昔の記憶

函館の想い出④

 楽しいことばかりだった函館にも、
 忘れられない嫌な想い出があります。
 泥棒に入られたことです。
 1988年8月、
 私は一週間の夏休みを、
 濱本淳二先生からいただきました。
 家内の両親が住んでいた、
 大阪府吹田市(すいた)に行きました。
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 当時は関西国際空港はなく
 (1994年9月4日開港です)、
 大阪国際空港(伊丹空港)が関西の空港でした。
 家内の両親は、
 伊丹空港まで出迎えてくれ、
 『よう来たなぁ!』と
 大歓迎してくれました。
 義父は国鉄を定年退職し、
 大鉄工業というJR西日本の軌道工事をする、
 大阪支店大阪営業所長をしていました。
 会社近くのマンションに住んでいました。
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 大阪は暑いなぁ~~
 と言いながら、
 エアコンをつけて寝ていました。
 (北海道ではエアコンをつけて寝るのは
 一般的ではありません)
 深夜0時過ぎでした…
 函館から電話がありました。
 『こんばんは、函館の…』
 お隣のゆりちゃんのお母さんからでした。
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 『夜遅くにごめんなさい』
 『中央病院の看護婦さんに聞いてお電話しました』
 今のように携帯電話はありません。
 私たちが持っていたのはポケットベル。
 それも北海道内だけがエリアでした。
 ゆりちゃんのお母さんは、
 看護婦さんでした。
 大阪の家内の実家に行くことは、
 話していたようですが、
 連絡先までは知らせていませんでした。
 とっさに‘病院の詰所だったらわかる…かも?’
 と聞いてくださったのでした。
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 『今、本間さんの家に泥棒が入っているみたいです。』
 『110番して、主人が見に行っています。』
 『石を踏む音がして…』
 『お留守な筈なのに、電気が点いたんです。』
 どろぼう?
 眠気は一気に吹っ飛び、
 私たちは大パニックになりました。
 さぁ大変。
 貴重品は?
 何がどこにある??
 通帳と印鑑は???
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 110番で警察が来てくださり、
 犯人は玄関から逃走した後でした。
 警察に連絡をすると、
 被害届けを出さなければいけないとのことでした。
 深夜の大阪で、
 眠れぬ一夜を明かしました。
 当時はネットもないので、
 PCで飛行機の予約状況もわかりません。
 唯一できたのが、
 プッシュホンによるダイアル予約でしたが、
 それも夜間は運用停止でした。
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 眠れぬ夜を明かして…
 私だけ函館へ戻ることになりました。
 朝一番で全日空予約センターに電話しました。
 残念なことに、
 飛行機は満席。
 大阪→東京も
 東京→函館も満席です。
 すぐに伊丹空港へ向かって、
 空席待ちの券をいただきました。
 運良く…
 最後の一人で東京行きに乗れ、
 羽田でまた空席待ちでした。
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 羽田でも運良く空席ができ、
 函館行きに乗れました。
 お昼過ぎには函館に到着し、
 五稜郭のアパートに行ってみると…
 わが家には、無残に足跡が残っていました。
 犯人は複数犯でした。
 指紋を採取していただき、
 私の指紋も取られました。
 盗まれたのは現金でした。
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 被害届けは…
 一万円札が何枚、
 五千円札が何枚、
 千円札が何枚、
 500円が何枚、
 百円が何枚、
 50円が何枚、
 10円が何枚、
 と全部記入しなくてはいけません。
 こんなこと?
 私にはわかりませんでした。
      ■         ■
 家内に電話しながら、
 被害届けを書きました。
 現金の被害も大変でしたが、
 貴重な私の夏休みの一日と
 大阪⇔函館の航空券代が痛かったです。
 結局、泥棒は捕まりませんでした。
 警察の話では、
 複数の少年による犯行とのことでした。
 被害届けを出した後で、
 私は大阪へ向いました。
 よい人ばかりの函館にも…
 残念なことに泥棒がいました。
 この泥棒の‘おかげ’で、
 本間家の防犯意識が変わりました。


私の家はこの道沿いでした

“函館の想い出④”へのコメント

  1. さくらんぼ より:

    そうですね。昔は携帯はなかったので連絡手段がなくて大変でしたね。 泥棒は これから さくらんぼの 露地物シーズン中は あちこちで出没します。見守り隊と称する農協の職員さんなどが 見回りしてもだめですね。 さくらんぼの時期は 短期間に何人ものバイトの方を頼むため 知らない人が隣りの畑で収穫していても不思議ではないからです。去年 縄を張った わらび園で知らない人が わらび採りをしていたので こら!なんて 言ったら その園の親戚の人で 私が恥ずかしい思いをした事もあります。私の所は道を舗装するため ほとんど 私の畑に隣接するので 農地を寄付して 舗装していただきましたが、その分 道路の脇は我が園地で 黙ってりんごなどをもぎ取っていく人がたくさんいます。ゴミまで捨てて行く人もいます。 豊かになった分モラルが欠けてしまったようです。昔の農村は 隣り近所 おじいちゃんおばあちゃんの関係が深くて 玄関に鍵など かけませんでしたが 近年は 農村部を狙って 押し売りなどが 多くきます。気をつけたいものです。
    大荒れの天気の山形で明日朝は霜が降りるそうです。あまり天気が悪くバイトの人に気の毒なので四時半で 今日の仕事終えました。

  2. たけ より:

    泥棒・・・残念な思い出ですね・・・
    私は幸い今まで泥棒に入られたことはありませんが、物騒で戻ってからも奥さんは先生が病院で仕事している間怖かったと思います。

    せっかくの楽しいはずの夏休みが悲しい思い出だったんですね・・・

  3. らずべりー より:

    空き巣?!怖い)゚0゚(ヒィィですね。道路沿いなのもあったのでしょうか。泥棒さんの嗅覚なんでしょうか。
    人の物を取るのはいけないですよね。御家族が不在で人的被害がなくて良かったです。
    今は携帯があるからいいですね。ポケベルの時代もありましたが難しかったですし、便利とは言えませんでした。
    今携帯の時代になり、距離に関係なく親や友達と話せるので、便利になりました。

    話が変わりますが、今日臓器移植改正案について、新たな案が国会で提出されたとニュースで見ました。
    年齢制限の撤廃か15歳→12歳にするかの案、人の死に対しての定義の議論など案が分かれてました。

  4. さくらんぼ より:

    写真は 五稜郭タワーから撮られたのですか?私が修学旅行に行った時はタワーはなかったような・・ 飛行機の乗り継ぎばかりで大変な 夏休みだったのですね。

  5. 平松 奈緒美 より:

    少年…とわかった決め手はなんだったんでしょうか。
    子供たちが犯罪に手を染めるのは悲しいことですね。
    地元でも一昨日、集団暴行がありました。被害者は一時は重態と言われましたが
    回復して退院したそうです。すぐ近くの中学校の生徒達でした。
    親の育て方や家庭環境が原因…と言い切ることはできませんが、残念ながらそういう
    子供たちの育った境遇は、不思議と共通するものが多くあるように思います。

    被害がお金だけでよかった…と思わなくてはいけませんね。
    悔しくて腹立たしいですが、お金ならばいずれなんとかなりますものね。
    取り返しのつかないような被害じゃなかったことが、不幸中の幸いでしたね。

    私もたまに施錠を忘れることがあったり、ちょっとだからいいや…なんて
    思う事もありますが、気をつけなくてはいけません。
    道路沿いの角地なので、一度警察から気をつけるように言われたことがあります。

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