医学講座
博士(看護学)への思い
近藤潤子先生受賞について、
もう少し書かせてください。
私が札幌医大に在籍していた時には、
保健医療学部に、
何人か外国人教授が在籍していました。
お会いしたことはありませんでした。
■ ■
札幌医科大学が、
衛生短期大学を、
保健医療学部に昇格させる時に、
困ったのが、
博士号を持った教員が足りない
…と聞いたことがありました。
文部科学省から承認をもらうために、
外国人教員を採用したと聞きました。
■ ■
優秀な看護師さんはたくさん知っていますが、
博士(看護学)を持った看護師さんは少ないです。
私はたまたま恩師、大浦武彦先生のおかげで、
市立札幌病院に在籍中に、
博士(医学)の学位を北海道大学からいただきました。
私の博士号は、
論文博士という学位です。
■ ■
昔の院長日記に書いてあります。
博士(医学)と医師としての腕
大学にもよりますが…
准教授以上になるには…
博士(医学)の学位が必要です。
私は幸運にも、
市立札幌病院で働きながら病院長の許可を得て、
北大で研究ができました。
■ ■
私が博士(医学)の学位をいただいたのは…
大学院へ進学しないで…
働きながら研究をして…
論文を書いて審査していただき…
合格すると学位記がいただけるという制度でした。
働きながら学ぶ定時制高校のようです。
苦労して勉強したためか?
今でも学会が好きです。
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看護学のことはよくわかりませんが、
全国の医科系大学で、
この働きながら研究をして、
論文を書いて学位を取得する、
論文博士の制度が少なくなっています。
今の北大医学部はほぼ100%大学院進学で学位を取得しています。
日本の医学水準は高いです。
それは臨床現場の懸命な努力によるところが大きいです。
博士(看護学)の学位も、
もう少し取得しやすくすると、
看護学大学院の教員も増えると思います。