医学講座
動く義眼を作る形成外科
平成27年6月13日に開催された、
第6回北海道形成外科フォーラム“北の大地”2015。
私が一番感動したのが、
大阪市立大学形成外科教授
元村尚嗣先生の特別講演でした。
元村先生は45歳、
大阪市立大学形成外科の初代教授です。
■ ■
2015年1月に形成外科教授に就任されたと、
座長の山本有平先生からご紹介がありました。
元村先生のご講演に、
義眼床ぎがんしょう再建がありました。
事故で眼球を失ったり、
悪性腫瘍で眼球を摘出することがあります。
眼球そのものが無くなると、
どんなにいい義眼でも不自然になる場合があります。
■ ■
義眼は、
義眼を専門に作る会社があります。
かなり精巧に作ることができます。
ちょっと見ただけではわからないです。
眼球が残っている場合でも、
目の色が変わってしまうことがあります。
その色を隠すために義眼をすると、
健常な目とわからない人もいます。
■ ■
難しいのが、
眼球そのものが無い場合です。
厚い義眼を入れると、
どうしても不自然に見えます。
そんな時に活躍するのが、
義眼床再建(ぎがんしょうさいけん)です
第26回日本眼瞼義眼床手術学会(札幌)②
…でご紹介いたしました。
■ ■
義眼床再建の形成外科は、
関西で盛んです。
元村尚嗣先生のすごいところは、
患者さんの肋軟骨を上手に加工して、
ちょうど眼球のように、
丸い球形の軟骨の塊を細工するところです。
手術室の片隅で、
もくもくと肋軟骨を細工される元村先生の様子が、
実によくわかりました。
■ ■
手術結果も実にきれいでした。
眼球が無くなってしまって、
義眼がうまく装着できない患者さん。
ぜひ大阪市立大学形成外科に相談してください。
簡単な手術ではありませんが、
とても魅力的な目になっていました。
天王寺にある、
大阪市大病院形成外科です。