医学講座
関節リウマチ治療薬アクテムラ
今日は2020年5月2日(土)です。
全国緊急事態宣言が延長される見込みです。
北海道知事から緊急通報までありました。
TVのニュースでも、
あまりいい話しはありません。
コロナでご逝去された、
志村けんさんが、
亡くなる前に収録したNHKの番組に出ていたと、
うちの奥さんから教えてもらいました。
■ ■
2020年5月2日、北海道新聞電子版の記事です。
コロナ、免疫暴走抑える薬に期待 関節リウマチ治療のアクテムラ
免疫学者の平野俊夫・量子科学技術研究開発機構理事長(73)が5月1日までに共同通信のインタビューに応じ、新型コロナウイルス感染者の命を脅かす重篤な肺炎は免疫の暴走が原因で、この仕組みに関与するインターロイキン6(IL6)という物質を薬で抑えることで治療が可能になるとの見方を示した。
平野氏はIL6発見者の一人。関節リウマチ治療薬「アクテムラ」にはIL6の働きを抑える作用があり、重症の新型コロナ感染症に対する治験が世界で始まっている。感染が分かった人の2割が重症化しており「治験が成功すれば多くの人の死亡が回避でき、社会活動の再開も可能になるのではないか」と期待を語った。
世界でさまざまな治療薬の候補が挙がっているが、平野氏は「2種類に分けて考えるべきだ」と指摘。一つは治験中のインフルエンザ治療薬「アビガン」のようにウイルスの増殖などを阻む抗ウイルス薬で、感染後の早い時期に投与し、悪化を防ぐことを目指す。
もう一つは感染が引き金となって起きる免疫の暴走を抑える薬で、アクテムラもこのタイプだ。「こうした薬は感染初期に使うと、ウイルスと戦っている免疫を抑えてしまう恐れがある」といい、重症化した患者の死亡を回避するのに有効と期待される。治験の結果は夏から秋にかけ、相次ぎ発表されるとみている。
平野氏は「流行が終息に向かうには大半の人が感染するかワクチンを打つかして免疫をつける必要があるが、ワクチンはできるとしても早くて1年、通常2~3年かかる」と推測、まずは治療薬で致死率を下げるのが現実的だとする。
「効果のある抗ウイルス薬ができれば重症になる患者はぐっと減る。それでも重症になる人は出るので、重篤な肺炎に対する薬は必要だ」と指摘した。
関節リウマチ治療薬「アクテムラ」(中外製薬提供)
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
私もこの薬に注目していました。
2020年4月5日の院長日記でご紹介した、
サイトカインストームが、
免疫の暴走です。
私が考える新型コロナ撲滅作戦は、
PCR検査や抗体検査を徹底的に行うことです。
免疫パスポートを持った人には、
経済封鎖を解除します。
■ ■
新型コロナで重症化しやすいのは、
一部の人だけです。
重症化しやすい人は慎重にウイルスと接触しないようにします。
新型コロナにかかってしまったら、
できるだけ早く治療を開始します。
それには
臨床試験を迅速化して、
かかりつけ医でも使える薬を増やすべきです。
景気悪化は自殺者を増やすことになります。
医学講座
市立札幌病院、コロナ特化
今日は2020年5月1日(金)です。
緊急事態宣言が延長される見込みです。
医療現場がひっぱくしているのが原因です。
今朝の北海道新聞朝刊に、
市立札幌病院のことが出ていました。
新型コロナの中等症重症者を診ることに特化するそうです。
病院にとっては大変なことです。
■ ■
2020年5月1日、北海道新聞朝刊の記事です。
市立札幌病院、コロナ特化 市長提案 中等症、重症向け
札幌市の秋元克広市長は4月30日、鈴木直道知事との緊急会談で、市立札幌病院(中央区)を新型コロナウイルスに感染した中等症、重症患者の受け入れに特化した「重点医療機関」に指定するよう提案した。同病院が請け負っている一般診療の救急患者は他の医療機関に振り分ける考え。
厚生労働省は、都道府県に重点医療機関の設置を求めているが、道は未設置。市によると、知事と市長は重点医療機関の指定を含め、札幌圏の医療体制について引き続き検討することで一致したという。
市立札幌病院は市内に11ある「帰国者・接触者外来」の一つで、感染患者の入院や診察、感染の有無を調べるPCR検査の検体採取などを請け負う。一般診療も受け付け、生命が危険な重症患者を受け入れる「三次救急」や24時間体制で患者を受け入れる「二次救急」も担う。
