医学講座
辞書に出ていない医者用語
医者の世界には、
独特の隠語があります。
日常診療で知っていると、
ちょっと役に立ちます。
多くは和製独語です。
ドイツ語の論文や教科書を読むことはまずありません。
でもドイツ語由来の単語はよく出てきます。
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こちらの千葉大学大学院臓器制御外科学教室の辞書が便利です。
外科研修医に贈る辞書に出ていない外科用語集です。
誰でも知っているのが、
カルテです。
診療録、診療情報、医療情報
Karte [独]
クランケ
患者
Kranke[独]
…も聞いたことがあるでしょうか?
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研修医の間によく使う言葉に、
オーベン
上級医、指導医
Obenarzt[独]
oben[独]「上に」という意味
ネーベン
下級医
Nebenarzt[独]
neben[独]「そばにいる」という意味
…という言葉があります。
オーベンにはお世話になりました。
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昔は教授外来について、
患者さんとのやり取りをカルテに書きました。
このカルテに書く人を、
ベシュライバー
患者と診察医のやりとりを記録する人、仕事
Beschreiber[独]と呼びます。
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大浦武彦教授が患者さんに説明するのを必死で聞いて、
それをカルテに書きました。
そうして説明の仕方を覚えました。
今は電子カルテの時代ですが、
オーベン
上級医の教えは大切です。
誰に習ったかというのがとても大切です
…というお言葉の通りです。