医学講座
梅毒感染者、道内で急増2023
今日は2023年4月19日(水)です。
札幌の天気は曇りです。
今日も寒いです。
サクラが咲いていますが、
寒くてかわいそうです。
さくらんぼさんの果樹園が心配です。
異常気象が増えている気がします。
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2023年4月19日、北海道新聞朝刊の記事です。
梅毒感染者、道内で急増 2022年は過去最多599人 道、早期検査呼び掛け
性感染症の一つ、梅毒の感染者が、道内で急増している。道への報告数は2022年、前年の3.5倍となる599人に上り、現行の集計方式となった2006年以降で最多だった。今年も勢いは止まらず、9日時点での感染者は244人と前年同期の2.5倍となっている。道は「症状が現れたらためらわずに検査を受けてほしい」と呼び掛けている。
道によると、道内の感染者は2006~2015年に1桁台から60人台で推移したが、2016年に3桁となる118人を記録。2021年まで110~160人台と3桁台が続いている。
2022年の感染者の内訳は、男性が6割を占める。年齢は男性が20~50代と幅広い年代で多く、女性は20~30代と若者が多いのが特徴だ。保健所別では、札幌市保健所管内が439人で感染者の約7割を占め、旭川市では36人、函館市では11人といずれも過去最多を記録した。
梅毒は「梅毒トレポネーマ」という細菌による感染症で、主に性行為によって感染する。感染すると性器にしこりができたり、手のひらに痛みのない発疹が広がったりする。ただ、これらの症状は途中で消えることがあり、治療をせずに長期間放置すると脳や心臓に合併症が出て死に至る場合もある。妊婦が感染すると胎児にもうつり、障害を引き起こす恐れもある。
感染拡大について、梅毒に詳しい、ていね駅前泌尿器科(札幌)の砂押研一院長によると、性風俗店を利用した後、感染が判明する人が多いという。その上で「感染するのは膣(ちつ)性交だけと誤解している人が多い。口を使った性行為(オーラルセックス)でもうつることを知ってほしい」と強調する。
さらに受診を我慢してしまう人がいるとし「知らないうちに感染を広げてしまうだけではなく重症化する人もいる。症状が出て自覚がある人は検査を受けてほしい」と話している。(国乗敦子)
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2023年3月29日にも道新の記事がありました。
札幌の梅毒感染最多439人 3.7倍 市保健所2022年 20代女性目立つ
札幌市保健所によると、性感染症である梅毒患者の2022年の届け出数は、前年の約3.7倍の439人と過去最多となった。男性は20~50代と幅広い年代で多く、女性は20代が最多だった。市保健所は性感染症の早期の検査と受診を呼び掛けている。
梅毒患者のうち、男性は前年比3.9倍の257人、女性は同3.4倍の182人。感染経路別では異性間性的接触が370件で、全体の84%を占めた。医療機関からの届け出時点の症状別では、感染後約3週間の「1期」が262人で最も多く、次いで感染後数週間~数カ月後の「2期」が112人、無症状で病原体保有者が60人と続いた。
梅毒は細菌性の感染症で、主に性行為でうつり、「1期」では性器にしこりができるなどの症状がある。患者急増の報告は全国で相次いでおり、札幌での増加について市保健所は「梅毒が知られるようになり受診や診断が増えたことや、不特定多数との性行為を行う人の増加などが要因の可能性がある」とみる。
一方、エイズウイルス(HIV)の感染者とエイズ患者の2022年の届け出数は計19件で、前年より3人減った。梅毒など性感染症で粘膜が弱っている時はHIVなどほかの病気にもかかりやすくなるという。いずれの性感染症も避妊具の使用による予防が推奨されている。性感染症の検査は市保健所が匿名、無料で実施している。(岩崎志帆)
(以上、北海道新聞より引用)
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困ったことです。
他県では60台男性が性風俗店で感染した例があるそうです。
私は風俗に行きません
私を風俗から遠ざけた医学教育
札幌医大の学生だった40年以上前に、
札幌医大病院中央検査部の永井龍夫先生の講義で、
衝撃的な写真を見せていただいたからです。
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梅毒の末期だという…
女性の写真を見せてくれました。
この女性は…
すすきので女王と呼ばれた人です。
女王だった面影どころか、
顔の形もわからないくらいの写真でした。
同級生も全員驚いていました。
今でも細菌学の永井龍夫先生に感謝しています。
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望まない妊娠も、
性感染症性病も、
教育で予防できます。
68歳の私は自分の経験から文部科学省と厚生労働省に、
中高生の性教育改革を強く望みます。
こんな症状になると知っていれば、
性風俗店には行かないと思います。
連載:日経メディクイズ●皮膚(デジタル版)
25歳女性。外陰部の結節