市長は同日の記者会見で、新型コロナの重症患者が道内で15人に上り、連休期間中にも重症患者向けの32病床が不足する恐れもあると指摘。その上で「中等症、重症の患者を引き受ける病院に特化することを考えなければならない」と強調した。重点医療機関に指定されれば、二次救急や三次救急、緊急手術などを他の医療機関に振り分け、感染症以外の入院患者に転院を要請する考えを示した。
市長はこのほか、「この1週間、10日間は非常に緊張感を高めないといけない。緊急的な医療体制が必要になる」と言及。例年は連休期間中に休診する市内医療機関に、連休中も診察を受け付けるよう要請する方針を説明した。(中村征太郎)
秋元克広市長が鈴木直道知事に、新型コロナウイルスの感染患者に特化した「重点医療機関」の指定を提案した市立札幌病院
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
市立札幌病院には、
救命救急センターの他に、
総合周産期母子医療センターがあります。
他にも、
市立札幌病院でなければできない治療もしています。
今の時期は仕方がないことですが、、、
新型コロナに特化した病院になって、
他の治療が制限されるのが心配です。
一日も早く新型コロナが終息してほしいです。
医学講座
日本創傷外科学会からの要望書
今日は2020年4月29日(水)です。
昨日、日本創傷外科学会から、
厚生労働大臣への要望書が届きました。
厚生労働大臣 加藤勝信 殿
一般社団法人日本創傷外科学会
理事長 山本有平
「全身麻酔または局所麻酔管理下 創傷外科処置・手術を受ける患者に対する 新型コロナウイルス核酸検出法の保険適用拡大」に関する要望書
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の特徴として、無症状もしくは軽微な症状の 陽性患者が多数存在する事が報道されています。このような不顕性感染患者に全身麻酔 または局所麻酔管理下に創傷外科処置・手術を行う事により、新型コロナウイルス感染症による重篤な術後合併症を惹起する可能性があります。
さらに、新型コロナウイルスは血液にも存在することが証明されており、多くの出血 が避けられない創傷外科処置・手術において、切開や止血の為に電気メスを頻回に使用 する事により、エアロゾルが高率に発生し、医療従事者への飛沫感染のリスクが非常に 高まります。
特に、皮膚・皮下組織蜂窩織炎、壊死性軟部組織感染症(壊死性筋膜炎やフルニエ壊疽)、多発顔面外傷、広範囲熱傷などに代表される、緊急性を要する大規模な創傷外科 処置・手術を必要とする患者に対して、新型コロナウイルス核酸検出法を処置・手術前 のスクリーニング検査として保険適用を認めて頂きたく存じます。
我が国において医療崩壊を起こさない為に、今、我々ができる事として、是非とも早期に、全身麻酔または局所麻酔管理下創傷外科処置・手術を受ける患者に対する新型 コロナウイルス核酸検出法の保険適用拡大を要望いたします。
何卒宜しくお願い申し上げます。
一般社団法人日本創傷外科学会
■ ■
今の健康保険制度では、
緊急手術を受ける患者さんでも、
COVID19のPCR検査はできません。
保険適応にもなりません。
医療関係者への感染を防ぐ目的でも、
新型コロナウイルスの検査を、
もっと簡単にできるようにするべきです。
■ ■
日本では、
感染者数の割に、
死亡者が少ないのが特徴です。
それでも、
院内感染が続いています。
院内感染は、
病院のせいではなく、
検査をしぶる国の責任です。
一日も早く終息してくれることを祈っています。
医学講座
アビガンが使えない理由
今日は2020年4月28日(火)です。
私の周囲では、
岡江久美子さんのご逝去で、
ショックを受けている人がたくさんいます。
今朝のTVでは、
有名人がアビガンを投与してもらって、
奇跡的に回復した
死ぬかと思った
…と動画で語っていました。
■ ■
アビガンが使えない理由について、
もう少し詳しく解説します。
アビガンは日本で製造されている薬です。
新型コロナウイルスに使うと、
効果があると言われています。
実際に、
日本でも、
海外でも使われています。
■ ■
残念なことは、
正式に認可された薬ではありません。
