医学講座
陥没乳頭の再手術
陥没乳頭の手術は、
形成外科や美容外科の手術の中でも、
難易度が高い手術です。
私が手術をしても、
再発することがあります。
手術後に、
しっかりとケアーをする必要があります。
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陥没乳首とは、
下の絵のように、
乳首が出ない人です。
保険適応になるのは、
【授乳障害がある】陥没乳首です。
実際に授乳経験がなくても、
将来、授乳障害になるほど陥没している人は、
♡未婚♡のうちに手術をすすめます。
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出産して、
実際に授乳中には、
陥没乳首の手術はできません。
他院で手術をして、
残念なことに、
乳首が出ない人もいます。
再手術が必要になることがあります。
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一度も手術をしたことがない人と、
再手術をくらべると、
再手術の方がずっと難しいです。
前の先生がどんな手術をしたかもわかりません。
瘢痕はんこんという硬い組織があって、
手術がやりにくいことがあります。
血流が悪くなっていて、
再手術で壊死になるリスクもあります。
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再手術ができるかどうかは、
実際にキズを診察してみなければわかりません。
キズが硬い場合には、
キズをやわらかくする処置をして、
しばらく経過をみてから、
再手術をするかどうか判断することもあります。
他人がやった手術の後は難しいです。
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陥没乳頭のトラブル症例
2011年8月8日の院長日記です。
この中に、
ある大学の形成外科教授は、
トラブルが多いので、
医局員に陥没乳頭手術をすることを、
禁止したそうです。
それだけ難しい手術です。
…と書いてあります。
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手術が難しい陥没乳首は、
乳頭の発達が悪く、
乳頭がとても小さな女性、
炎症を起こしたことによって、
乳頭が硬くなっている女性、
喫煙習慣によって、
皮膚血流が悪い女性、
さまざまな要因で手術が難しくなります。
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手術後にもしっかりケアーをしないと、
せっかく出た乳首がへこんでしまいます。
指とちがって、
乳首には骨のような硬い支持組織がありません。
うつ伏せ寝で乳首を圧迫すると、
苦労して作った乳首がつぶれます。
できれば一度できれいに治したいのは、
患者さんも術者も同じです。
【通院不要】
【簡単に治る】
…というクリニックでは手術は受けないでください。