と広報担当者は振り返る。
テラス席も含め約90席あるこの店では、繁忙期になると無断キャンセルがほぼ連日あるという。「クレジットカードの番号を控えることで『損害』は防げるかもしれないけど、気軽に来られる雰囲気も大切にしたい。悩ましい」という。
飲食店向けの予約サービスを提供する「トレタ」(東京都)が2014年10月~2015年5月までの予約データ約160万件を分析したところ、無断キャンセルは1万件近くあった。最も多かったのは当日の予約。人数は「2人」の場合が多く「15人」「20人」など切りのいい数字も高い傾向があった。
同社の広報担当者は「早い時期に『とりあえず』のつもりで押さえていた店をうっかりキャンセルし忘れるケースもある。特にネット予約の場合、顔が見えないことも影響しているようです」と話す。
■確認電話呼びかけ
同社では、予約した日が近づいたら確認の電話を入れるなどの予防策を呼びかけている。2月には、無断キャンセルされた店に見舞金1万円を支払うサービスを始めた。店や客に無断キャンセルへの意識を持ってもらう「啓発」の意味合いが大きいといい、まだ支払った事例はない。
「ブラックリスト」を共有する動きもある。「予約キャンセルデータベース」というサイトでは、連絡なしに来店しなかった人の電話番号を店側が登録。暗号化して共有、検索できる仕組みを作った。
運営するのは、IT企業で働く40代の会社員。行きつけの店で「20人無断キャンセルされて困った」と話題になったのがきっかけで、2015年12月に開設した。登録店舗は200店舗ほどに増えたという。
■代金請求できるが
無断キャンセルについて、消費者問題に詳しい佐々木幸孝弁護士は「予約成立の時点で『予約した日時に予約内容で飲食する』という契約が成立したことになる。契約を解除していないことになるので、契約に従った代金を請求されてもおかしくない」と指摘する。
例えば、幹事が1人5千円のコース10人分を予約し、何の連絡もしないまま来店しなかった場合。店が料理を用意し、席も確保していれば「当然、予約した飲食代金を客に請求できる」。ただ、実際に請求する店はそれほど多くないという。「取り立ての負担が大きいことや店の評判が悪くなることなどを考慮しているのではないか」とみる。
キャンセルのタイミングに応じて、どの程度のキャンセル料が生じるかを明記した「キャンセルポリシー」を掲げる店もある。佐々木弁護士は「予約は軽々しく無視できるものではないと認識すべきだ」と話す。(仲村和代、村田悟)
■ ■
とても他人事とは思えず、
思わず飲食店も大変だなぁ~
美容外科も同じなんだよなぁ~
…と思いました。
当日キャンセルほど、
美容外科にとって重大なことはありません。
手術に準備した薬剤や医療用具が、
すべて無駄になることもあります。
■ ■
美容外科を開業していて、
【無断キャンセル】の経験がない先生は、
おそらく皆無だと想像します。
それだけ、
【どうでもいい手術】なのだ、、、
…と達観して諦める先生もいます。
大手美容外科でも同じことです。
【ドタキャン】を見越して、
オーバーブッキングするクリニックもあります。
■ ■
個人の開業医は、
オーバーブッキングもできません。
骨切手術など、
一日に一人しか手術ができない手術では、
事前振込で手術費用を払っていただくところもあります。
麻酔科医にもお願いするので、
当然のことと思います。
脱毛を安く施術しているクリニックでは、
かなりの当日キャンセルがあると聞いたこともあります。
■ ■
札幌美容形成外科では、
手術を受ける方は、
採血をしてから予約をお取りしています。
手術前日に予約確認の電話をいただいています。
意外と重要なことですが、
少しでも不安がある患者さんには、
手術をすすめません。
これで手術当日になって、
急に体調が悪くなって行けませんは減ります。
同業の先生のお役に立てば幸いです。