院長の休日
孫が1歳9ヵ月になりました
札幌美容形成外科の職員の子どもさん、
私の初孫、
光希(こうき)くんが、
1歳9ヵ月になりました。
お母さんは…
産休→育休を取り、
今年の春から職場復帰してくれました。
■ ■
お母さんのお腹の中で、
毎日、私の声を聞いていてくれた、
初孫が生まれたのが、
2009年2月でした。
2009年1月までは、
お母さんのお腹の中で…
ほぼ毎日、私と過ごしていました。
■ ■
自分の子どもの時には、
大学や病院が忙しくて、
正直イクメンにはなれませんでした。
イクジイを目指していますが、
私に孫ができる…
…かどうか、わかりません。
長男の光希くんにつづき、
長女や次男の、
誕生をともに祝い、
元気で働きたいと思います。
■ ■
光希くんと私
私の今年最高の笑顔
医学講座
論文投稿の意義
昨日の院長日記に…
まみ子師長さんから、
コメントをいただきました。
自分の勉強になる事が一番ですね・・・先生。
自分が得た知識はお金では買えない貴重な宝です。
その通りです。
どんなに高価な買い物をしても、
時間とともに価値が下がります。
■ ■
自分の頭の中に得られた知識は、
価値が下がることはありません。
日常診療にも役立ちます。
勉強をする習慣は、
学会へ参加する意欲にもつながります。
学会を通じて…
たくさんの友人ができます。
■ ■
お金では買えない交友関係ができます。
学会発表はその時だけですが…
論文にしてあると…
後世まで残ります。
まみ子師長さんの論文は、
他の先生の論文にも引用されています。
価値があるデーターです。
■ ■
まみ子師長さんの論文は、
当診療所における7年間の熱傷患者の統計的検討
熱傷 25(1), 22-27, 1999
…とネットで検索すると出てきます。
一つの皮膚科診療所で、
7年間もの長期間、
熱傷患者さんのデーターを集めたのは、
他になかなかありません。
■ ■
これだけのデーターを集めるのは大変です。
診療が終わった後や、
休日に古いカルテを引っぱり出して調べます。
統計学の勉強も必要です。
受験の時以来…
何十年ぶりに統計学なんて言葉と再会します。
お金にはなりませんが、
後世に残るデーターを調べられました。
これから研修医になる医学生、
研修中の先生にも、
一度は学会発表→論文投稿をおすすめします。
昔の記憶
はじめての論文投稿
私がはじめて書いた論文です。
本間賢一,小野一郎,吉田哲憲,真部正志,浅見謙二,石川隆夫,
糖尿病を基礎疾患にもった老人熱傷の1例,
熱傷,10,237-243,1985
↑こんなふうに書きます。
最初に著者の名前を並べます。
一番最初が筆頭執筆者(ひっとうしっぴつしゃ)です。
次に治療にかかわった人を、
順番に並べて書きます。
■ ■
小野一郎先生は当時の函館中央病院形成外科医長。
吉田哲憲先生は、
北海道大学形成外科講師として…
函館中央病院へ応援に来ていただいていました。
真部正志先生は、
小野一郎先生の前任の医長。
浅見謙二先生は私の前任。
石川隆夫先生は小野先生の後任医長。
■ ■
当時、函館中央病院形成外科で、
糖尿病のおばあちゃんの治療にかかわった先生たちです。
次の…
糖尿病を基礎疾患にもった老人熱傷の1例
が論文の題名です。
熱傷は、
日本熱傷学会の機関誌です。
大学図書館などで読めます。
■ ■
熱傷,10,237-243,1985
熱傷の横の数字は、
10巻、237ページから243ページまで、
1985年に発行されたことを示します。
1984年に学会発表したことを…
一年間かかって論文にしました。
論文としての価値は低いですし、
他に引用されることもありません。
■ ■
でも…
糖尿病が苦手だった私が、
糖尿病の本を何冊も買って…
隅からすみまで読んで勉強しました。
わからないところは、
糖尿病の大家である、
中川昌一先生のところまで伺って質問しました。
この論文を書いたことで、
私の糖尿病苦手意識は消えました。
■ ■
論文を書いても…
一円ももうからないし…
寝る時間は少なくなります。
本を買うお金もかかるし、
遊ぶ時間もなくなります。
医学論文の投稿は原則無料ですが、
