医療問題
大病院と紹介状2015
今朝の札幌は寒いです。
最高気温が-3.5℃の真冬日で、
観測史上最も遅い真冬日記録だそうです。
(過去は2004年の12月22日)
路面は凍結してつるつるです。
転ばないように、
慎重に歩いて来ました。
昨日の院長日記、
いい先生を紹介してくれない?
…の続きです。
■ ■
私は61歳です。
私と同年代の先生が、
大きな病院の院長になっています。
はっきり言って、
大変ですねぇ~
ご苦労様です。
院長になれなかったから、
くやししくて言っているのではありません。
ほんとうに大変なのです。
■ ■
国の医療政策で、
大きな病院の経営が大変になっています。
言い方は悪いですが、
簡単に言うと、
紹介状(診療情報提供書)を持ってこない患者さんには、
来てほしくないのです。
紹介状がない患者さんばかりになると、
病院が大赤字になるからです。
■ ■
ネットで、
特定機能病院とか、
地域医療支援病院
…という言葉と、
紹介率
逆紹介率
…という単語を検索するとヒットします。
紹介状を持ってくる患者さんの比率で、
病院の収入が変わる仕組みです。
■ ■
大病院は、
のどから手が出るほど、
紹介状(診療情報提供書)を持った患者さんがほしいのです。
紹介状を持った患者さんの比率、
紹介率が上がると収入が増えます。
昔は、
大きな病院の職員は、
自分の病院に簡単にかかれました。
たとえば皮膚科から軟膏をもらったり、
眼科で目を診てもらったりしていました。
■ ■
今は大病院の看護師さんでも、
自分の病院にかかれない人がいます。
特に、
特定機能病院とか、
地域医療支援病院の職員です。
自分の病院なのに、
紹介状がないからかかれないのです。
看護師さんたちは、
病院の近くにできた開業医に行っています。
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ちょっと軟膏を1本もらいたいんだけど…
そんな時には、
超不便です。
国の政策とはいえ、
こんなのはダメだと(私は)思います。
いい先生にみてもらいたいのは万人の思いです。
大きな病院に勤務していた先生が、
開業されたクリニックに行くのがいいです。
大病院で治療が必要な時には紹介してもらえます。
困った医療政策だと私は思っています。