医療問題

今、医師国家試験を受けたら…

 私が札幌医大に入学した、
 1974年(昭和49年)春の医師国家試験合格率は…
 札幌医大が全国最低でした。
 北海道新聞に大きく出たのを記憶しています。
 良い医学教育?という…
 2010年7月31日の院長日記に書いています。
      ■         ■
 昔の医師国家試験は、
 看護婦の試験より易しい
 …と陰口をたたかれた時代もあったようです。
 その医師国家試験問題が、
 1974年に急に変わったそうです。
 傾向と対策が…
 札幌医大の先輩に届かなかったのが…
 全国再下位の原因でした。
      ■         ■
 私が医師国家試験を受けた…
 1980年(昭和55年)には…
 春と秋の2回、
 医師国家試験がありました。
 春に落ちても…
 秋に通れば、その年のうちに、
 お医者さんになれました。
      ■         ■
 今から思うと…
 のんびりした時代でした。
 札幌医大の私のクラスでは…
 全国の医学生有志が作った…
 情報網を利用して、
 国家試験対策をもらっていました。
 学生がお金を出し合って…
 当時はFAXで届いた情報を…
 コピーして配っていました。
      ■         ■
 国家試験問題は、
 厚生労働省から出題委員が決められ、
 夏までに作成するといわれていました。
 出題委員は各大学の教授が大多数です。
 昔は、
 出題委員の先生が作成した、
 過去の卒業試験問題などが…
 情報として配られました。
      ■         ■
 今のようにインターネットもなく、
 国家試験専門の予備校やテキストも少ない時代でした。
 私たちは、
 卒業試験の勉強と並行して、
 国家試験の勉強をしていました。
 テキストは…
 もっぱら厚い医学書でした。
      ■         ■
 今の医学生は、
 インターネットで東京の予備校の授業が聞けて…
 QB(クエスチョン・バンク)という…
 とても便利な本があります。
 この本の会社の社長さんが、
 麻酔科の先生とは知りませんでした。
 これだけ情報があっても…
 覚えるのは凡人の頭です。
      ■         ■
 頭の中が、
 たくさんの問題で…
 ごちゃごちゃになってしまいます。
 とにかく…
 ひたすら繰り返し覚えます。
 これから国家試験までは体力勝負です。
 私が今受けても絶対に受かりません
 覚えられる自信もありません。
 医学部を卒業しても、
 医師国家試験に落ちたらただの人です。
 日本の医療のためにがんばってください。

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医療問題

国家試験の意義

 医師国家試験や、
 看護師国家試験まで、
 あと3ヶ月です。
 実技試験はありません。
 模擬診察の試験もありません。
 ペーパーテストだけです。
      ■         ■
 この問題を間違ったら…
 他の問題ができていても…
 不合格になるという…
 地雷(じらい)と恐れられている問題があります。
 受験生の間では、
 地雷を踏まないようにと言われます。
      ■         ■
 医師国家試験2010という日記を、
 2010年2月12日に書いています。
 医師国家試験から…
 どんな試験を連想されますか?
 大学病院のような病院で…
 白衣を着た医学生が、
 厚生労働省の試験官から…
 問診の仕方…
 診察の仕方…
 縫合法の実際…
 などを細かくチェックされて…
 最後に合格はんこをいただく…
      ■         ■
 ここまでしなくとも…
 実技試験はある…?
 と思われている方も…
 多いのではないでしょうか?
 実際の医師国家試験は…
 膨大な量の問題を…
 センター試験のような試験会場で…
 疲れきった医学生が…
 自由な服装で受験しています。
      ■         ■
 私たちが30年前に受けた試験より…
 今の医師国家試験は格段に難しいです。
 医学の進歩とともに…
 こんなに覚えるの…?
 と…
 想像を絶する量の‘知識’を…
 とにかく覚えなくては…
 国家試験に合格できません。
 受験生はとにかく大変です。
      ■         ■
 過去問(かこもん)と言われる…
 過去の国家試験問題を…
 これでもか…
 これでもか…
 というくらい繰り返し覚えます。
 私の個人的な意見ですが…
 忍耐力テスト
 持久力テスト
 と言ってもいいくらい辛い試験です。
      ■         ■
 平均的な受験生は…
 半年以上の間…
 寝てる時以外は、
 とにかく勉強しています。
 大学の図書館とか…
 自習室と呼ばれる…
 クラブの部室のような部屋…
 を準備している大学もあります。
 (意外と学生に好評です)
      ■         ■
 実技試験は、
 今の国家試験制度では無理です。
 厚生労働省には、
 担当できる数の試験官がいません。
 私は(個人的に…)
 半年以上も…
 昼夜を問わず勉強して…
 膨大な量の知識を詰め込むだけの…
 医師国家試験を改善すれば…
 もっと‘お医者さん’の質が上がるのに…
 と思います。
      ■         ■
 看護師国家試験も同じです。
 実技試験はありません。
 接遇の試験もありません。
 ペーパーテストのみです。
 もちろん…
 医師国家試験にも、
 看護師国家試験にも、
 一般常識の試験はありません。
      ■         ■
 実際の臨床では…
 役に立たない知識でも…
 覚えなくては合格できません。
 覚えるには…
 何度もなんども繰り返すことです。
 私など…
 同じ問題を4回も5回も間違って…
 問題集にがたくさんつきました。
      ■         ■
 自分はなんて愚か者かと思いました。
 この経験が…
 慎重に対処するという、
 医療では最も大切な心がけに役立っています。
 受験生のみなさん、
 寒くなってきたので、
 体調に気をつけてがんばってください。