別刷(べつずり)という、
自分の論文だけを印刷してもらうのに、
お金がかかることもあります。
論文執筆の一番のメリットは、
自分の勉強になることです。
昔の記憶
はじめての学会発表
私の全国学会デビューは、
卒後4年目。
第10回日本熱傷学会。
1984年(昭和59年)5月23日(水)・24日(木)。
東京でした。
学会長は、
防衛医科大学校皮膚科教授。
藤田恵一先生でした。
■ ■
その日本熱傷学会で、
昨日の院長日記に書いた、
糖尿病を持った老人熱傷の一例を、
発表しました。
当時はPCはありません。
発表はすべてスライド。
原稿は手書きでした。
何度も書き直しました。
■ ■
はじめての学会発表。
学会一週間前の月曜日夕方のカンファレンス。
大浦先生以下、
北大形成外科の先輩から、
厳しくチェックしていただきました。
スライドを作り直して…
発表原稿も訂正して…
小野一郎先生に何度も直していただきました。
それでも、
発表前は超緊張していました。
■ ■
新人が学会で発表する時には、
必ず上の先生がついています。
医者のことばで、
オーベンがつくと言います。
発表そのものも大切ですが、
発表後の質疑応答が難関です。
この時に、
ちゃんと答えられるかどうか…が心配です。
■ ■
演者(えんじゃ:発表した人)が答えられないと…
心配そうに聞いていたオーベンが、
さっと席を立って…
マイクへ向います。
共同演者の○○ですが…
ただいまのご質問にお答えいたします。
とお助けマンになってくれます。
とても心強いものです。
■ ■
私の発表は、
北大でチェックしていただいたおかげで…
無事に終えることができました。
今までに何十回と学会発表をしましたが、
最初の全国学会のことはよく覚えています。
私は…
共同演者の小野一郎先生に
お助けマンになっていただくこともなく、
無事に発表を終えました。
小野一郎先生は会場で聞いていてくださいました。
心強かったのを覚えています。
医学講座
世界糖尿病デー
今日、11月14日(日)は、
世界糖尿病デーです。
世界の成人の約5~6%が糖尿病。
日本でも
40歳以上の
3人に1 人が
糖尿病または糖尿病予備群です。
学生時代の私は…
糖尿病は苦手でした。
■ ■
内科の教科書は…
細かい字ばかりで…
一生、勉強を続ける気持ち
…にはなれませんでした。
手に職をつけて…
技術で生きる医師
…としての道を目指しました。
■ ■
その…糖尿病が苦手だった私が、
卒後3年目に…
函館中央病院形成外科で、
糖尿病のおばあちゃんの担当になりました。
糖尿病のおばあちゃんが、
全身に大やけどをして、
函館中央病院形成外科へ入院しました。
■ ■
当時の私の上司は、
小野一郎先生でした。
小野先生からは、
形成外科の基本を…
たくさん教えていただきました。
パソコンをすすめてくださったのも、
小野一郎先生でした。
■ ■
小野一郎先生の奥様が、
小野百合先生です。
奥様は糖尿病専門医。
私と同年代で卒業は一期上です。
糖尿病のおばあちゃんは、
小野百合先生が…
札幌から電話で指導してくださり、
みごとに回復されました。
■ ■
私のはじめての学会発表が…
糖尿病を基礎疾患に持った老人熱傷の一例
今でこそ…
英語で学会発表もできますが、
卒後4年目で、
はじめての全国学会デビューでした。
ほぼ徹夜で、
発表原稿を準備して、
千歳発の飛行機に搭乗しました。
■ ■
その学会発表を、
論文として投稿することになりました。
糖尿病を徹底的に勉強しました。
当時、北大第二内科教授で、
糖尿病の権威、
中川昌一先生のところにも伺いました。
はっきり言って…
学位論文より苦労しました。
このおかげで、
今でも糖尿病患者さんの手術ができます。
小野先生ご夫妻に感謝しています。
医学講座
インフルエンザ特効薬(イナビル)
とも耳鼻科クリニックの、
新谷朋子(しんたにともこ)先生から、
教えていただきました。
インフルエンザ特効薬が、
2010年9月10日に発売されました。
イナビルという日本の薬です。
痛い注射ではありません。
口から吸う薬です。
■ ■
間違いなく…
ヒット商品になります。
劇的に効きます!
