医療問題
女性の顔の値段
冒頭から失礼なタイトルで
申し訳ございません。
昨日、
交通事故で
「著しい醜状を残すもの」のとは、
顔面部:
鶏卵大面以上の瘢痕、
長さ5センチメートル以上の線状痕又は10円銅貨大以上の組織陥凹
とありました。
これだけのキズ。
かなりのものです。
■ ■
こんなキズが残ったら…
もう生きて行けない!
どうか治してください!
とお願いされても、
一度ついてしまったキズは、
‘簡単に’治すことはできません。
何回も手術が必要なことも、
何年もかかることもあります。
■ ■
治す方(医師)も
治される方(患者)も
忍耐強く、
根気よく治療する必要があります。
人生の中で…
もっともキレイでいたい時期を、
何年も耐えなければならないことがあります。
■ ■
事故を起こした相手に、
怒りをぶつけても、
顔のキズはよくなりません。
せめて保障だけでも…
と思うのが、
ふつうの人が考えることです。
■ ■
私は、保険屋さんと親しくはないので、
ネットで検索してみました。
こちらのサイトに書かれていました。
元、保険調査員をなさっていらした方が
書かれたサイトのようです。
医師の私にも参考になります。
もう、
生きるのがイヤになるほどのキズが
残ってしまった女性の顔に対する補償金です。
■ ■
交通事故で顔に
著しい醜状が残った女性の
等級は7級12号、
自賠責保険からの振込額は1051万円です。
と書かれていました。
高いと思いますか?
1千万円です。
昨日も書いたように、
98歳のおばあさんも、
18歳のお嬢さんも同じ値段です。
■ ■
男は、
7級に相当するのが、
『両側のこう丸を失ったもの』
これで1千万です。
私のようなオッサンはまだいいとしても、
これから青春を迎え、
子供が欲しいと思っている、
20歳台の男性でも
同じ金額です。
これって変じゃありませんか?
やはり、弁護士さんに相談しましょう!
■ ■
後遺障害の等級は、
私たち医師が記載する、
後遺障害診断書によって判定されます。
わずかB4の書類一枚です。
この書類で金額が決まるのです。
医師は記入するだけです。
この診断書のことについては、
次の機会に書きたいと思います。