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院長の休日

2011年積雪初日

 今日は休診日です。
 朝、起きると…
 あたり一面真っ白な雪景色でした。
 北国に住む者にとって…
 避けては通れない…
 冬将軍の到来です。
      ■         ■
 今年の積雪は遅く、
 北海道新聞によると、
 平年より8日、
 昨年より21日遅いそうです。
 朝、5時の積雪は、
 札幌市内で10㎝です。
      ■         ■
 昨日までは、
 夏靴でしたが、
 今日からは冬靴です。
 車のタイヤ交換はまだでした。
 北海道新聞によると…
 昨日は6時間待ちのところもあったとか?
      ■         ■
 今日も混んでいるだろうなぁ~
 …と思いながら…
 おそるおそる電話をしてみました。
 今日は、
 突然積雪が10㎝にもなったので、
 朝、車で出勤できなかった方が、
 予約をキャンセルした分があるとのこと。
      ■         ■
 ラッキーなことに、
 無事にタイヤ交換をしていただきました。
 昔は自分でタイヤ交換をしていました。
 今でも…
 やろうと思えばできると思います。
 ただトシなので…
 腰を痛めても
 手をいためても困るので、
 お願いすることにしています。
 お忙しい中、
 交換していただきありがとうございました。 

自宅窓から見える北大
 遠くに見えるのが北大病院です

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昔の記憶

若い時の苦労

 若い時の苦労は買ってでもせよ
 …と言います。
 苦労を買ったことはありませんが、
 若い時には…
 一生懸命、勉強をしました。
 他の人が遊んでいる時にも…
 勉強をしていました。
      ■         ■
 今も同じだと思います。
 あと2ヶ月でセンター試験です。
 あと3ヶ月で医師国家試験、
 看護師国家試験、
 保健師や助産師、
 臨床検査技師、
 理学療法士、
 作業療法士、
 医療関係の国家試験は2月から3月です。
      ■         ■
 医学部を例にとると…
 大学に入ってからも試験がたくさんあります。
 新入生100人のうち…
 1~2割は留年します。
 私の頃でも…
 6年間で卒業できたのは…
 9割以下だったと記憶しています。
      ■         ■
 医師国家試験合格率は…
 有名国立大学医学部でも100%ではありません。
 実際の臨床では役に立たないような…
 一生に一度も経験しないような病気まで…
 とにかく膨大な量の知識を…
 これでもか…
 これでもか…
 …というほど詰め込んで試験に臨みます。
      ■         ■
 うちの奥さんは、
 短大を卒業して大手の会社に就職しました。
 結婚する前は…
 私よりお給料がよかったです。
 入社後も何回か試験があり、
 その度に勉強したと聞きました。
 簡単にお給料はもらえません。
      ■         ■
 先日出席させていただいた
 結婚式の新郎さん。
 とても素敵な好青年でした。
 真面目そうな方でした。
 すでに就職なさっていますが、
 来年の春、新たな国家資格を取得するために…
 毎日、猛勉強されているそうです。
      ■         ■
 誰でも簡単に取れる資格ではありません。
 私は…
 新郎の輝く目を見て…
 がんばれと応援していました。
 新郎の上司も…
 とても誉めていました。
 毎日、緊張するお仕事ですが、
 がんばって試験に合格してください。
 若い時に苦労して取得した資格は、
 生涯、役に立ちます。

