昔の記憶

函館の想い出③

 小児科の大先輩の先生から…
 なるべく子どもさんと遊んであげてください
 と助言をいただいたことがありました。
 長女が原因不明の高熱と、
 肝機能異常で、
 天使病院に入院した後で、
 小児科部長だった、
 南部春生(なんぶはるお)先生に
 お礼に伺った時でした。
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 長女の病名は伝染性単核球症でした。
 かかりつけの小児科で点滴をしても治らず…
 血液検査で異常が見つかったので…
 大きな病院に入院して治療…
 と言われて…
 家内はパニックになって電話をしてきました。
 ちょうど長女が一歳頃で、
 私が形成外科メモリアル病院に
 勤務していた時でした。
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 これには面食らいました。
 肝機能の数値も3桁になっていて、
 どうしたの…?
 とにかく天使病院だったら安心だから…
 程度しか私にも言えませんでした。
 一歳頃は、
 母体からの免疫が薄れてきて…
 いろいろな病気で熱を出します。
 伝染性単核球症は、
 わかってしまえば怖くない病気です。
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 当時の天使病院は、
 子どもでも親の付き添いは無しでした。
 結局、一週間の入院で無事に治りましたが…
 診断がつくまでは心配でした。
 考えなくてもよいような、
 最悪の病名まで頭に浮かびました。
 なるべく子どもさんと遊んであげてください
 という南部先生のお言葉は、
 当時はよくわかりませんでした。
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 54歳という年齢になるとよくわかります。
 仔犬と同じで、
 子どもは小さいうちが一番可愛いのです。
 大きくなったら…
 どんなに遊ぼうと言っても…
 勝手に自分たちでどこかへ行ってしまい…
 親とは遊ばなくなります。
 そのうち、家にはいなくなります。
 自分たちもかつてそうだったことに…
 自分が親になって気付きました。
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 私の父親は、
 私が子どもの頃に、
 よく手稲の裏山へ連れて行ってくれました。
 そこからは…
 石狩湾や遠くに増毛(ましけ)の山が、
 とてもキレイに見えました。
 だから…?
 私は今でも山や高いところが好きです。
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 函館にいた時は、
 近くの公園や…
 海など…
 できるだけ子どもと出かけました。
 長男はまだ3歳だったので、
 覚えていないようです。
 私にとっては、
 いいお父さんだった…
 なつかしい時代です。


1988年8月14日
函館港の船です

 

“函館の想い出③”へのコメント

  1. たけ より:

    今は離れていてもその時の思い出は心の中にきっとあるはずです・・・

    娘さんや息子さんが親になるとききっと同じ様な経験を経て、大人になるのではないでしょうか?

    子供は親から巣立って行って自分で人間の厳しさを学ぶので、今はさみしいですが、人間の成長の一つに感じますが・・・

    遊んであげるから=いいお父さんではありません。
    ちゃんと働く姿を知っていたから子供さんは今の職や学校を選んだのではないのでしょうか?

  2. さくらんぼ より:

    私の息子も 何回も入院しました。病院通いが日課みたいでした。あの当時は チャイルドシートも義務でなかったので 私は背中におんぶして 哺乳瓶に白湯と ミルクを入れ たものをフロントに置き 何回も一人で運転して山形大学病院や高畠病院に行きました。熱が下がらず、後天性免疫不全症の疑いで入院した時は 落ち込みました。ソケイヘルニアがカントンして何回も 急患で診てもらいました。
    私も こんなに忙しくなかったなら 子供と一緒に ケーキを作ったり 工作をしたり したかったのですが、生活がかかっていて 思いどおりにはいきませんでした。でも私の主人は子供が大好きだったので二人の息子は今でも主人とは仲良しです。今も あまり二人の息子に話しながら 晩酌をしていて 論をしあってました。 妹の次女も 彼氏と同棲を始めましたが、相手を見つめる意味でも結婚前の同棲はいいかもしれません。 自分よりかなり年上の彼氏を求めるタイプなら おとうさんの愛情を求めていたのかもしれません。 娘さんはりっぱに 仕事をしているのだから、頑張りやさんだと思います。

  3. らずべりー より:

    母親の役割や父親の役割って色々あるのかなぁって思います。
    小さい頃って”遊ぶのが仕事”だと思うんです。人と遊んだりしながら学ぶという感じ。
    親が自然の中で一緒に遊んだりするのは凄く子供にいい刺激になると思いますね。
    潜在意識とか心の豊かさとかにも良いですよね。

  4. らずべりー より:

    追記
    お子様が病気になるとかなり心配になりますよね。良い先生に治療して貰えて良かったですね。

  5. さくらんぼ より:

    以前commentしましたが 私は毎日畑でラジオを聴いています。人生 相談の 幼児教育相談の大原けいこ先生の回答はいつも 親の側が指摘を受けるので 考えさせられます。講演で 私の地元にもいらした事があります。親が 息子の非行などの相談をしますと 必ず 親が責められる回答をしてくださるので普通の方とは見方が違うので あ〜 そうだったのかと考えさせられるはずです。困っていらっしゃる方は一度アドバイスを受けてみてください。
    両親のうち母親が どんな形であれ 自分の見方で 相談できたら と思った事があります。よく大原先生は母親は女を取るか母親として生きるかとで子供の行動が変わるとか言います。お父さんとお母さんが、 よくがんばったね。生まれてきてくれてありがとう。とか 強く抱き締めて 欲しいとかともアドバイスくださいます。親がいつも叱られるアドバイスなのが大原先生です。
    なんか 函館のcommentでなく ごめんなさい。

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