昔の記憶
荻野利彦先生一周忌
昨日の院長日記、
フジの花が咲いています2016で、
さくらんぼさんに教えていただきました。
私が尊敬する、
荻野利彦先生の一周忌が、
2016年5月22日でした。
大同生命との裁判などでごたごたしていて、
忘れていてほんとうに申し訳ございませんでした。
■ ■
私がさくらんぼさんと知り合ったのは、
さくらんぼさんからいただいたメールがきっかけでした。
さくらんぼさんのこと
2009年2月15日の院長日記に書いてあります。
ご質問をいただきましたので、
さくらんぼさんのことを書きます。
2007年4月12日に日本形成外科学会のことを書きました。
その中で、
午後は山形大学医学部整形外科の
荻野利彦教授の特別講演をお聴きしました。
荻野先生は北大のご出身で、
一時札幌医科大学教授もなさっていらっしゃいました。
先生のライフワークは手の先天異常。
生まれつき指が6本あったり、
指が足りなかったり、
あっても極端に短かったり、
さまざまな異常があります。
■ ■
荻野先生はこの手の先天異常の世界的権威です。
先生のすごいところは、
そんなに偉い先生なのに、
偉ぶらないのです。実に謙虚です。
小柄な先生ですが、手術がとてもお上手です。
もし、生まれた子供が手や足に先天異常があれば、
荻野教授がお薦めです。
と書いたのが、
たまたま荻野利彦で検索されていた、
さくらんぼさんにヒットされました。
■ ■
2007年12月26日21:53に
一通の相談メールを受け取りました。
【ご相談内容】
私は山形大学整形外科の患者で
脊髄腫瘍他二度手術していただき
現在も通院しながら元気に働いています。
荻野利彦教授は北大出という事で
メールを差し上げました。
………………………………………………
………………………………………………
荻野先生を助けてください。よろしくお願いします
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私はさくらんぼさんからお聞きするまで、
荻野教授の窮状(きゅうじょう)を知りませんでした。
荻野教授は整形外科の先生です。
とても穏やかな先生で、
手の先天異常の世界的権威です。
世界中の手の外科医から、
ドクターOGINOは信頼されています。
‘悪いことをする’とか
‘不正をする’とかと
一番、縁がない真面目な先生です。
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山形大学の事件という日記に、
荻野先生が関係したという事故のことを書いてあります。
2008年6月25日から
6回シリーズで書きました。
私としては、かなり力を入れた日記です。
どんなに一生懸命手術をしても、
不満足な結果になることがあります。
それが手術というものです。
私が手術をさせていただいても、
予想しなかった結果となることがあります。
■ ■
山形大学の医療事故は
形成外科が関係した事故でした。
形成外科専門医が、
皮膚科に入院中の患者さんを手術しました。
私は、長い間、皮膚科で働きました。
皮膚科の看板の下で、
形成外科の手術をする苦労を
イヤというほど知っています。
荻野先生もよく存じています。
私が尊敬する先輩のお一人です。
■ ■
残念なことに、
荻野利彦先生の裁判は敗訴しました。
仙台高裁への控訴も棄却されました。
その後、荻野先生は札幌に戻られました。
私の五十肩を治してくださいました。
荻野利彦先生は、
2015年5月22日ご逝去されました。
68歳という年齢はあまりにも若すぎました。
心からご冥福をお祈りしています。