治験薬ちけんやくです。
臨床試験に参加している医療施設だけが使えます。
患者さんの同意を取って、
承諾をいただいてから投与します。
私は北大形成外科の時に、
コラーゲンの臨床試験を担当しました。
■ ■
臨床試験りんしょうしけんとか治験ちけんは、
薬の有効性と安全性を確かめるために行います。
ある程度数の患者さんに投与して、
その結果をまとめて、
厚生労働省が認可して、
薬価が決まって、
はじめて市場に出回ります。
これに時間がかかります。
■ ■
今回の新型コロナで、
たくさんの人が亡くなっています。
私は国の方針が悪いと思います。
病気は、
早期発見早期治療です。
自宅待機で様子をみているうちに、
重症化して亡くなったら、、、
ふつうは訴訟になります。
■ ■
新型コロナがこれだけ問題になっているので、
アビガンを認可して、
かかりつけ医が投与できるようにすべきです。
そうすれば、
岡江久美子さんは亡くならなくてもよかった可能性があります。
私の院長日記を読んでくださった、
マスコミの方に、
ぜひとも取り上げていただきたい話題です。
医学講座
いじめられたコロナくん
今日は2020年4月27日(月)です。
今朝の札幌は寒いです。
今朝の北海道新聞朝刊に、
コロナくんはともだち
…という共同通信の記事が掲載されていました。
Yahoo!ニュースに詳しい内容がありました。
写真もYahoo!ニュースです。
■ ■
2020年4月27日のYahoo!ニュースです。
いじめられていた少年「コロナくん」に、トム・ハンクスが贈ったもの
現地時間の3月12日、妻のリタ・ウィルソンと共に新型コロナウイルスに感染したことを公表し、同月17日に無事退院したことが報じられたトム・ハンクス(63歳)。
退院後も自宅で自主隔離生活を送っているトムと、彼が新型コロナウイルスの治療を受けたオーストラリアに住む少年との、心温まるエピソードが話題を呼んでいます。
コロナ・デ・ヴリーズくんは、オーストラリアのクイーンズランド州に住む8歳の男の子。ロイター通信によると、コロナくんはトム・ハンクス夫妻が入院した時、「あなたと奥さんが、新型コロナウイルスに感染したと聞きました。具合はどうですか?」と、夫妻宛に手紙を書いたことがあったそう。
そんな心優しいコロナくんですが、手紙の中にはその名前を理由に、学校で周りの子供たちから「コロナウイルス」と呼ばれ、いじめられたという内容も記されていました。
この事実を知ったトムは、オーストラリアにも持参するほど愛用していたスミス・コロナ社のタイプライターを、コロナくんにプレゼントすることに決めたそう!
コロナくんの元に届いたタイプライターには、トム自身がそのタイプライターを使って打った、こんなメッセージが添えられていたそうです。
「君の手紙は、僕と妻をとても素晴らしい気持ちにしてくれた。太陽の周りに輝く光の輪のような、“コロナ”という名前を持つ人と知り合ったのは、僕の人生で君が初めてだよ。」
「このタイプライターは、君にこそふさわしいと思う。大人の人に使い方を教えてもらって、僕に返事を書く時に使ってほしい。」
また、トムの手紙の最後には、トムが声優をつとめた映画『トイ・ストーリー』の主題歌にかけて、「P.S. 君はともだち」という一文が書かれていたのだとか。
コロナくんの手紙に勇気づけられたトムと、トムの手紙に励まされたコロナくん。新型コロナウイルスによる不安な日々はまだ続きそうですが、どんな状況にあっても、この2人のように、他者を思いやる心を忘れずに過ごしていきたいですね。
いじめられていた少年「コロナくん」に、トム・ハンクスが贈ったもの
クイーンズランド州のゴールドコーストに暮らすコロナくん。
Instagram / @tomhanks
「トムが僕のことを友達だと言ってくれた」と大喜びのコロナくんは、すでにタイプライターの使い方を覚え、「すぐにトムに返事を書くよ!」と意気込んでいる様子。YouTube / Access
(以上、Yahoo!ニュースより引用)
■ ■
心あたたまるいいお話しだと思います。
コロナくんという名前はいい名前です。
他に聞いた話しでは、
クラスターという名前の会社があるそうです。
新型コロナさえなければ、
平穏無事に暮らしていたものを、、、
…という思いです。
一日も早く終息してくれることを祈ります。