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昔の記憶

若いお二人へ

 私は57歳のおじさんです。
 あと3年で還暦です。
 私の同級生には…
 もうおじいちゃんになった人もいます。
 もちろん…
 おばあちゃんになった人もいます。
      ■         ■
 結婚式に出席させていただき
 どうしても…
 親の目線で…
 若い人を見てしまいます。
 若い人はいいなぁ~
 夢があるなぁ~
      ■         ■
 ○○さん、
 ○○ちゃんをよろしく。
 ♡しあわせ♡にしてね。
 たくましい○○さん、
 さすが…
 ○○ちゃんが選んだ人だから…
 素晴らしい青年だね。
      ■         ■
 花嫁さんの…
 両親へのお礼なんか…
 うるうるしっぱなしで…
 おっさんなのに…
 恥ずかしい限りでした。
 知っている人がいなくてよかったです。
      ■         ■
 自分が若い時には、
 あまり感じたことがありませんでした。
 振り返ってみると…
 人生で一番しあわせだったのは、
 2DKの公団住宅で、
 新婚生活をはじめた頃だったような気がします。
 若いお二人には、
 あたたかい家庭を築いていただきたいです。

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医学講座

形成外科医になってよかった

 私の恩師である、
 大浦武彦教授の退官記念講演会が、
 平成7年にホテルニューオータニ札幌でありました。
 私は当時、JA帯広厚生病院に勤務していました。
 帯広から札幌まで来て、
 感慨深くお聴きしたのを覚えています。
      ■         ■
 大浦先生が、
 形成外科医になってよかったと感じた中で、
 担当した患者さんの、
 結婚式に呼んでいただいたと…
 お話しされました。
 大学の医局では、
 お聞きしたことがありませんでした。
      ■         ■
 私も…
 今までに呼んでいただいたことがありました。
 大きなけがをされたのに…
 何度も手術に耐えて…
 懸命にリハビリをされて…
 結婚された患者さんの結婚式に…
 呼んでいただきました。
      ■         ■
 苦労して手術したのも忘れ…
 形成外科医になってよかったと思いました。
 先日、また別の患者さんから…
 結婚式に呼んでいただきました。
 昔、手術を担当させていただいた、
 患者さんです。
 小さい頃から、ずっと知っている方で…
 自分の子どものような方です。
      ■         ■
 お父さんも、
 お母さんも、
 私とほぼ同年代です。
 形成外科になってよかったと思う以上に、
 お父さん、
 お母さん、
 こんなに立派に育てていただき
 ありがとうございました
      ■         ■
 としがいもなく…
 涙がたくさん出ました。
 形成外科は、
 身体の一部を、
 ちょっとだけ治す科です。
 人間の生命にはあまりかかわらない科です。
 でも…
 そのちょっとで…
 その人の人生が変わることもあります。
      ■         ■
 形成外科医になってよかったと思う瞬間は、
 自分の技術が、
 ちょっとでも役に立ったと感じる時です。
 新郎新婦の、
 末永い♡しあわせ♡を願っています。
 ご両家の皆様、
 私を呼んでいただき、
 ありがとうございました。

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医学講座

美容外科入門⑤

 幸せをつくる医療を目指す美容外科。
 入門する時に…
 選択を誤ると…
 とんでもないことになります。
 どうやって選ぶか…?
 難しい問題です。
 先生との相性も大切です。
      ■         ■
 私のように…
 イメージは自然と書いてある医者に…
 外人顔は絶対に作れません。
 ど派手な二重も無理です。
 いくらお客さんの要望でも…
 偏屈ながんこおやじは、
 自分の考えを曲げてまで手術をしません。
      ■         ■
 美容外科を調べる方法が…
 この10年くらいの間に大きく変わりました。
 昔の美容外科は…
 電話帳に大きな広告を出していました。
 一ページ全部が…
 一つの美容外科の広告でした。
 電話帳の厚さにもよりますが… 
 一年間で数百万円以上のところもありました。
      ■         ■
 今の時代…
 電話帳で調べる人は稀です。
 若い人ほど電話帳を見ません。
 何か調べるには、
 携帯かPCからネットで調べます。
 確かに便利ですが…
 正しい情報もあれば…
 間違った情報もあります。
      ■         ■
 フリーペーパーもあります。
 数も増えました。
 フリーペーパーも…
 役に立つ情報がありますが、
 要は広告主がお金を払って、
 お客さんに来てもらうために…
 タダで配ってもらっているのです。
      ■         ■
 激安とか…
 他店を圧倒する安さなんてのは…
 私は医療にはなじまないと思っています。
 医療は…
 正しく使えば素晴らしい結果が出せます。
 でも…
 世の中には…
 お金のことしか考えていない医者もいます。
 失敗しないために、
 よ~く調べて美容外科に入門してください。

