医療問題

山の中の交通事故

 北海道は広大です。
 携帯電話の電波状況は、
 かなり良くなりましたが、
 山の中では通じないところがあります。
 札幌→富良野へ向う道路ですと、
 三笠市(みかさ)を過ぎると…
 山中に入ります。
 携帯の電波は通じなくなります。
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 札幌→帯広へ向う道路でも、
 夕張を過ぎて山中に入ると…
 携帯のアンテナが…
 圏外になります。
 携帯電話が通じないところは…
 事故に遭っても通報できません。
 通りがかりの車に…
 助けてもらうしかありません。
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 札幌市内や、
 札幌近郊で事故に遭った場合は、
 札幌消防に防災ヘリがあります。
 ドクターヘリも飛んできてくれます。
 ただし、条件があります
 ヘリが飛べるのは、
 視界が良い日中だけです。
 雲や霧がかかると、
 ヘリは飛べません。
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 交通事故は、
 霧や雪など、
 視界が悪い時に起こります。
 北海道の山中で事故に遭い、
 瀕死(ひんし)の重症になったとします。
 一刻も早く、
 救助に来て欲しいです。
 ところが…
 山の中には救急車がいません。
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 運良く…
 携帯が通じて…
 救助を要請したとします。
 119番です
 どうなさいましたか?
 交通事故です。
 助けてください。
 場所はどちらですか…?
 夕張と日高の間です。
 詳しくわかりません。 
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 最近の携帯には、
 GPS機能がついているので、
 運が良ければ…
 位置情報を発信してくれます。
 うまく伝わらなければ…
 だいたいの場所を伝えることになります。
 救急車は、
 その土地を管轄する、
 消防から助けに来てくれます。
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 事故に遭った場所で、
 患者さんの運命が分かれることがあります。
 北海道には、
 形成外科医が勤務する病院が、
 まだ多くはありません。
 救命救急センターも限られています。
 日勝峠の十勝側、
 つまり清水町側でしたら、
 JA帯広厚生病院という…
 頼りになる病院があります。
 形成外科医もいます。
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 鹿と衝突して、
 フロントガラスから…
 鹿が飛び込んできて、
 顔に大けがをしたとします。
 札幌→帯広の間に、
 形成外科医が常勤している病院は、
 ありません。
 地元消防の救急車は、
 顔の大けがでは、
 おそらく
 札幌までは搬送してくれません。
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 脳挫傷など、
 もっと瀕死の状況だったとします。
 ドクターヘリに来て欲しくても…
 山の中には着陸できません。
 夜間は飛べません
 山の中を走行する時は、
 夜間や、
 視界が悪い時こそ、
 慎重に運転してください。
 携帯の電波が通じないところは、
 救助にも時間がかかります。 
 気をつけてください
 

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