医学講座
COVID-19重症化する前の治療
今日は2020年4月26日(日)です。
全国緊急事態宣言のため、
日曜日なのに、、、
札幌駅前も、
札幌市中心部も、
閑散としています。
今日の天気は曇りです。
■ ■
新型コロナの感染者数が増えています。
残念なことに、
さくらんぼさんや
うちの奥さんと同年代の、
岡江久美子さんがお亡くなりになりました。
心からご冥福をお祈りいたします。
ご家族のお気持ちを考えると、
おなぐさめの言葉もありません。
■ ■
ネットで検索すると、
スポニチのサイトに記事がありました。
ご本人もコロナを心配していらして、
その翌朝に救急搬送されたそうです。
ほんとうに残念です。
重症化する前に、
治療を開始できていたら、、、
死ななくてもよかったのにという思いがあります。
■ ■
2020年4月26日、スポニチWEB版の記事です。
岡江久美子さん「コロナかもしれない」不安漏らした翌朝に救急搬送
新型コロナウイルスによる肺炎のため23日に急死した女優の岡江久美子さん(享年63)が、今月6日に容体が急変する前に「コロナかもしれない」と周囲に語っていたことが25日、分かった。
岡江さんは3日に発熱。その後、都内の自宅で様子を見ていたが発熱とせきが続いていた。関係者によると、「4日時点で(夫で俳優の)大和田獏さんもコロナを疑っていた」という。5日に岡江さんと連絡をとった知人は「岡江さんは“コロナかもしれない。人にうつしてはいけないので外に出ないようにする”と言ってました」と振り返った。
呼吸困難に陥り、緊急搬送されたのは6日朝。関係者によると、すでに意識が混濁し、入院後すぐに人工呼吸器を装着するほど重症化した。知人は「大和田さんは“ありとあらゆる治療をしてくださった”と感謝されてました。それでも回復は難しかった」と指摘。容体が急変する新型コロナの危険性が改めて浮き彫りとなった。
岡江さんは自宅待機中だった5日に知人と会話した際に「よくなってきた。部屋でじっとしてるね」とかすれた声で話していたという。別の知人は「岡江さんは乳がんになった時も“元気印だから、このまま公表しないでいる”と話していた。我慢強い性格だし、それで症状が悪化したとしたら悲しすぎます」と肩を落とした。
スポニチ本紙の取材で、岡江さんが発熱した3日に、かかりつけ医の診察を受けていたことも分かった。がん、糖尿病、心臓病、高血圧など、基礎疾患がある人は37.5度以上の発熱が2日続いてから受診を相談するのが現行の指針。感染症が専門の中原英臣氏(山野美容芸術短大客員教授)は「発症した時点で検査できるマニュアルづくりが速やかに必要だ」と話した。
【個人では不可能】検査を受けていない状態で急変を事前に察知することの難しさも指摘する。埼玉県で陽性判定後、自宅待機中に2人が死亡した事例を挙げ「もはや自宅待機で、コロナの急変に個人的に対処するのは不可能」と強調。「とにかくまずは検査。陽性者が滞在するホテルの態勢も整ってきているが、医師が24時間常駐しないと劇症化を救う手立てはない」と早急なシステムの見直しを訴える。岡江さんの死が、改めて医療体制の課題を投げかける形となった。
◇岡江久美子さん新型コロナウイルス感染経過◇
・2019年末 初期の乳がんの手術を受ける
・2020年1~2月 放射線治療を受ける
・2020年4月3日 発熱。診察を受けた医師から4~5日様子を見るよう言われ、自宅待機
・2020年4月5日夕 自身でコロナ感染を疑う
・2020年4月6日朝 容体が急変し、都内の大学病院に緊急入院。集中治療室(ICU)で人工呼吸器を装着 PCR検査で陽性
・2020年4月23日午前5時20分 新型コロナウイルスによる肺炎で死去
・2020年4月24日午後5時20分 遺骨が自宅に戻る
15年7月、インタビューに答えた岡江久美子さん Photo by スポニチ
(以上、スポニチWEB版より引用)
■ ■
私は岡江さんのかかりつけ医の先生を知りません。
かかりつけ医の先生も、
ほんとうに残念に思っていると思います。
かかりつけ医の先生がどんなに優秀でも、
今の医療制度で、
ふつうに開業している、
かかりつけ医が、
認可されていない新型コロナの治療薬を投与することはできません。
■ ■
重症化する前にアビガンを投与していたら、
死ななくてもよかったのでは?