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医学講座

美容外科入門④

 はじめての美容外科は、
 フリーペーパーで見つけた、
 安いクリニックに行きます。
 得した気分になります。
 二重埋没法なら…
 どこだって同じじゃん。
 一円でも安いところがいい…
 …というお気持ちもごもっともです。
      ■         ■
 眼瞼下垂症講座④【高校生】
 ‘整形’低価格のワナ
 今までに…
 何回も取り上げています。
 高ければいいというのではありませんが…
 二重まぶたが…
 9,800円というのは…
 どう考えても×です。
      ■         ■
 おとり広告にしか見えません。
 クリニックとしては…
 完全に赤字です。
 目つきが悪いと言われ…
 悩んでいた高校生の女の子が…
 時給720円のコンビニでバイトをして、
 一生懸命、お金を貯めて…
 フリーペーパーで見つけた…
 二重埋没法一点留9,800円
 の美容外科へ行って、
 憧れの二重まぶた手術を受ける…
      ■         ■
 そこで…
 あなたの目は…
 9,800円の方法だと…
 すぐに取れてしまう…
 39,800円のスパープレミアム法をすすめる…
 患者さんを口説き落とせると…
 歩合給が増える… 
 私は、こんなやり方は大嫌いです。
      ■         ■
 二重まぶたの埋没法は、
 適応を選んで手術をすると…
 生まれつきの二重と同じ構造にできます。
 取れる人もいますが…
 もともと埋没法に向いていない目だからです。
 アトピーなどで…
 目をこするのも良くありません。
      ■         ■
 美容外科入門は、
 最初にどこのクリニックを選ぶかで…
 その人の人生が変わります。
 派手な広告や、
 極端に安い価格だけで選ぶと…
 …とんでもないことになります。
 脂肪吸引で亡くなった方もいます
 くれぐれも慎重にクリニックを選んでください。

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医学講座

美容外科入門③

 美容外科の中には…
 【偵察】に行くのが…
 ちょっと恥ずかしい手術もあります。
 恥ずかしい相談
 …という2010年10月30日の院長日記に書いてあります。
 小陰唇肥大で悩む女性は、
 意外に多いのです。
      ■         ■
 自分は何も悪くないのに…
 数ミリだけ大きいだけなのに…
 すれるし…
 かゆいし…
 むれるし…
 いいことなしです。
      ■         ■
 目や鼻などの見える部分と違って…
 見えない部分の手術は、
 元に戻してくださいということもありません。
 手術を受けた方は、
 ほぼ全員…
 もっと早く受ければよかった
 …と話されます。
      ■         ■
 未成年の場合は保護者の承諾が必要ですが、
 成人していれば…
 本人の勇気があればできます。
 昔はネットがなかったので、
 こんなことは【検索】もできませんでした。
 今は携帯からでも【検索】できます。
      ■         ■
 札幌美容形成外科では、
 小陰唇縮小手術を受けられた方に
 ビキニ奥の脱毛を、
 一回無料でサービスしています。
 抜糸しないクリニックもありますが…
 私は顔を縫う糸と同じナイロン糸で縫って…
 抜糸をするクリニックをおすすめします。
 よく調べて手術を受けてください。

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医学講座

美容外科入門②

 美容外科入門は、
 入門する年齢によって…
 選択科目が違います。
 どの年代でも…
 ご自分の身体に…
 何か変化をつける、
 一番最初の入門…
 私は耳のピアスだと思います。
      ■         ■
 今では便利な道具が市販されており、
 ご自分でピアスをあけることができます。
 10台の勇敢なお嬢さんには…
 ご自分であける人もいます。
 耳たぶ(耳垂)だけではなく、
 軟骨部分にあける人もいます。
      ■         ■
 札幌美容形成外科では、
 軟骨にあけるピアスは施術していません。
 もし軟骨に★ばい菌★がついて…
 ★軟骨炎★になると…
 耳が変形してしまうおそれがあるからです。
 耳たぶのピアスでも、
 しこりが残ってしまうこともあります。
      ■         ■
 脱毛は、
 若い人から、
 40歳代の方まで受けられます。
 昔は針で脱毛をしていましたが、
 今はレーザー機器の進歩によって、
 昔と比べると、
 天と地ほどの違いがあります。
 男性のひげも人気があります。
      ■         ■
 美容外科は自由診療なので、
 料金もまちまちで、
 クリニックの雰囲気も違います。
 最初は、
 ピアスや脱毛程度で、
 どんな雰囲気のところなのか…
 偵察に行くのが良いと思います。
 看護師さんの対応など…
 ネットではわからない点もよくわかります。
      ■         ■
 美容外科=高くてこわい
 …というイメージがあります。
 うさんくさい感じもします。
 確かに…
 ぼったくられるクリニックもあり、
 うさんくさいクリニックもあります。
 簡単なところから入門して、
 よく確かめてみることをおすすめします。

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