院長の休日
春待つ息子の耕運機
平成22年1月7日、朝日新聞ひとときへの投稿です。
春待つ息子の耕運機
息子は中学3年生。小さい頃からいろいろしでかしてくれたが、今回は夜11時に耕運機を買ってきた。
日本中探しても、学校帰りに中学生が耕運機をお持ち帰り、というのは珍しいだろう。
塾に自転車を置いて、お小遣いをためた1万円で中古の耕運機を購入。その後、約3㌔の夜道を耕運機を押しながら帰宅。夜道を黙々と耕運機を押している中学生なんて。学生服を着ているとはいっても、息子は体重90㌔、身長180㌢近くある。よくもまあ、不審者と間違えられなかったものだ。
思えば、保育園は3年間、長靴を履き通し、園庭を掘り、一輪車を押し続け、5歳にして、将来の夢は「農家のムコ養子」。志が高いんだか低いんだか、とにかく農業に対しては前向き過ぎる子だった。
今回の受験も、農業高校を志望している。しかし、現実は厳しく、塾の三者面談では「がけっぶち30㌢で寝ているようなものです。寝返りの方向を間違えると落ちます」と言われてしまった。そんなわけで、大切な耕運機はしばらくお預け。車庫の中で、春が来るのを待っている。
息子は危機感まるでなく、「オレが高校に受かったら……」なんて能天気に言っている。がけっぶち受験生に暁はくるのか。母はただ、見守るばかりだ。
長野県松本市 鈴木美香 介護ヘルパー51歳
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
鈴木様のご子息をとてもうらやましく思います。
高校生の頃から、
園芸が趣味だった私も…
大人になってから…
耕運機を買いたいと思いました。
私の友人に、
耕運機を買って、
畑を耕している‘先生’がいます。
■ ■
「がけっぷち30㌢」でも、
落ちない人は落ちないものです。
落ちても、
這い上がって、
補欠合格する人もいます。
受かってしまえば…
みな同じです。
■ ■
こんな頼もしい…
お兄ちゃんが、
農業高校へ進学して、
日本の農業を担(にな)ってくれたら…
将来も安心して、
美味しい農産物を食べられるのに…
と思いました。
若者が農業に興味を持って、
耕運機を手にして、
安心して農業を続けられる社会を、
国の政策として考えて欲しいです。
今の農業情勢は厳しく、息子に跡を継いで欲しいと思っている人は少ないです(継いで貰いたくても言えないのかもしれません) 私が就農した時分は一生懸命作ったものが東京の市場などで高く売れた時代でした。あれほど農家はいいと言っていた母ですが、誰々さんちの息子夫婦は会社員だから安泰だよねというようになりました。農業が誇りの持てる職業になり多くの後継者が自分からやってみたいといえるようになればいいなあと思います。一番は重労働のわりには 農協出荷だけでは経費や人件費を差し引くと 赤字になっている農家が多くなっている事です。働いた分にみあった価格の保障なども政府にお願いしたいです。 家の息子も第一志望高は無理だと言われていましたが、最後まで諦めず頑張って希望の高校に入れました。最後までがんばる事、息子を信じて応援すること、でしょうか・・・
山形は毎日大雪で今日は屋根に1メートル積もった雪を降ろしました。筋肉痛です。
農業する人がやり甲斐のある誇れる職業とおもえるよう今年もがんばります!
まだ中学生で耕運機購入とは・・・!
ホントに頼もしい息子さんですね!
こういう若者ってとても素敵です。
農業高校合格お祈りしています。鈴木君頑張って!