院長の休日
稀勢の里、若き日の猛稽古見た
平成29年3月28日、朝日新聞朝刊、『声』の欄への投稿です。
稀勢の里、若き日の猛稽古見た
無職 山岸貢(千葉県 81)
こんな記憶がある。13年前の正月、私は相撲好きの母を連れて、近くにあった当時の鳴戸部屋を訪ね、力士たちの稽古を見せてもらった。事前に連絡もしなかったのに、健在だった元横綱隆の里の鳴戸親方が自ら座布団や座椅子を勧めてくれたのには感激した。
稽古場では、兄弟子が弟弟子たちに盛んに稽古をつけていた。熱心な者は稽古をつけてもらおうと、競って手を挙げ、順番取りをする。その中で、何回も挙手を繰り返し、兄弟子にぶつかっていっては土俵にたたきつけられていた若者がいた。
まげも結えなかったその若者は「萩原」と呼ばれていた。
いま、萩原は稀勢の里となり、天賦の恵まれた体に強靱(きょうじん)な精神力が宿り、大輪の花を咲かせた。
今場所、13日目に横綱日馬富士に敗れたときには、休場してしまうと思った。ところが、自らを支えてきてくれた人を落胆させたくないと強行出場。千秋楽で逆転優勝してみせた。
とても人間業とは思えない。このすごさは、どこからきたのか。やはり、鳴戸親方の指導と若き日からの猛稽古のたまものではないだろうか。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
横綱稀勢の里のことをよく知らなかった私は、
山岸貢様の投稿を読んで、
なるほどと思いました。
元横綱隆の里の鳴戸親方も、
自ら座布団や座椅子を勧めてくれた
…と書いてありました。
さすが、立派な親方が、
立派に育てられた横綱稀勢の里です。
■ ■
天賦の恵まれた体に
強靱(きょうじん)な精神力が宿り、
大輪の花を咲かせた。
これが、
千秋楽の逆転優勝につながりました。
私は努力して、
稽古に稽古を重ねて、
優勝した横綱を誇りに思います。
ますます活躍されることを祈っています。