高熱や関節痛で…
インフルエンザかなぁ~?
と思ったら…
一刻も早くイナビルです。
as soon as possibleです。
■ ■
イナビルは、
インフルエンザウイルスの増殖を抑える薬です。
1個のウイルスが1日で…
約100万個に増えると言われています。
処方されたら…
できるだけ早く吸入します。
2本処方されます。
1本を2吸入で吸います。
■ ■
容器に粉が入っています。
その粉を、
す~す~と…
①→②と指示の通りに…
2回吸うとなくなります。
それを2本吸うだけです。
苦くもありません。
楽です。
これで終わりです。
■ ■
製造メーカーである、
第一三共株式会社HPから引用しました。
イナビルは、
当社が創製した純国産の長時間作用型ノイラミニダーゼ阻害剤で、
本剤による治療は1回で完結します。
オセルタミビル(タミフルのことです:本間注)の
5日間投与と同等の効果を示します。
本剤が、今後のインフルエンザ治療における新たな選択肢となり、
患者さん、更には社会に広く貢献できるものと確信しております。
■ ■
インフルエンザかなぁ…?
…と思ったら、
すぐにとも耳鼻科クリニックへ行きましょう。
鼻の中からちょっと検査するだけで、
すぐにインフルエンザがわかる検査があります。
インフルエンザだったら…
すぐにイナビルです。
これからのインフルエンザ治療の定番です。
タミフルより効きます。
YouTubeには使い方の動画があります。
院長の休日
とも耳鼻科クリニック
私が、札幌医大でお世話になった、
新谷朋子(しんたにともこ)先生が…
2010年9月1日にとも耳鼻科クリニックを、
開業されました。
新谷先生は、
札幌医大昭和62年卒
元札幌医大耳鼻咽喉科講師。
とても優秀な耳鼻科医です。
■ ■
クリニックは、
札幌医大病院のすぐ前です。
元北海道銀行があったビルの2階。
新しくて、きれいなクリニックです。
「みみ」
「はな」
「のど」
一般的な耳鼻科診療はもちろん、
最新精密聴力検査装置を用いた聴力評価もできます。
■ ■
とも子先生は、
厚生労働省補聴器適合判定医
厚生労働省言語機能等判定医
騒音性難聴担当医です。
耳が聞こえなくなって困っている方には、
是非、一度受診していただきたいです。
■ ■
とも耳鼻科クリニックの、
一番の特徴は、
睡眠時無呼吸症候群の治療です。
とも子先生は耳鼻科医としては、
数少ない
睡眠学会認定医です。
睡眠時無呼吸の原因には、
鼻やのどの通りが悪いことがあります。
痛くない最新の内視鏡で、
丁寧に鼻からのどまでを診てくださいます。
■ ■
これからの季節は、
インフルエンザが猛威をふるいます。
風邪やインフルエンザで、
熱や鼻づまりの症状が出ます。
一番、上手に治してくれるのが、
耳鼻科医です。
インフルエンザの予防接種もしていらっしゃいます。
美人で優しい、
とも子先生をおすすめします。
お気軽にご相談ください。
■ ■
とも耳鼻科クリニック
〒060-0061
札幌市中央区南1条西16丁目1-246 ANNEXレーベンビル2F
TEL 011-616-2000 FAX 011-616-2180
●地下鉄東西線「西18丁目」より徒歩3分
●札幌市電「西15丁目」より徒歩3分
●JRバス「医大病院前」より徒歩1分
院長の休日
勇気ある海上保安官
神戸の海上保安官が、
私がやりました
…と船長に報告しました。
さすが海の男です。
勇気ある海上保安官に、
心からエールを送ります。
どんなことがあっても…
自分の正当性を主張してください。
■ ■
霞ヶ関で平和ぼけしている、
内閣総理大臣には、
北の海の厳しさも…
南の海の厳しさもわかりません。
私も釧路労災病院で、
旧ソ連に撃たれた、
漁師さんを治療するまでは、
平和ぼけしていました。
■ ■
日本は海に囲まれている、
単一民族の平和な国です。
でも…
海の向こうには、
北朝鮮もいるし、
ロシアも、
中国もいます。
油断大敵です。
■ ■
私は、
中国の船長を釈放したのに、
海上保安官を逮捕→起訴→裁判、
なんて絶対に許せません。
海上保安庁をクビにするのも許せません。
クビになればいいのは、
内閣総理大臣と官房長官です。
次の選挙では全滅です。
■ ■
私は前の選挙で、
鈴木宗男さんに投票しました。
松山千春さんも大好きです。
仕事をしないで、
威張っている役人は大嫌いです。
鈴木さんは、
最高裁で敗訴して収監されます。
恩赦で出してあげて、
ロシアとよく話し合って欲しいと思っています。
勇気ある内部告発を支持しています。
昔の記憶
同期で一番のお金持ち
卒後30年の同期会。
本間、美容整形はもうかる…?