…と考えてしまいます。
心からご冥福をお祈りしています。
一日も早く医師が自由に新型コロナ治療ができるように、
国の制度を変えていただきたいです。
治せる可能性がある人が、
お亡くなりになるのはつらいです。
医学講座
感染者数と抗体検査
今日は2020年4月25日(土)です。
新型コロナの感染者数が増えています。
下の図はYahoo!に掲載された、
2020年4月24日現在の厚生労働省発表者数です。
日本国内の感染者数は12,388人、
日本国内の死亡者数は317人です。
感染者数はPCR検査陽性の数です。
(Yahoo!HPより引用)
■ ■
日本では慶応大学病院が、
米国ではニューヨーク州で、
抗体検査が進んでいます。
症状がない人たちに、
COVID-19の抗体を調べたところ、
慶応大学病院で
67人中4人(6%)が陽性、
ニューヨーク州では
約14%が陽性でした。
抗体検査を全国民にして、
抗体陽性者を感染者数としてカウントすると、
爆発的に感染者数が増えます。
■ ■
2020年4月24日、北海道新聞電子版の記事です。
NY州民、約14%が感染か 抗体検査、推定270万人
【ニューヨーク共同=渡辺陽介】米東部ニューヨーク州のクオモ知事は23日の記者会見で、新型コロナウイルス感染歴の有無を調べるため無作為抽出で行った住民の抗体検査の結果、約14%が陽性だったことを明らかにした。全米で感染拡大が最も深刻な同州の感染者は公式発表の10倍の推定約270万人に上る可能性がある。
感染の実態を把握するため当局による抗体検査が米国で大規模に実施されたのは初めて。日本でも検査実施の動きが出ている。
クオモ氏は今回の検査について「予備的」としているが、外出規制の緩和や企業活動再開に向け重要な手掛かりとなるため、連邦政府と協力し検査の拡充を図る方針だ。
抗体検査は州内各地で19日から計約3千人を抽出して実施された。全体の13.9%が陽性で、黒人やヒスパニック(中南米系)の割合はいずれも20%を超えたが、白人は約9%と低く、人種間の「社会的格差」が浮き彫りとなった。感染者の死亡率は推定約0.5%だった。
これに先立ち、西部カリフォルニア州でも地元大学などが一部自治体で抗体検査を実施。2~5%程度の検査対象が陽性との結果が出ており、ニューヨーク州の結果について一部専門家から「割合が高すぎる」との声も出ている。
大都市ニューヨークでは21.2%が陽性だった。同市幹部は23日の記者会見で、これまで確認された感染者は「氷山の一角」にすぎず、実際は発表の約14万人を大きく上回る100万人超の可能性があると指摘。感染により貧困が加速し、食料不足に直面する人が現状の倍の約200万人に達する恐れがあると述べた。
米ジョンズ・ホプキンズ大によると、米国の感染者は約86万6千人、死者は約4万9千人。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
抗体検査を実施すると、
免疫があって無症状で、
PCR検査が陰性の医療従事者を、
コロナ病棟勤務にすることが考えられます。
はしかの子供をみるお母さんです。
統計学的なことはわかりませんが、
人口のある程度の割合で、
免疫パスポートが成立すると、
緊急事態宣言を解除できます。
■ ■
お金で解決する支援策より、
庶民がほしいのは自由な経済活動です。
治療薬を医師の裁量で自由に使えるようにすること、
検査を医師の裁量で自由にできるようにすることです。
保健所の職員も限界に近づくほど疲弊していると思います。
誰か安倍総理に進言してください。
医学講座
放置されていた対策案
今日は2020年4月24日(金)です。
新型コロナのPCR陽性者数増えています。
残念なことですが、
私はもっと陽性者数が増えると予測しています。
理由は院内感染です。
院内感染が起きると、
病院は徹底的に調査します。
■ ■
保健所長としても、
院内感染でPCR検査を要求されると、
検査拒否はできません。
これがPCR陽性者数が増えている原因です。
一時的に陽性者数が増えても、
院内感染が収まると減ってきます。
病院は病院の存続をかけて院内感染を撲滅させます。
■ ■
2020年4月23日(木)の北海道新聞朝刊に、
とてもいい記事が掲載されていました。
