医学講座
美容外科医の心得3段活用
2015年6月6日と7日の日本美容外科学会(JSAS)が終わりました。
今年の学会で一番勉強になったのが、
A6特別講演
美容外科医の心得3段活用
怒られない、怒らせない、怒らない
福田慶三
ヴェリテクリニック
Keizo Fukuta,M.D.
Verite Clinicでした。
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私が今まで聴いた特別講演の中でも、
最高の講演でした。
演者の福田慶三先生に感謝します。
この講演を聴けただけでも、
2日間も休んで、
東京まで行った甲斐がありました。
実に中味が濃い内容でした。
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私を含めて多くの先生が、
どんな内容なんだろう~?
抄録集を読んで、
発表を楽しみにしていました。
最初は、
仏教や映画に出てくる、
怒りのお話しからはじまりました。
遺伝性で難治性の、
先天性怒りんぼ病の私としては、
耳の痛い出だしでした。
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抄録集の内容です。
抄録
仏教では(むざぽり)・(いかり)・(仏教の教えに対する無知)を三毒と呼びます。怒りの感情は人の幸せな気持ちを破壊し、さらに周囲に拡散する猛毒です。患者が怒ると私たちの心は折れます。そして、私たちの中にも怒りの感情が生まれます。患者に対して怒った時には、すかっとした気持ちになるかもしれませんが、後からたいへん嫌な気持ちになり後悔します。美容外科医の目標は患者の満足を得ることと、自分の幸福です。そのためには、患者から怒られない、患者を怒らせない、自分自身も怒らないことが大切です。
今回は、私の臨床経験に加え、先輩同輩の美容外科の先生方からの聞き取り調査を基に、患者はなぜ怒るのだろうか?私はなぜ患者に対して腹を立てるのだろうか?その理由を検討してみました。そして、怒りを治めるために私が講じてきた対策を報告します。
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福田先生の講演は約45分間のビデオでした。
そのビデオの冒頭は仏教の教えにはじまり、
映画に出てくる父親と娘の間の怒りを紹介し、
怒ることは、
自分にも、
相手にも、
周囲にもよくないということを、
とてもわかりやすく示されました。
私:大いに反省です
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その次は、
美容外科医としての苦労です。
日本の美容外科業界で、
知らない人はいないという、
有名な6人の先生へのインタビューでした。
①高須克弥先生、
②高橋金男先生、
③保志名勝先生、
④北村義洋先生、
⑤勝間田宏先生
⑥市田正成先生
それぞれの先生が、
どのようにして患者さんに怒られないように日々の診療をしているか?
もし怒られた時はどうしているか?
実に詳しく解説してくださいました。
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私も含めて、
どんなに丁寧に手術をしても、
予想外の結果とか、
(患者さんにとって)不満足な結果はあります。
そんな時に、
どう対処するのか?
どうやって防ぐのか?
とてもよくわかりました。
福田慶三先生、ほんとうにありがとうございました。