…と聞かれました。
いえいえ、もうかった時代も…
確かにあったようですが…
私は、そんなにもうかってません。
美容外科医になって、
よかったと思っていますが、
そんなにもうかる商売ではありません。
■ ■
私たち、札幌医科大学27期で…
一番の資産家は誰か…?
同期会では話題にもなりません。
納税額が公表されていた頃には、
北海道でもトップクラスの同期がいました。
私の推測では、
その先生が…
同期で一番のお金持ちでしょう。
■ ■
経済誌などで、
○○を買い取ったなどと…
お名前を見ることがあります。
私の想像がつかないくらいの資産を、
お持ちだと想像します。
若くして、自分の病院を持ち、
順調に業績を伸ばされました。
■ ■
学生時代には、
私たちと同じでした。
病院の食堂で、
280円くらいの定食を食べていました。
特に目立ってはいませんでした。
どちらかというと…
地味で真面目な学生でした。
その彼が…
世界最高級の外車を…
何台も持っているそうです。
■ ■
私はその同期とも仲良しだったので、
会って話しをしたかったのですが、
残念なことに同期会にはいらっしゃいませんでした。
医師は収入が安定した職業ですが、
昨今は、もうからなくなっています。
今朝の新聞にも道立病院の赤字が出ていました。
お金儲けをしたければ、
医学以外の、
投資とか、
企業経営をおすすめします。
■ ■
私の同期で一番のお金持ちは、
大学同期の医師ではありません。
2008年1月4日の院長日記に書いた…
札幌西高校23期生の阿部修平さんです。
スパークス・グループ株式会社 代表取締役社長 。
資産運用の会社です。
創業1989年7月1日
資本金 124億0400万円(2010年3月末現在)
私たち医師には、
どうがんばっても無理な資産です。
医療問題
昨今の研修医気質
卒後30年の同期会。
私の同期には、
教授もいれば、
院長も部長もいます。
何もできなかった卒業直後から、
後輩を指導する立場になっています。
■ ■
教授も、
院長も異口同音に…
医師不足を嘆いていました。
大学にも人がいないようです。
大きな病院の部長職でも、
まだ当直をしているそうです。
一晩当直をすると、
2日はダウンしてしまう…。
とてもよくわかります。
■ ■
研修医は、
すぐに辞めてしまう
つらいことはしない
給与を高くしないと集まらない
現代の若者気質は、
お医者さんも同じなのでしょうか…?
高いこころざしの人は…
少ないのでしょうか?
■ ■
私たちが卒業した30年前。
確かに給与で選んだ人も…?
一部にはいたかも…?
でも、大部分の同期は、
自分が将来何をしたいか?
自分がどんな仕事に向いているか?
…で、決めたように思います。
■ ■
札幌医大→北大へ行った私は、
同期の中でも、
もっとも給与が低かったと思います。
それでも…
結婚もできました。
人生で最も幸せだったのは、
2DKの公団住宅で新婚だった頃です。
■ ■
これから卒業して医師免許を取得する先生には、
自分の性格や適性を考えて、
専門とする科を選ぶことをおすすめします。
人と話すのが苦手な方は、
基礎医学で研究者という道もあります。
好きでもないのに…
何となく選んだのでは…
長続きしません。
配偶者選びと同じです。