医学講座
眼瞼下垂症講座⑭【左右差】
眼瞼下垂症手術で、
もっとも難しいのが、
片側性の先天性眼瞼下垂症です。
簡単に言うと…
片目だけ…
生まれつき…
開きが悪い方の手術が難しいのです。
■ ■
片方の目は正常なので、
ふつうに開きます。
片目だけ…
眼瞼挙筋という筋肉が…
生まれつき動かないか…
筋肉の機能が悪い人がいます。
片側だけ治せばいいんだから…
先生、簡単じゃん!
と思われるかもしれませんね。
■ ■
ところが…
目は左右対称で…
はじめて美しく見えます。
ちょっとでも…
左右差があると…
どうして…?
左右差を治せないの…?
治すのが…
プロの腕でしょ?
と思われます。
■ ■
私が患者さんだった、
もちろんそう思います。
ごもっともなことです。
ところが…
もともと挙筋機能が悪い目を…
無理やり開くようにすると…
目が閉じなくなります。
目が閉じないと…
角膜にキズをつくります。
キズができなくても…
乾きやすくなります。
■ ■
片目が正常でぱっちり二重。
もう片方の目が…
半分も開かない目。
開かない目を…
開くようにしてほしい…!
と思うのは…
女性だけではありません。
片目が開かないと、
日常生活でも不自由です。
■ ■
なんとか…
角膜にキズがつかないように…
左右差をなくするように…
手術をしますが…
かなり大変な手術です。
最後に困るのが、
下を向いた時です。
無理に開くようにした目は…
下を向いた時に白目が出ます。
■ ■
手術後しばらくは…
白目に気付かれないように…
下を向く時は…
必ず頭を下げて…
お辞儀をするように…
…と指導いたします。
もともと左右差がある人を、
左右差をなくするように…
手術するのが私の仕事です。
でも無理なこともあります。
眼瞼下垂症手術は奥が深い手術です。
■ ■
今日は東京でレーザーの研究会がありました。
日帰りで…
先ほど帰宅しました。
東京はあたたかでした。
更新が遅くなり
申し訳ございませんでした。
研究会の内容は…
後日ご報告いたします。