私が尊敬する、
元小樽保健所長の外岡立人先生のお言葉です。
放置されていた対策案
常設組織で感染拡大阻止
元小樽市保健所長 外岡立人
新型コロナウイルス感染症の旅行に対する日本社会の警戒感は、買いだめなどの例外はあったものの、当初は筆者が予想したほど高くなかった。
世界大戦や、感染症の世界的大流行(パンデミック)などの危機に対して、どこかで“神風”の到来を信じ切っているような甘さが、日本社会にはある。一方で、危機的事態が去ってしまうと、渦中で昧わった恐怖感を忘れてしまうのもまた、われわれの常のようだ。
10年以上前の新型インフルエンザ流行時の騒ぎを思い起こす。感染拡大への恐怖心が社会に広がっていた頃、専門家や行政の担当者らは、さまざまな対策の可否と必要性を検討していた。
学校を休校にするかどうか、不足する病床をどう確保するかなど、新型コロナで課題とされた問題は既に提起されていた。廃校やホテルを利用して病床を増やすことも提案された。感染者の隔離、取り扱いに苦労したクルーズ船だが、逆に病院船として活田ずる案も出ていた。
感染者と一般患者を分けて診察するために野球やサッカーの大きなドームや発熱外来を開くアイデア、あるいは、大量の検査のために今各国が取り入れている「ドライプスルー方式」も当時、既に考えられていた。
だが、新型インフルの沈静化とともにそれらの対策案は放置され、忘れ去られた。明確なガイドラインは未完のまま、新たな感染症の発生を迎えたのである。
中国・武漢での深刻な状況が報じられ、バンデミックの可能性は当初から指摘されていたのに、国の反応は鈍く、全ての対応が後手に回った。
致死率か決して低くはないことは、中国の情報から予知できた。例えばドイツは1月中旬には診断のための検査キットの製造備蓄を始め、流行に備えた。治療薬に関しても、有効な薬の有無や候補薬についての情報収集は、1月下旬には始める必要があったはずだ。
この脆弱な日本社会の危機意識を補完する新組織の創設を提案したい。
新興感染症の発生時に「どの程度の危機か」を鋭敏にキャッチし、感染拡大を阻止できる常設組織だ。そうした専門家集団は米国はじめ韓国、中国にも存在し、絶えず行政各部局、政権幹部と意見交換をしている。
機能として、感染症の侵入と拡大を防ぐ戦略を担うため、予想される致死率や感染力の推定、治療薬の有無の検索、迅速なワクチン製造の必要性について把握、検討する。世界保健機構(WHO)や各国の防疫担当部局と連携し、迅速な情報収集にも当たって、国内の関係省庁、機関の間で対策の検討や調整をする。
バンデミックは戦争と同様の、多くの人命が失われる国家の危機である。内閣官房内で各省庁とは独立し、有事の際には首相に次ぐ強い権限を有することが望ましい。
バンデミックは政治問題ではない。それは公衆衛生学的危機であり、専門家組織が中心になって危機に対処するべきなのだ。国連とWHOの関係を思い出してほしい。あるべき専門家集団は日本におけるWHOなのである。それは、政府が緊急時
になってから招集、編成するような安直な組織であってはならない。
とのおか・たつひと 1944年札幌市生まれ。69年北海道大医学部卒。独マックスプランク研究所などを経て、2001~2008小樽市保健所長。専門はパンデミック感染症。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
日本の厚生労働省は、
医療費の削減しか頭になくて、
予防医学の重要性を軽視していました。
地方自治体の中には、
ICUや救急医療を、
金食い虫
…だと思っていた議員さんもいました。
どんなに経済が順調でも、
疫病で一瞬にして経済破綻です。
目立たない基礎医学にも予算を配分してほしいです。
医学講座
免疫パスポート
昨日の院長日記、
オンライン診療と遠隔医療
…にラズベリーさんからいただいたコメントで教えていただきました。
免疫パスポートがいいと思います。。
ラズベリーさんは勉強家の看護師さんです。
私も免疫パスポートに大賛成です。
■ ■
簡単に説明すると、
はしかにかかった子供さんの面倒をみるのは、
はしかにかかったことがあるお母さんです。
はしかにかかったことがなくても、
はしかワクチン(2回)で免疫を持っているお母さんは、
