二重・眼瞼下垂
眼瞼痙攣の診断基準2019
眼瞼痙攣の診断と治療2019
…の続きです。
第28回日本形成外科学会基礎学術集会(仙台)、
シンポジウム3
司会:垣淵正男(兵庫医科大学形成外科)
野平久仁彦(医療法人社団蘇春堂形成外科)
ミュラー筋の真実-2.眼瞼下垂・痙撃・失行
このシンポジウムの最後に、
コメンテーター
京都府立医科大学眼科 渡辺彰英先生から厳しいコメントをいただきました。
■ ■
形成外科の先生が発表された患者さんは、
患者背景や診断基準がまちまちで、
正しく評価できない。
榊原白鳳病院脳神経内科 目崎高広先生からは、
神経内科で眼瞼痙攣と診断する患者さんは、
(痙攣で目を開くことができないので)
ものにぶつかるという症状があります。
…と教えていただきました。
■ ■
私たちが日常診療で遭遇する、
眼瞼下垂症手術を受けたけれど、
眼が開きにくい
まぶたがピクピクする
…という程度では、
眼瞼痙攣とは診断できない
…ということがわかりました。
私は眼瞼痙攣を疑った時には、
信頼できる眼科の先生をご紹介しています。
■ ■
眼瞼痙攣の治療2014に書いたことです。
開業して眼瞼下垂症手術を多くするまで、
約25年間、
恥ずかしながら、
眼瞼痙攣がんけんけいれんをよく知りませんでした。
神経内科の病気だと思っていました。
眼瞼下垂症を訴えて来院される患者さん。
大部分の方は、
手術をすると、よく見える目になります。
先生ありがとうございました
…と感謝されます。
■ ■
ところが、
手術をしても、
開かなくて、
先生、これじゃぁ(不満足)
…ということがあります。
他院で手術を受けて、
うまく開かない患者さんもいます。
■ ■
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の患者さんは、
ふつうの眼瞼下垂症手術をしても、
目が開きません。
Meige症候群めーじゅしょうこうぐんという病気があります。
難しい病気です。
下垂の手術をしても開くようになりません。
眼瞼痙攣にボトックス注射が効きます。
(申し訳ありませんが札幌美容形成外科では実施していません)
■ ■
眼瞼痙攣について、
眼科医にも神経内科医にも認められている診断基準は、
日本神経眼科学会の、
2011年7月に出されたガイドラインです。
本態性眼瞼けいれん(以下、眼瞼けいれん)とは、
眼瞼周囲の筋、主として眼輪筋(がんりんきん)の
間欠性あるいは持続性の
過度の収縮により
不随意的な閉瞼が生ずる疾患で、
他の神経学的、
眼科学的異常が
原因となっていないものと定義される。
何度読んでも難しいですが、
これからも勉強を続けます。