医学講座
患者さんを自分の彼女だと思う
私の生涯で一番記憶に残る特別講演、
福田慶三先生の
美容外科医の心得3段活用は、
巨匠と呼ばれる、
著名な先生へのインタビューでした。
東京、大阪、岐阜へわざわざ行かれて、
福田先生みずからインタビューされました。
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ためになることが満載でした。
一番印象に残ったのが、
ノエル銀座クリニック院長の
保志名勝先生のお言葉でした。
保志名先生は、
どんなことがあっても、
患者さんを怒ったりしないそうです。
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福田先生が、
『どうして怒らないのですか?』と質問されました。
保志名先生のお言葉は、
『すべての患者さんを、自分の彼女だと思ったら、怒れないじゃないですか』
これをお聞きして、
私はすごいと思いました。
私は彼女でも奥さんでも怒ります。
人間性の問題かと思ったら違いました。
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福田先生:
『どうやって怒らないようになったのですか?』
保志名先生:
『十仁で鍛えられました』
私:なるほど!と思いました。
十仁スピリット
2008年5月12日の院長日記です。
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こんなことを書くと、
十仁病院の梅澤先生に叱られるかもしれません…
私が勝手につけた名前です。
私に美容外科を指導してくださったのは、
中央クリニック新宿院の日高先生でした。
日高先生は、東海大学医学部をご卒業後、
正確に言うと、東海大学在学中から…
美容外科に興味を持っていらした先生です。
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日高先生に形成外科の講義をなさったのが、
昨日、特別講演をしてくださった、
東海大学形成外科の谷野隆三郎教授でした。
日高先生は東海大学卒業後に十仁病院へ入職。
私が形成外科医として経験したのと同じ歳月を、
美容外科医として活躍された、生粋の美容外科医です。
日高先生と中央クリニック新宿院で、
ご一緒に手術をさせていただいた日々は、
私にとって何物にも代えがたい、
貴重な財産となりました。
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2002年(平成14年)春に札幌医大をクビになって、
毎日落ち込んでいて…
うつ病になりかけていた私を救ってくれたのが、
日高先生と中央クリニック新宿院のスタッフでした。
人生でもっとも辛かった時期でした。
この時期に、
日高先生から教えていただいたのが、
十仁スピリットです。
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日高先生から教えていただいた…
美容外科スピリット。
美容外科は‘技術’だけでは食べて行けません。
‘お客様のニーズ’に合わせた手術や治療を提供できるのが
美容外科だと日高先生から教えていただきました。
私はまだまだ修行が足りません。
横柄な形成外科医のままです。
自分の考えに合わない手術はお引き受けしていません。
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十仁系の日本美容外科学会に出席すると…
この美容外科スピリットが気になります。
私は自分の技術を安売りするつもりはありません。
ただ、自分の技術を押し売りしてはいないか?と反省します。
つまり、切らない手術を希望される方には…
たとえ数年後には効果が少なくなる方法でも…
お客様のニーズに合わせた手術を‘売る’ことができるのが
真の美容外科医のような気がします。
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形成外科出身の(自称)美容外科医は、
技術が売り物でも、
なかなか…
すべての患者さんを、
♡自分の彼女♡だと、
思えないことも多くあります。
私は、
すべての患者さんを、
自分の家族だと、
思っています。
家族だから怒りもしますし、
できないものはできないと言います。
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持って生まれた性分だから、
もう還暦も過ぎているから、
こんなガンコな性格は直せないと思います。
保志名先生のような素敵な美容外科医に、
自分の彼女だと思って
手術をしていただくのは、
女性にとって幸せなことだと思いました。
福田慶三先生のおかげで勉強になりました。
ありがとうございました。