はしかの子供さんのお世話をしても感染しません。
これが免疫めんえきという生体の防御機能です。
■ ■
免疫があるかどうか?は、
抗体検査でわかります。
新型コロナウイルスの抗体検査をして、
不顕性感染で抗体を持っている人は、
感染するリスクが少なくなります。
これが免疫パスポートという仕組みです。
私はいい考えだと思います。
■ ■
ラズベリーさんに教えていただいた、
ニューズウィーク日本版の記事です。
ドイツの研究者、「免疫パスポート」発行を提案 素早い職場復帰を可能に
<ドイツの研究者たちは10万人を対象に抗体検査を行い、感染したが回復して免疫を獲得したことが証明された場合、「免疫パスポート」を発行し、一足先に職場に復帰できるなど、ロックダウン中の制限から解放させるプロジェクトを進めたいと考えている>
ドイツでは4月5日、新型コロナウィルスの新たな感染者が3日連続で減少した(ロベルト・コッホ研究所)。
一方、研究者たちは4月中に10万人を対象に抗体検査を行い、陽性反応が出た場合、すなわち感染したが回復して免疫を獲得したことが証明された場合、「免疫パスポート」を発行し、一足先に職場に復帰できるなど、ロックダウン中の制限から解放させるプロジェクトを進めたいと考えているようだ。
ロックダウンから人々を解放できる?
このプロジェクトは、ロベルト・コッホ研究所やドイツ感染症研究センターなど、複数の研究所や研究者によって提案されている。
シュピーゲルによると、プロジェクトはまだ最終的には承認されていないが、研究者たちは4月中に 10万人以上の被験者を検査し、またパンデミックの進行状況を監視するために、定期的にテストを繰り返すことを提案しているという。もし実現すれば、学校やイベントなどを再開する時期の目安にもなる。
ただし、現在利用可能なテストは、成人の90%が抗体を保有しているCovid-19以外の無害なコロナウィルスにも反応する場合があるという。2、3か月のうちにより正確なテストが望まれている。
テストの数が重要
ドイツは5日20時現在、感染者数にして世界上位4位だが、死亡率の著しく低いことで世界的に注目されている。死亡率は約1.5%で、イタリアの約12%、スペインの約9%と比べるといかに低いかがわかるだろう。これは、メルケル首相指導のもと早くから徹底して検査が行われてきた成果だと言われている。とくに若い人を率先してテストしてきたことが功を奏したようだ。
ドイツの感染は2月末、大勢の若者たちが休暇を楽しんだ北イタリアのスキーリゾートから帰ってきたあたりから広まった。感染者の平均年齢も46歳と、イタリアの63歳に比べ、かなり低い。
ドイツのヘルスケアシステムは充実しており、患者10万人あたりの集中治療ベッドの数はヨーロッパ最多だ。3月末からはイタリア、フランス、スイスなどからも患者を受け入れている。
免疫の有効期間は未知
「免疫パスポート」もイギリスなどで注目されており、追随しようという声もある。しかし、医療従事者などに適応される可能性はあっても、全国レベルでの導入は難しそうだ。
ガーディアンによると、国会議員で元外科医、ワクチンの全党議会グループの議長でもあるフィリッパ・ホイットフォード博士は、Covid-19に対する免疫がどれだけの期間持続するかは不明だと言う(コロナウィルスの一種であるSARSに感染した人は1年程度の免疫しか得られなかった)。
また、呼吸器ウィルス脅威顧問グループのピーター・オープンショー教授も、未知のウィルスである限り、部分的な免疫かそうでないのか、どれくらいの期間持続するのかなどは断言できないと言う。
仮に「免疫パスポートが」暫定的に導入されたとしても、その後の継続的なモニタリングが必要となるだろう。さらに、ロックダウンから早く抜け出したい若い人などがパスポート目当てにわざと感染する、などという懸念もある。
ドイツ-ポーランド国境で体温を測る係官 REUTERS/Hannibal Hanschke
(以上、ニューズウィーク日本版より引用)
■ ■
早くいい治療法や対処法ができて、
一日も早く元の生活ができるようになってほしいです。
このままだと、
世界中が大変なことになります。
ぜいたくは言わないので、
外出ができて、
学校に行けて、
ふつうの生活ができるのがいいです。