医学講座
やっぱり形成外科が好きです①
米国形成外科学会に参加して思うことです。
私が形成外科を選んだ理由は、
医学部6年生の実習で手術を見学していた時に、
顔を縫うのにどう見てもキズが残りそうな縫い方を見ました。
『病気が治ってもキズが残ったらこの人の人生はどうなるのだろう?』
…と思って図書館で形成外科の教科書を見つけました。
当時、札幌医大には形成外科はなく講義もありませんでした。
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私が形成外科を選んだ理由は、
きずをきれいに治したいという単純な理由でした。
北大形成外科に入って、
先輩から手術を教えていただきました。
大浦武彦先生が開催された学会で、
海外から有名な先生が何人もいらっしゃいました。
私は写真係として偉い先生のご案内を担当しました。
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まだ若かった私に、
君は将来Aeshtetic美容外科をやるのか?
Reconstructive形成外科をやるのか?
…と偉い先生からよく聞かれました。
私は美容外科医になるつもりはなく、
Reconstructive形成外科と答えていました。
美容外科医になりたいとか、
お金持ちになりたいという思いはありませんでした。
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今年35年ぶりに米国形成外科学会に参加しました。
米国でもきれいなクリニックで、
最先端の医療機器を備えて、
Med Spaをやっている先生が、
これから成長する分野だそうです。
一方で化膿性感染炎で困っている人を治す形成外科医もいます。
今さらですが私は形成外科が好きです。
日本の保険診療は問題もありますが、
米国にくらべるとずっといいです。
私の目標は形成外科医が保険診療でごはんが食べられることです。
高齢形成外科医ですが形成外科が好きなのでがんばります。